今年のホークスが優勝を逃した理由の1つに

 今シーズン11,5ゲーム差をファイターズから逆転され、3年連続
優勝を逃したホークスの敗因の1つに昨年の勝ち過ぎというのもあ
るのではないかと思う。

 昨年90勝を上げパ・リーグを大独走したホークスはCSでも宿敵
であるマリーンズに3連勝すると、日本シリーズでもG3こそ山田
哲人の3HRで落とすものの残り4試合を快勝して4勝1敗での日本
一だった。
 
 特筆すべきは9月のマリーンズ戦で足に受けた死球の影響でCS
から復帰した柳田悠岐が本調子でなく、CSでようやく大活躍した
4番の内川聖一が肋骨骨折で日本シリーズを欠場したにも拘らずの
完勝はホークスの選手層の厚さを如実に表したものだろう。

 日本シリーズMVPを置き土産に5番を打っていた李大浩がシア
トルに移籍してもホークスファンの多くは‘これで外国人枠で不遇
を囲っていたカニサレスが日の目を見る事ができる'とカニサレスが
ポスト・李大浩で機能すると考え内川が1塁に入れるのもプラスに
なると思われていた。

 ところが肝心のカニサレスが変化球に全く対応できずに低迷して
結果的に今シーズン限りで解雇となるわけだが、よくしたもので
‘カニサレスに代わる外国人選手を取るべし’という声は全く聞かれ
なかった。

 というのもホークスは開幕から快調に飛ばしていたのでカニサレ
スの穴は全く気にならなかったし、代役のDH長谷川勇也が5番打
者としても機能していたから野手においては日本人選手だけで大丈
夫だと思われていたのだ。

 仮にカニサレスが打てずチームも5月ぐらいまで勝率5割周辺を
行ったり来たりしていれば周囲も‘カニサレスに代わる外国人選手
を獲得するべき‘という声も聞かれないままシーズンを勝ち進んで
いたのだ。

 ところがオールスター明けからホークス打線が湿りがちになり、
得点力も大幅にダウンすると一気にペースダウンしてしまう。

 なにせ追う立場のファイターズは中田翔とブランドン・レアード
だけでなく打者に専念した大谷翔平と3人のパワーヒッターがいるの
に対し、ホークスは柳田と松田宣浩の2人のみで9月に入ると柳田が
打球を腕に受けて骨折しリタイアとなったのだから見劣りするのは
当然だ。

 こういう時にこそ外国人のパワーヒッターが必要なのだが、残念
ながらオールスター明けから優秀な外国人選手獲得というのは成功
するケースは少ない。

 もともとホークスは3-2で敗れた場合‘3点取られたから負けた’
のではなく‘4点取れなかったから負けた’というチームだから打線
の援護がある前提で投手は投げるのだが、8月以降得点力が激減して
チームの勢いにブレーキがかかったとしか言い様がない。

‘ホークスは選手層が厚い’というのはマスコミがこぞって書き立て
ていた事で、実際に日本シリーズなどでは1番を打った福田秀平や
明石健志らが活躍して内川の穴を埋めていたからだろうが日本シリ
ーズのような短期決戦ならまだしもレギュラーシーズンを通して活
躍できる選手は限られていたわけだ。

 やはり勝ち続けていると意外に自らの弱点が見落とされがちにな
りチェックの目も曇るわけだから、今年優勝を逃したのは その罠に
まんまと嵌ってしまったというべきだろう。

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