ウルトラマンネクサスはEP26からウルトラマンに変身するデュ
ナミストが姫矢准から千樹憐に交代する。
姫矢がミステリアスな雰囲気で異彩を放っていたのに対して憐は
市井の人達に紛れても全く目立たない感じというのが第一印象だし、
遊園地で働き仲間の尾白と楽しく過ごしている姿を見ると‘この人
がウルトラマンに変身するのか?’と思わせるものがあった。
しかも憐が働いている場所が遊園地という事もあり姫矢編の時の
殺伐とした雰囲気がないのが最大の特徴で、最初に見た時は全く違
う作品のような感じがした。
もっとも憐にも姫矢同様に残留思念を感じ取る事ができるという
デュナミストならではの能力が備わっている事を表すシーンがあり、
やはりネクサスという雰囲気は残しているわけで少し違和感はある
ものの次の章への期待が感じられる。
こういう全体の雰囲気は違うものの重要なポイントだけは引き継
ぐというスタイルは大事なことで、変身しない主役の孤門が2つの
世界のつなぎ役を演じる形になるわけだ。
ウルトラマンネクサスは円谷作品史上初の変身する者が交代して
いくヒーローという試みだから姫矢編と憐編が違う世界になるのは
当然ではあるものの、こういった設定がガラリと変わるケースは初
めて見た時は驚くわけだがネクサス自体は姫矢編がハード過ぎると
ころがあったので設定変更して仕切り直しという事もできる。
実際に姫矢編のメインライターがハード路線の長谷川圭一だった
のに対し、憐編のメインライターはファンタジー路線の太田愛に変
わっているというのも雰囲気が違う要因かもしれない。
ただ残念だったのは憐編の途中でネクサスの放送短縮が決まった
事によって太田氏が温めていた設定がカットされたり、圧縮された
りしたわけで太田ネクサスの魅力全開というわけにはいかなかった
事だろう。