具志堅用高の意外な弱点が見つかって40年

 今から40年前の昨日80年1月27日はWBA:Jフライ級王
の具志堅用高が、7位の金龍鉉に3-0の判定勝ちでルイス・
スタバが持つJフライ級防衛記録の11度に並んだ日である。


 試合前の予想では挑戦者の金が12勝4敗3分という平凡な成績
だった事から‘具志堅が何ラウンドで倒すのか?’といった楽観的
なものが目立ったが、3Rに金の頭を叩いて右拳を痛めた具志堅
怖いもの知らずで突進してくる金を持て余し7Rには右フック
のカ
ウンターを決めた直後の打ち合いで右をもらい一瞬腰を落
としかけ
るなど意外な展開に場内が凍りつく場面も。


 そんな中で10Rに金のバッティングで左眉上をカットした具志
はアウトボクシングに転換し、右ジャブで相手の打ち気を削ぎ
出て
来なければワン・ツーを打ち込むクレバーな戦い方でポイン
トを稼
いで行き150-140、148-140、149-141の大差での判定
勝ち。

 本来なら文句ない判定勝ちだが金が思い切り振り回す左右フック
だけでなく頭までが度々ヒットする展開にハラハラし、ポイント差
ほどの楽勝感はなかった。

 当初11度目の防衛戦は1位のイラリオ・サパタ相手に行われる
予定だったが、WBCでも1位のサパタはWBC王者の金性俊への
戦を表明したため急遽7位の金になったわけで長身サウスポー

サパタから短身の金ではタイプが全く違う。


 さらに金はタフで具志堅のパンチを恐れず突進してくるわけで
持て余す感じだったし、こういったタイプの挑戦者との対戦は初
めてで相性の悪さを感じたのだった。

 具志堅が世界戦で対戦した相手を見るとタイトルを取ったファン
・グスマンから始まりハイメ・リオスやリゴベルト・マルカノに、
タイトルを失ったペドロ・フローレスと2度対戦しているので通算
12人と戦っている。

 この中で変則的な動きと凄まじい運動量で挑んだハイメ・リオス
以外で手こずったのはアナセト・バルガスやラファエル・ペドロサ
に、今回の金龍鉉とタイトルを取られたペドロ・フローレスらで
全て打たれ強いタフな相手だ。

 つまり具志堅の強打に耐えられてしつこくパンチをまとめて来る
フローレスに初戦は手こずった末の判定勝ちで、再戦では中盤から
失速してのTKO負けというもので連打の出る金龍鉉という感じだ。

 79年の具志堅は年間4試合の防衛戦を行い3KOとピークにあった
ので具志堅王朝はまだまだ続くと思われたのだが実は意外なアキレ
ス腱が見つかったわけで、無敵の王者とて何らかの拍子に弱点を露
呈してしまう事を40年経った今 実感するものである。

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