元・大嶽親方の離婚に ついて

　連日マスコミを騒がせている相撲界の野球賭博問題で角界から解雇
処分を受けた元関脇・貴闘力の元・大嶽親方が離婚させられるという話を
聞いて驚いた。

　ご存知のように貴闘力は角界の至宝である名横綱・大鵬の三女と結婚し
4人の息子がいるという。

　大鵬は一代年寄りのため大鵬が相撲協会を定年退職したと同時に貴闘
力が後を継いだ形になっているが、今回の騒動で大鵬の名前に泥を塗った
のが離婚原因らしい。

　ある意味 自業自得だとは思うが、正直言って違和感がある。

　大鵬の三女が貴闘力と結婚したのは18歳の時で現在は4人の息子がいる
にも拘わらず離婚させられるというのは、さすがに気の毒ではないか？

　00年春場所で貴闘力が13勝2敗で幕尻優勝した時に大鵬は‘自分の32回
の優勝よりも、今場所の貴闘力の優勝が一番嬉しい’と嬉し涙を流しながら
コメントしたのを覚えている。
　つまり義父との関係も悪くなかったという事だろう。

　確かに野球賭博で大鵬道場の看板に泥を塗ったというのは大鵬にとって
許しがたい事だろうし、相撲界のしきたりでは入り婿という事もあって当然
だという解釈になるのかもしれない。

　ただ追放された貴闘力にしてみれば心の支えである家族まで失う事になる。

　もともと相撲取りは、かつての千代大海のように角界入りしなかったら人生
の裏街道を生きないといけなくなるような気合の入った者がなる傾向が強い
ので、これから真面目に人生をやり直さないといけない時に家族がいるから
こそ道を踏み外さずに済む事もあるのだ。

　元妻にしても4人の息子を抱えて再婚というのも大いに抵抗があると思
うし、どう転んでも逆風の人生を送らなければならないのだから離婚までは
強要しなくてもという気がしてならない。