妄想編・V3から来た男・プロローグ

 12月24日にアップしたウルトラセブンのEPレビューで、
‘V3から来た男’を扱った。
 私の大好きなEPだったためレビューを 書くのに13話の
中で最も早い僅か15分で書き上げた。
 さて今日のネタは、V3から来た男の私的プロローグである。

  地球防衛軍では、侵略者と戦うための組織を作る作業が
密かに行われていた。
 ヤマオカ参謀指揮の下、タケナカ・マナベの両司令官が
組織の隊長を決めるべく人選をするのに候補を話し合う。
 そして最終的に、2人の男がリストアップされたのだ。
 1人は、沈着冷静で何事も思慮深く行動するキリヤマ。
 もう1人は、熱血漢で情に厚い行動派のクラタである。
 2人とも士官学校時代の同期で親友だ。

 面白いのが、キリヤマを指揮下に置いているタケナカは
ともかく、クラタの上官であるマナベもキリヤマを推していたのだ。
 ‘確かにクラタは人望が厚く、部下からも慕われている。ただ
防衛軍の特殊部隊の指揮を任せるには、疑問がある’ というのだ。

 数ヶ月前にザンパ星人の宇宙船団が、大挙して月面基地を襲撃
したときにクラタとキリヤマの2人で壊滅させるという事件があった。
 そしてキリヤマよりも多くの宇宙船を 撃破したのがクラタだった。
 ただタケナカが心配していたのが、クラタの好戦的な姿勢。
襲撃してきた時に多く撃退したのはキリヤマだったが、追撃して殲滅
させたのはクラタ。
 キリヤマに言わせると‘逃げるものは追う必要はない、地球が
守れれば それでいい’だったが、クラタは‘今後の事も考えて心配の
芽は摘み取っておかないといけない’という意見だ。

  2人の運命を分ける事件が起こった。
 それはウルトラ警備隊発足1年前の事。
 アイロス星人の宇宙船団が防衛圏に侵入、真っ先に迎撃に向かった
のがクラタの部隊。
 ところが、この出撃はクラタの独断に近いものだった。
 彼独特の閃きで星人の船団の位置を捕捉し、部下を引き連れて
出撃して猛攻を加え、ほとんど撃滅する。
 例によって逃走する円盤を追撃するが、深追いしたクラタは星人の
別働隊に待ち伏せされ襲撃された。
 このとき、クラタを助けたのは部下達。
‘隊長だけは、死んでもらったら困ります’と言いつつクラタ機の盾に
なって全滅したのだ。
 唯一生き残ったクラタを追撃して来た円盤群を キリヤマの率いる
戦闘機部隊が追い払ったのだった。
 

 この事件が決め手になり、しっかりと状況を見極めて出動したキリヤマが
対侵略者用部隊・ウルトラ警備隊の隊長に任命され、敵の罠にはまって
1人で戻ってきたクラタは、宇宙ステーション V3の迎撃部隊の隊長に
なったのだ。

  だから‘V3から来た男’で、クラタがマナベ参謀に「また1人で帰って
きましたよ、今度は月へでも放り出しますか!」と言ったり「部下を皆殺しに
された俺の復讐は、どうなる」というセリフは、辻褄が合うだろう。 

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