批判キャラが印象的だった高島忠夫

 先日亡くなった高島忠夫が演じた本多猪四郎作品のキャラはキン
グコング対ゴジラ、海底軍艦にフランケンシュタイン対バラゴンの
3作品だが全て印象的なキャラだった。

 キングコング対ゴジラはTTVのカメラマン・桜井修、海底軍艦は
フリーカメラマンの旗中進でフランケンシュタイン対バラゴンでは
川地堅一郎博士。

 最初の2作品はコミカル系なのに対してフランケンシュタイン対
バラゴンの川地博士はシリアス系だった。

 面白いのが3つのキャラとも所属している組織の流れに反旗を翻
す形になっているわけで、これもなかなか興味深いものだ。

 キングコング対ゴジラではTTVが放送している世界脅威シリーズ
の視聴率が低迷しているので回復させるため、巨大なる魔神伝説に
すがろうとするなどTV局の視聴率を上げるためには何でもやるとい
う姿勢に疑問を持ち‘オレ達は聴取率の奴隷かよ’とボヤくシーンが
印象的だ。

 また海底軍艦でも神宮寺大佐率いる轟天建武隊の島で轟天が完成
して意気上がるメンバーに対し‘アンタのような戦争キ〇ガイがこん
な物を持つとは海底軍艦はキ〇ガイに刃物’と言い放つ。

 そしてフランケンシュタイン対バラゴンでもボーエン博士や戸上
季子達がフランケンシュタイン保護に奔走する中で、川地博士だけ
は一緒に行動しながらも批判的な言動をしているだけでなくフラン
ケンシュタインの腕を切り落とそうとまでしていた。

 もっとも川地博士もフランケンシュタインの腕をいざ切り落とす
となれば逡巡していたようで、持参した酒を飲んだ勢いで踏ん切り
を付けてやろうとしていたらTV局が取材に来て撮影用のライトで
怒ったフランケンシュタインが自らの腕を引きちぎって逃げ出す事
になったのだが。

 組織というのは一旦方向性を決めて走り出すと反対や批判をしづ
らいものだが、高島忠夫が演じたキャラはいずれも流れに反対する
ような事を言うという共通点があったのには驚いた。

 

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