‘番狂わせ’と‘完敗’のザック・ジャパン中間テスト

日本、ブラジルに完敗=サッカー国際親善試合(時事通信) - goo ニュース

 日本時間の昨夜ポーランドのウロツワフで行われたサッカーの国際親善試合・
日本-ブラジル戦でアルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表は0-4で
完敗した。


 4日前にフランスのサンドニで行われたフランス戦では終了間際に香川が
決めて1-0でフランスに初めて勝って臨んだブラジル戦だが、12分にパウリー
ニョのミドルシュートで先制されると26分に今野がPKを取られてネイマールに
決められ後半にも僅か3分で再びネイマールから決められて0-3となり勝負
は付いた。


 今回のヨーロッパ遠征でのフランス&ブラジルとの試合はアジア最終予選の
試合がない最終節の国際Aマッチデーに組まれた強化試合で、最初に対戦
したフランスはW杯予選でスペインと対戦する前の調整試合であり今回の
ブラジルは開催国で予選免除のための強化試合という位置づけだった。


 アジア最終予選の前半日程を終了した時点で日本は幸いにも3勝1分の勝ち
点10で2位のオーストラリアに勝ち点5の差を付けているので油断はできない
もののブラジル行きは確実な情勢になっている。


 本来ならW杯中間年に行われるアジア杯がW杯翌年に繰り上げられたため
今回のヨーロッパ遠征がザック・ジャパンにとって中間試験的な意味合いを持つ
事になったのだ。


 最初に対戦したフランスはフィリップ・トルシエ監督時代の11年前に今回と同じ
サンドニに乗り込んで対戦し雨で重馬場化したピッチにも悩まされ0-5で惨敗
した相手で、奇しくも今回は それ以来のサンドニでの試合だった。


 結果的に88分に相手CKからのこぼれ球を拾ってのカウンターから香川が
決めて1-0で勝ったものの前半は一方的に攻め込まれていたので11年前の
ように開始早々に失点していれば同じような大差で敗れる結果になっていた
だろうが、GK川島の好セーブなどで無失点で凌げたおかげで勝つチャンスが
出ての勝利だったので選手達は勝ったにも拘らず反省のコメントが殆どとなった。


 皮肉にもブラジル戦は立ち上がりはフランス戦と比べて格段に いいサッカーを
していたがブラジルの緩急を交えたカウンターの前にDFが付いて行けずに失点
する形になったのだ。


 もっとも0-4という結果ではあるが篭城戦の如く引いて守ってのみの戦いで
4点を取られたのならまだしも、正面から高い位置で本気のブラジル相手に挑
めば3点は取られる可能性があるわけで それを承知の上での戦いだった事を
考えると悲観する必要はない。


 どうしてもレベルの低いアジアだとW杯予選で いくら楽勝しても本当の実力が
ぼやけてしまう傾向にあるので、今回のヨーロッパ遠征は日本の立ち位置を
確認するというのが最大の目的だった。


 その結果サンドニでのフランス戦は相手ペースに嵌っても何とか凌いでいけば
勝つチャンスがあるというのが改めて分かっただろうし、ウロツワフでのブラジル
戦ではボールを保持していても一瞬の判断の遅れでピンチを招いて失点して
しまうという事が身に沁みて分かったものと思われる。


 W杯予選前の調整試合とはいえ相手のホームスタジアムでのフランス戦と
中立地ではあるものの本気モードのブラジル戦という異なったシチュエーション
のアウェーマッチを経験できた事は2年後に向けての得がたい経験になった
のは間違いないだろう。


 今回の貴重な経験を どう生かす事ができたかというのが分かるのが8ヵ月後
の6月にブラジルで行われるコンフェデレーション杯。


 この大会には開催国のブラジルだけでなく世界王者のスペインにヨーロッパ
2位のイタリア、そして昨年のコパアメリカ王者のウルグアイが参加するので
少なくとも こういった強豪2カ国との対戦がW杯会場のスタジアムで行われる
わけで少なくともW杯ベスト8以上を狙う日本にとっては中間試験のヨーロッパ
遠征で与えられた課題が どこまで克服できたかを証明する場にもなる。


 それまでにアジア予選をしっかりと突破して気分よくコンフェデレーション杯に
臨んでもらいたいものだ。

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