東京放送の悪行

　ようやく終息した亀田一家の騒動で、本当に叩かれないと
いけなかったのがTVの東京放送だ。
　昨年の8月に、この記事をアップしたのだが改善される事
なく現在に至っている。
　
　昭和の時代、この局は優秀だった。
　ドラマを はじめ映画では荻昌弘という有名な評論家が解説
していたし、ウエストサイド物語や猿の惑星、007シリーズの
最新作などをOAしていた。
　スポーツでもボクシングでは、名評論家の郡司信夫氏が解説
していて’ここの採点は当たる’ので有名だった。

　またラグビーなど決して視聴率的にはメリットの少ない高校
ラグビーを毎年中継し、20年前に開催された第1回ラグビーW杯
をNHKと共に中継、日本のW杯初戦のアメリカ戦やファイナルの
生中継をしている。
　そして2年後には、世界トップ８と言われているスコットラン
ド相手のテストマッチ初勝利を生中継した。

　ところが平成に入った頃から妙に視聴率の奴隷と化す。
　民放地上波では唯一、通常の映画枠を廃止しているのだ。
　平成に入った頃からレンタルビデオが普及し、オリジナル版を
見られるようになってきたのにも拘わらず、他の民放は時間延長
してもノーカットで放送しているのに ここだけは堂々とカット
してOAし「この作品はカットしています」とテロップを流して
いるのだ。これでは視聴率が取れるわけがないだろう。

　スポーツ中継でも前記したラグビーも、高校ラグビーからほぼ
撤退している。
　また昨年行われたWBCでもセミファイナル進出がかかった韓国
戦を 当初は録画中継する予定だったし、セミファイナルの放映
権を獲得しておきながら日本が敗退した場合は違約金を払っても
放送を中止する予定だったそうだ。
　
　そうえいば、昨年行われたバスケットボールとバレーボールの
世界選手権もファイナルはゴールデンタイムではなく深夜に録画
中継。しかもバレーは日本の順位決定戦の前にファイナルを行う
など本末転倒ぶり。
　この局が、サッカーW杯の独占中継権を獲得したらファイナルは
深夜に録画中継するのだろうか？そうとしか取れないやり口だ。

　プロ野球のオールスターゲームでも自局の女子アナを浴衣姿で
大量に出演させ、試合展開そっちのけでインタビューをし心ある
視聴者を激怒させている。
　もっともこの時は選手会側からもクレームがついて以後自粛は
しているが、スポーツ中継をバカにしているような姿勢が目立つ。
　世界陸上も然り。競技そのものではなくショー化しているのが
目につくし、ノー天気タレントの司会を喜んで見ている連中がどれ
だけいるのだろうか？

　ボクシングでも系列局のCBCがOAした畑中清嗣や薬師寺保栄が、
タイトルを奪取した試合は生中継していない。
　特に畑中戦の同時刻には、綱引き選手権をOAするというバカな
事をやっているのだ。
　だから協栄ジム所属ではないが、いつもOAしていた竹原慎二が
東洋人初の世界ミドル級タイトルマッチを行った時も録画中継すら
しなかった。

　今や東京放送のスポーツ中継は視聴者のヒンシュクを買うのが
当たり前になっており、まさかそれを狙っているのか？と思える
ほど酷いし反省の色もない。
　こうして書き連ねたのは、ほんの一部。
　たくさんあり過ぎて思い出すだけでも大変だ、しかしこの局は
これに懲りずにこれからも悪行を積み上げていくに違いない。