‘18㌔落としての防衛’報道に違和感あり

 今から33年前の昨日75年12月4日に行われたのがWBCライト級タイトル
マッチでガッツ石松が8位のアルバロ・ロハスを14Rに‘幻の右’・
右アッパーの一発でKOして 5度目の防衛に成功した日だ。
 対戦相手のロハスは1度もKOされた事がないタフネスのみが取り得の
相手、何度かロープに押し込んでメッタ打ちにするものの仕留められず
単発ではあるが右のスイングをもらってふらきヒヤリとさせる場面も。

 14Rに右アッパーのカウンターでKOしたのだが、実は対戦相手のロハス
以上に減量との戦いの方が話題になっていた。
 トレーナーだった故エディ・タウンゼントが‘18㌔よ、1ヶ月で18㌔も減量
して勝ったのよ、石松はサムライよ’ と叫んでいたのを思い出す。
 そう石松は1ヶ月で18㌔落としてロハス戦に臨んでいたのだ。

 試合当日のスポーツ紙には「2日前から飲まず食わず」と報道され、
石松夫人が神頼みをしている写真までが載っていたのを思い出す。
 この件に関して当事はエディ・タウンゼントトレーナーが言っていた
ように‘石松は凄い!’という論調が支配的で、
‘1ヶ月前に18㌔オーバーとは調整不足以外のなにものでもない’と
マスコミで批判していたのは故・佐瀬稔氏ぐらいのもの。 

 石松はライト級だから61,2㌔がリミット。
 18㌔オーバーという事は1ヶ月前に79㌔だったわけで、石松の身長は
172㎝だから、普通の人間でも172㎝で80㌔近くあれば太りすぎだ。

 つまり遊びすぎだったという事。

 ‘永遠のチャンピオン’と呼ばれた大場政夫は168㌢の身長で50,8㌔の
フライ級だったため減量が厳しかったようで、試合が終わって1週間
経ってインタビューですき焼きやに行くと脂身の少ない肉を一切れ恐々
食べただけで箸をつけなかったという。
 減量が厳しいチャンピオンは石松だけではなかったわけで、みんなが
普段から身を削るようにして調整している者が殆ど。
 いかに石松がスタンドプレーをしていたか分かる。

 33年経った今、1ヶ月前に18㌔オーバーしていたボクサーは非難され
ても賞賛される事はないだろう。
 それだけジャーナリズムやファンの目線も上がったという事か。 

 とはいえヤ○ザ一家の持ち上げ方を見ていたら、そうは思えない事も
あるが・・・・・

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