井村雅代コーチの転身について

 アテネまで日本のシンクロナイズドスイミングヘッドコーチだった井村雅代コーチの中国代表チームの監督就任が話題を呼んでいる。 アテネ終了後に勇退したのだが北京でメダルが欲しい中国からオファーがあり、それを受けた形になったわけだ。問題なのが先ごろ行われたドーハ・アジア大会で日本は初めて中国に敗れたばかりなのだ。 私ははっきり言って勇気ある決断だと思う。 なぜなら地元開催のオリンピックでの表彰台を狙うためのオファーはコーチとして光栄な反面かなりのプレッシャーだろう。 しかも本来なら4年で作るべきチームを2年で作らなければならないのだから。 保守的な人は「大松や松平など日本バレーの金メダル監督が中国などにバレーを教えてまわったので日本が勝てなくなってしまった」という事をしばしば言う。 ただモノは考えようでやる気のある国は日本人の指導者が教えに行かなくても誰かが行って早かれ遅かれ強くなっていたはずだ。 かつてバレーは共産圏の国がライバルだったが、その頃のルール改正では長身選手に有利なルールばかりができていた。しかし最近は日本にもむしろ有利なルールがどんどんできている、これは日本から教えられた国が日本の提案したルール改正に賛同しているからだ。 残念ながら現場がルール改正に消極的で生かしきれてない事だが。 シンクロはオリンピック正式種目になった84ロス以降で日本だけがメダルを欠かさずに獲得しているのだ。そういうチームの礎を築いた井村コーチは中国にとって必要な人材だろう。 「アジア大会で中国に敗れた直後というタイミングが・・・」などという声もあるが、アジア大会の日本はミスがたまたま出たというだけでそこまで惨敗というわけではない。 「採点競技だから一度負けたというイメージが」という声もかなり違和感がある、なぜなら01福岡世界水泳でロシアを破ったもののアテネでロシアには負けてしまっているからだ。つまり1度ぐらい負けても3月の世界選手権をピークに考えている日本にとってはそこまで痛手ではないはず、むしろ頭の不自由なマスコミが勝手に騒いでいるだけで、それに水泳連盟が‘北京では中国が国の威信をかけて強化してくるから危ない’ という被害者意識が乗せられているだけと思われる。 むしろ日本シンクロが認められていると喜ばなければいけないのに。 サッカーで日本はドイツやフランス、ブラジルにイングランド、アルゼンチンといろいろな国から指導者を招いているが未だこれらの国に本大会で勝った事はない。つまり指導してもらった国に勝つのは至難の業なのだ。 正直いって勇退した指導者の率いた国に負けるようでは、本当に強いとは言えないだろう。6大会連続でメダルを獲得しているシンクロがそれごときで自信を無くすようでは北京での金メダル獲得はおぼつかない。 

鎖国主義に未来はない!

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
同感です。 (さくらい)
2006-12-28 17:50:34
指導者としての力を評価されて迎えられるのですから
結構なことです。中国ということで何となく?と言う感情もわかりますが。古くは東京五輪前の当時西ドイツのクラマーさんが釜本、杉山等を育てたように。優秀な指導者ならばどこの国だろうが関係ないですよ。
今年も残念ながら我が母校は大体に敗れ、寂しい正月になりました。
 
 
 
書き込み御礼&レス (こーじ)
2006-12-28 23:26:11
>さくらい様
 タイミングが悪かった事は事実ですが、それ以外騒ぐ事より喜ぶ事と思ってましたがね。水連は考えが古いのでしょうか。
 ラグビーはまさかでした、組み合わせを見るとせめて国立には行くと思ってましたが。
 
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