天覧試合はダラダラ試合撲滅のヒント

 今日は6月25日だが、今から48年前の1959年のこの
日にジャイアンツ対タイガースの天覧試合が行われた。
 詳細についてはみなさんご存知のように長嶋茂雄の
サヨナラHRでジャイアンツが5-4で勝ったのだが、この
試合で分るのが試合時間である。
 
 昨今日本のプロ野球人気低下の元凶と言われている
のがダラダラした長い試合時間だ。
 実際に高校野球は1試合平均2時間20分ぐらいなのに
プロ野球は3時間を越える。
 考えてみれば同じ野球なのに、何でここまで時間が
かかるのか?
 
 そうなると多くの無能評論家は‘ピッチャーがしっかり
投げれば試合時間は短くなる’と言う。
 つまり‘点の取り合いが元凶で1-0とか2-1の試合
展開なら時間は短くなる’というわけだ。

 本当にそうだろうか?

 99年の8月14日に私は‘野球の墓場’・東京ドームで
ファイターズ対ライオンズの試合を観戦したのだが、
1回表にライオンズの大友進が先頭打者HRで幸先よく先制
した。 そしてこの1点が決勝点となったのだ。
 この試合の時間は3時間を越えていた。
 名目上は投手戦だが、ライオンズは「1点を守りに行き」
ファイターズは「次の1点をやりたくない」という意識が
異常に働き間合いは長いし、投手交代は頻繁でとてもじゃ
ないが間延びして拷問に近い展開。
 あまりのつまらなさに早朝便で上京した疲れと、試合前
に飲んだビールが効いて20分ほど居眠りしてしまい、目が
覚めるとまだ同じイニングが続いていたのだ。

 天覧試合は19:00過ぎに試合が始まり、天皇陛下が帰られ
るのが21:15だったので延長になると途中退席になる可能性
が高かったのだが先頭打者の長嶋がサヨナラHRを放ったの
である。
 時に21:12、試合時間は2時間12分である。
 まさか天皇陛下の前でダラダラ試合は見せられないと意識
したわけではなさそうだが、テンポもよかったのだろう。 
 両チームあわせて9点を取った試合で2時間半かかってない
という事は今では考えにくい。

 さらに05年に松中信彦が松坂大輔から1試合3HR、うち3本
目がサヨナラHRだった試合も3時間以内で終った。
 これも松坂と斎藤和己がテンポよく投げ合った結果である。
 
 つまり試合時間が長過ぎる元凶は点の取り合いではなく、
バッテリー間の間合いの長さやリズムの悪さによるものだ。
 特に‘月見草’監督などが推奨する野球はこの傾向が強い
事を忘れてはいけない。 
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