明豊のピークは選抜だった

 ‘智弁決戦’で智弁和歌山が智弁学園を破り3度目の優勝を飾った
今年の夏の甲子園で、意外に語られてないのが選抜準優勝校・明
豊の初戦敗退である。

 今年の選抜出場校で夏に出場したのは13校でベスト4に残った
4校のうち夏に出場したのは明豊のみという事で、大阪桐蔭や智弁
学園らと並んで優勝候補の一角に上げられていたのだから優勝は
厳しくてもベスト8には何とか残れるのでは?と思っていたが何
と0-6と専大松戸の深沢を打てず6安打完封負けという完敗だ。

 とはいえ直接的な敗因とすれば打線で勝負する明豊の方が雨天
中止が続いた影響を松戸よりも受けているだけでなく、戦い方が
スロースターターという要素もあった。

 明豊は選抜では2回戦で小園を擁する市和歌山に2-1で勝つと準
々決勝で智弁学園に6-4、準決勝で中京大中京に5-4で勝って決
勝に進出しているのだが初戦では21世紀枠の東播磨に延長11回の
激戦の末10ー9でサヨナラ勝ちして2回戦以降本来の力を発揮し始
めたと思うのだ。

 その原因は3人の投手陣が12個もの四死球を出すなど乱調だった
わけだが、選抜の初戦に続き先発の京本が崩れ3回5安打3四球3失
点で東播磨なら何とかなっても専大松戸・深沢相手では厳しい。

 専大松戸は初戦で中京大中京に0-2で敗れているものの深沢が
中京のエース・畔柳と投げ合い8回を3安打に封じているし、その
自信から春の関東大会では浦和学院や桐光学園に関東一に勝って
優勝しているのだから徐々にペースアップしていくタイプの明豊
にとって初戦で対戦するには強敵ではあった。

 そして選抜の専大松戸は休養十分の畔柳相手に対戦したのに対し
明豊は畔柳が登板する前に先発した柴田からの得点だったので三段
論法は通用しづらいし、選抜終了後に行われた九州大会での明豊は
ベスト8敗退だったのを見るとチームの勢いは専大松戸だったので
はないか。

 大阪桐蔭のような大型チームは別として甲子園で勝ち抜くには
ピークを持って来る必要があり明豊のピークが選抜の3月下旬だっ
たのに対して、専大松戸のピークは夏に近かったという事もある
のだろう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 台風19号から3... ウルトラ警備... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。