2018夏の甲子園 第11日

木更津総合２年ぶり16強　堅守で流れつかみ快勝

　2回戦最終日の大会11日目の注目カードは第2試合の興南－木更
津総合戦で、初戦で藤木－宮城の投手リレーが木更津打線をどこま
で抑えられるか。

　第1試合は初戦で創成館を完封した創志学園・西に悲願の甲子園
初勝利を挙げた下関国際が挑む形だが、下関のエース・鶴田が4番・
金山を中心にした打線を抑えられるかというのも焦点となる。

　第3試合は共に強力打線を擁する両校の打ち合いが期待されるが、
投手力では日大三に分があると思われるので奈良は初戦以上に打つ
必要がある。

　第4試合は甲子園100勝のプレッシャーから解き放たれた平安が
有利と思われるが、光星打線がどこまで小寺を打ち込めるか。

　第1試合：下関国際 5－4 創志学園

　2回に創志が2つの四球を足場に1アウト2・3塁から7番&9番の長
短打で3点を先行すると、直後の3回に下関は四球で出塁した9番を
1番の2ベースで返し5回には2アウトから四球で出塁した2番が盗塁
し3番の3塁ゴロ1塁悪送球で1点返し1点差に追い上げる。

　こうなると‘次の1点’が焦点になるのだが8回に創志が1アウト
から内野安打2本を含む3連打で満塁とし8番の2ゴロで4－2とリー
ドを広げた時点で勝敗の行方は決まったと思ったら、9回に下関は
四死球に7番のヒットでノーアウト満塁から暴投で1点返すと8番の
タイムリーと9番の犠牲フライで逆転し創志の反撃も抑え鮮やかな
逆転勝ちとなった。

‘前半は西に球数を多く投げさせて終盤勝負’という下関の作戦が
見事に嵌ったわけで、実際に西の投球数は5回までに100球を越え
最終的には179球を投げる事になり被安打は3本ながら与えた四死
球は9個を数えた。

　創志は2回に3点を先行した後に4回を除いて毎回ランナーを出し
ていたわけで、もう一押しがあれば突き放せていたのだろうが逆に
言えば下関が8回に貴重な追加点を取られながらも最後まで諦めな
かった事が勝因になるのではないだろうか。

　第2試合：興南 0－7 木更津総合

　2回に木更津が2アウトからエラーで出塁した7番を8番の2ベース
で返し先制すると、5回にも1番のHRでリードを広げ7回には2アウ
ト後1番が四球で出塁し盗塁した後に2番のタイムリーでリードを
広げ8回&9回にもヒットを連ねて最終的に7－0として勝負を決めた。

　興南は1回に1アウトから四死球で1・2塁とし4番のヒットでホー
ムを突いた2塁ランナーをライトからの好返球で、5回にも2アウト
2塁で再び4番がヒットを放つがセンターからの好返球で2塁ランナ
ーが刺されるなど2度の得点機を阻まれたのが最後まで響く事に。

　結果的に7回を除いて毎回ランナーを出しながら得点できず逆に
7回に1アウト1塁から牽制でランナーを刺しながら、直後に歩かせ
盗塁で2塁に進んだ後にタイムリーを打たれて挙げられた3点目で
決着が付いたという事か。

　第3試合：日大三 8－4 奈良大付

　1回に日大三はヒットで出塁した2番と4番を5番の2ベースで返し
2点を先行すると、3回にはヒットで出塁した2番を6番のタイムリー
で返し5回にも1アウトから四球で出塁した6番を7番&8番の連打で
1点を追加すると更にバントで2・3塁から1番のタイムリーで5－0
とリードを広げる。

　その裏に5回まで1安打の奈良は1番が2ベースで出塁し四球で1・2
累から4番の3ランで2点差に迫るが、8回にはヒットで出塁した5番を
2塁に進め8番のタイムリーで追加点を挙げると9回には6番の2ランで
突き放し快勝。

　強打の奈良だが5回まで1安打に抑えられ4番の3ランで反撃するが、
最終的に1イニングに複数安打が出たのは得点した6回と9回だけで
日大三の井上&川村の2人に苦しめられた形だった。

　第4試合：龍谷大平安 14－1 八戸学院光星

　2回に平安は4番のヒットから相手エラーとバントで2・3塁とし
3塁ゴロ野選で先制すると8番のタイムリーに相手エラーで3点を
先行、3回にも2番以下の3連打で1点を追加し更にバントで2・3塁
に進め6番の2点タイムリーで6－1とリードを広げる。

　光星も2回に死球で出塁した5番が7番のタイムリーで返り1点を
返すが、3回に1アウトから2つの四球でチャンスを作るが後続を断
たれるなど‘次の1点’が取れない。

　そんな中で7回に平安が2番&3番の短長打で2・3塁として5番の
2点タイムリーで挙げた2点で勝負がほぼ決まり、8回以降も平安
打線が7安打を浴びせ14点を挙げ大勝。

　強打光星といえども3回までの6失点は想定外だろうし、ここまで
差が開けば追い付くのも厳しいのでスキを逃さなかった平安打線の
勝利だろう。