溝呂木眞也とアナキン・スカイウォーカー

　ウルトラマンネクサスEp32でウルトラシリーズ稀代の悪役である溝呂木
眞也が命を落とす。
　変身能力を失っていたにも拘わらず最後の力を振り絞ってダークメフィスト
に変身し、苦戦するジュネッスブルーを助けてツヴァイと戦い最後はツヴァイ
を道連れにアローレイシュトロームを受けて壮絶な最期を遂げるのだ。

　これを見たときにスターウォーズのアナキン・スカイウォーカー＝ダース
ベーダーを思い出した。

　アナキン・スカイウォーカーは素晴らしいフォースの持ち主だったが母親を
惨殺されて以来、自分の愛する者を失う事を異常に恐れダークサイドに
落ちる事になる。
　結果的に最も失いたくなかったパドメの命を失ってしまうのは皮肉だが・・・・・

　ダースベーダーとなったアナキンは銀河帝国の暗黒卿として君臨し、悪の
限りを尽くす。
　だが最後は息子であるルークが皇帝：パルパティンに殺されかけ
‘助けて、父さん！’と苦しみながら行った時に自らの命を顧みず皇帝を抱え
上げてデス・スターの換気口に放り投げて倒すもののフォースライトニングで
生命維持装置を破壊されルークに抱かれて命を落とす。

　溝呂木眞也も死を恐れるあまり闇の巨人に その心に付け込まれる。
　そして不死身の体を手に入れたかに思われたのだが・・・・

　ビーストを操って斎田リコ一家や山邑一家を惨殺して孤門を闇に陥れる
ために暗躍してウルトラマンの光を手に入れようとする。
　ところが姫矢准のウルトラマンと終焉の地で戦い変身能力を失っただけ
でなく、記憶まで失っていた。

　そしてダークメフィスト・ツヴァイから光エネルギーを吸収されて絶体絶命
だったウルトラマンを救うために変身してメフィストクローで刺し貫かれ
ながらツヴァイを道連れにアローレイシュトロームを受けるのは、フォース
ライトニングで自らの生命維持装置が破壊されるのを知りながら皇帝を
抱き抱えて喚起口に投げ捨てるのを思い出した。

　そして最大の理解者で自らの世界に引き入れようとした凪に抱かれて命を
落とすというのも似ていると思うのだ。