ウルトラシリーズ最初の侵略モノといえばウルトラQ3話・宇宙
からの贈り物で火星怪獣ナメゴンが登場するEP。
ナメゴン編は製作順でも5番目に製作されたので円谷怪獣第1号
でもあるのだが武器といえば両目から発射される怪光線で浴びた
人間を硬直死させるぐらいで、むしろ海に落ちて溶解した事から
塩分に弱いという弱点が分かるのだから決して強い怪獣ではなさ
そうだ。
もっともナメゴンを贈って来た宇宙人は人類の無秩序な宇宙開
発が続く限り第2、第3の贈り物が届くだろうが今度は海水を飲ん
で巨大化し強靭になる怪獣に違いないというエンディングナレー
ションで語られるように今回は警告だったという注釈も付いてい
るが決して脅威には感じない。
また21話の宇宙指令M774に登場したキール星人が送り込んだ
宇宙エイ・ボスタングもタンカーなど船舶を襲撃し機関砲の弾丸
などは効かないものの、飛来した戦闘機のミサイル攻撃を受けて
粉砕されたのを見ると決して強そうではない。
更に13話と16話に登場したガラモンは宇宙怪人・セミ人間から
操られてダムや東京タワーなどを破壊するものの、先に飛来した
小型隕石チルソナイトがガラモンを操る電子頭脳というのが分か
り電波を遮断されると活動を停止する。
こうしてみるとウルトラQに登場する怪獣や宇宙人は全部で
26体登場するのだが宇宙人が侵略用に送り込んだ怪獣は先述
した3体なのに対し、地球産であるペギラはペギミンHを撃ち込
まれて逃走するものの倒す事はできなかったし古代怪鳥ラルゲ
ユウスも然りでバルンガに至っては地球上のあらゆるエネルギ
ーを吸収してしまうため倒しようがない。
つまり侵略目的で送り込まれた怪獣よりも、偶然現れた怪獣の
方が強いという形になっているのがウルトラQの特徴だろう。