明暗が分かれた今年のWOWOWフェス世界戦

木村、初挑戦で王座奪取=江藤はクアドラスに敗れる―WBCダブル世界戦

 今日ゼビオアリーナ仙台で開催されたWBC:Lフライ級タイトル
マッチは挑戦者の3位・木村悠が王者のペドロ・ゲバラに2-1の
僅差で判定勝ちしてタイトルを奪取したのに対し、WBC:Sフライ
級タイトルマッチは2位の江藤光喜が王者のカルロス・クァドラ
スに0-3の判定負けでタイトル奪取ならず明暗が分かれた形に
なった。

 Lフライ級タイトルマッチの方は王者のゲバラが昨年12月に
八重樫東をボディブローで倒した強豪で、これが3度目の防衛
戦になる。

 試合は予想通り王者が前進してプレッシャーをかけワンツー
からボディを打つのに対し、木村はジャブで距離を取ろうと
するのだが王者のプレッシャーを捌ききれずに被弾が増え
特にクロス気味の右を食うシーンが多く5Rにはこれでグラ
つく場面も。

 4R終了時点で37-39が2人と36-40が1人の3-0で王者有利
だったのだが6Rから木村のボディがヒットし始めて王者を下
がらせる展開に変わり、木村の右ストレートが度々ヒットす
る一方で王者の回転の早い連打は巧みにブロックしペースを
握る。

 8R終了時点では1人こそ73-79だったが75-77と76-76の
2-0まで追い上げると最後の4Rは失速気味にペースダウン
した王者はポイントでのリードを自覚して逃げ切りを計る
のだが、木村は更にプレッシャーをかけて中心に攻めまく
ると10Rには右ストレートを決めて守勢一方に追い込むなど
有利に試合を進める。

 最後の4Rを全て取らないと引き分けになると思っていたが
115-113で2人が木村を支持し1人は117-111でゲバラだった。

 これを見ると8R終了時点で76-76のジャッジが3Rを77-75の
ジャッジが4Rを木村に与えたという事だろうし、後半勝負の
作戦が嵌った結果という事だろう。

 一方メインのSフライ級は173㎝の長身を生かした江藤が
プレッシャーをかけて前進するのに対し、身長&リーチに
劣る王者が足を使って距離を取るという展開に終始。

 暫定タイトルとはいえタイで勝った経験のある江藤は
右ストレートやアッパーを好打するものの単発で、王者の
回転の早い手数で相殺されてしまうため多くのラウンドを
持っていかれる形になった。

 終盤 逃げ切りを計った王者を追い回したもののポイント
でのリードを自覚している王者はまともに打ち合わず逃げ
切られたわけで、こうなると様子見をしていた前半に攻め
込まれてポイントを奪われたのがもったいなかった。

 こうしてみると共に後半勝負の作戦を立てて臨んだ2人
だが木村は逆転勝ちしたのに対し、江藤は逃げ切られると
いう残念な結果に終わったのだった。

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