井上尚弥V6!米デビュー戦で衝撃の6回終了TKO勝利
カリフォルニアのカーソンで行われたWBO:Sフライ級タイトル
マッチは王者の井上尚弥が7位のアントニオ・ニエベスに6R終了
TKO勝ちで6度目の防衛に成功した。
これがアメリカデビューとなる今回の防衛戦は1Rから左ジャブ
で流れを掴むと多彩なパンチ攻勢に出て時おりニエベスの反撃を
受けるものの、2Rからは完全にペースを握り左ボディから右スト
レートをヒットしてバランスを崩させたが残り10秒の拍子木の勘
違いからチャンスを逃す。
それでも3R以降もボディを中心に攻め固いガードを崩しにかか
るが、挑戦者のニエベスは早くも倒されない事を優先したスタイ
ルになる。
迎えた5Rに左ボディアッパーでダウンを奪うと6Rには一方的に
攻め続け、ラウンド終了後にギブアップに追い込んだ。
今回の興行ではシーサケット・ソウルンビチャイ-ローマン・
ゴンサレス戦のWBCタイトルマッチをメインに井上の防衛戦がセミ
ファイナルで、1つ前の試合ではカルロス・クァドラス-ファン・
フランシスコ・エストラーダのWBC挑戦者決定戦のSフライ級祭り
という形。
アメリカデビューとなった井上の挑戦者・ニエベスはバンタム級
から落としてきたわけだから強靭なフィジカルを誇るだけでなく、
キャリアで1度もダウンがないというタフさを誇る相手だから倒し
てアピールしたい井上にとっては決して楽な相手ではない。
そんな相手に1Rから左ジャブをヒットさせてペースを握り多彩
なパンチを浴びせたため3Eあたりからニエベスは倒されない事を
前提とした亀ガードで腰を引いたのに対し、4Rには足を使ってカ
ウンター狙いに切り替えるなど戦い方も柔軟で5Rには遂に左ボディ
アッパーで初のダウンをさせたのだから大したもの。
最終的にギブアップに追い込んだ事から勝つだけでなくインパ
クトのある内容というミッションもクリアした形で、会場が今ひ
とつ盛り上がりに欠けたのはニエベスが逃げ腰で倒されない事に
特化してしまった事が大きい。
ただメインでターゲットとされたローマン・ゴンサレスがシー
サケットにKO負けを喫して連敗したし、減量苦が伝えられている
事から次の試合はバンタムに上げた方がいいのではと思う次第。