中学の恩師に ついて

　先日 中学時代の恩師・W先生と電話で話した。

　中2&3年の時の担任で卒業後も年賀状のやり取りをしているのだが、今年は
先方が喪中という事で年賀状を出してないし4月から長男が母校の中学に入学
する事もあって年始挨拶がてらの電話で先生も凄く喜んでくれた。

　思えばW先生とは37年来の付き合いになるのだが一歩間違えれば単なる
教科担当の先生に過ぎず、そうなれば ここまでの長い付き合いにはならな
かっただろう。

　私が入学した時のW先生は理科二分野の担当で習っていただけで大した
親しみはなく、学年担任のグループにも入ってなかった。

　ところが2年に上がる時に私が家庭の事情で1学期間だけ筑波の中学に転校し
2学期に復帰したのだが、夏休み中に仲のいい友達が‘転校生なら編入する
クラスを希望できるからオレ達のW先生のクラスに入ったらいい’とアドバイス
してくれたので その旨を希望すると2学期に登校した時に‘本来なら隣のO先生の
クラスだったけど お前がオレのクラスを希望したので入れてやったぞ’と言われW
先生のクラスになったのだ。

　後から聞くと実際にO先生のクラスの同級生が‘私が同じクラスになる’と言って
いたらしい。

　しかも我々の学年が2年に上がる時に4つのクラスのうち3クラスの担任が移動
などで交代したのでW先生も我々の学年の担当になっていたわけで、しかも担当
教科も理科から国語に替わっていたのだった。

　W先生は同学年の中でも最も厳しかった反面 平尾台登山に連れて行ってくれ
たり、当時 職員室で先生同士でやっていた大相撲の勝敗予想クイズを我々に
予想させたりと硬軟おり混ぜた指導が印象的だった。

　そういう先生だから例え厳しくとも教え子達も分かっていたようで同窓会などでも
最も呼ばれる機会が多く、実際に年下の お客さん達にも教え子がいるのだが
‘W先生厳しかったけど、いい先生だった’と異口同音に聞く。

　それを考えると中2の時に一旦 転校してなければ、また復帰した時に希望しな
ければW先生担任のクラスになったかどうかは分からないわけで これが縁と
いうものだろうし、願わくば私の子供達にもW先生のような先生に巡り合える
幸運をと思うのだ。