大丈夫か？ニッポン柔道！

　柔道の世界選手権が昨日から始まり、日本の男子は
初日の100㌔超級と100㌔級で金メダルはおろかメダル
まで逃してしまった。
　ビデオ判定に持ち込まれる程の微妙な判定での負け
なので運が悪いといえば悪いのだが、井上康生と鈴木
圭治の五輪金メダリストである2枚看板でメダルすら
逃すとは予想外のスタートである。

　世界選手権の歴史をひもとくと、87年までは無差別を
含めた8階級中4階級を必ず制していた。
　88年のソウル五輪で金1個に終わった後は、3個が定番
になっていたのだが小川直也の力が落ちてからは古賀や
吉田ら中量級が中心になっていた。
　それが99年に篠原信一が100㌔超と無差別を、世界選
手権デビューの井上康生が100㌔級を制した頃から日本は
重量級王国になっていたのだ。
　実際03年の大阪では100㌔超級を棟田、100㌔級を井上が
無差別を鈴木が制したものの五輪に無差別級がないので
アテネでは棟田が落選する憂き目に逢った。
　それぐらい層が厚いのだ。
　だから初日に金は2個取れると踏んで、臨んでいた。
　それがこの成績である。
　悪いことに2000年代に入って05年に90㌔級でアテネで銀
だった泉が金を獲得したものの、中量級は今一つの内容だ。
　しかも負け方がダメージを残す内容だったため、いわゆる
負の連鎖が起きないか心配だ。

　思い出されるのが、88年のソウル五輪。
　初日に60㌔以下級の細川伸二がSファイナルで微妙な旗判
定で敗れてから流れが悪くなり、世界選手権優勝者の山本や
岡田、若手実力No１と言われた古賀稔彦まで敗れ、最終日に
斉藤仁が何とか金を獲って０を免れたといった所があったが
負の連鎖の影響が大いに気になる。

　泉浩に連覇を期待したいのだが、組み合わせが厳しそうだ。
　何とか頑張って欲しい！