今から40年前の今日73年12月29日にOAされたのがジャンボーグAの
最終回。
円谷がウルトラ以外のヒーローとしてミラーマン・ファイヤーマンらに続いて
73年1月からスタートさせたジャンボーグAは制作局が毎日放送で、音楽も菊池
俊輔と仮面ライダー系の匂いがすると共にプロデューサーがミラーマンを担当して
いたという事から作中に鏡京太郎の石田信之がゲスト出演しただけでなく村上
チーフ以下SGMのメンバーが劇中に登場して何と村上チーフが防衛チームPAT
の4代目隊長になるという掟破りとも思える展開があった。
当初は生身の人間である立花ナオキがセスナが変身するロボット・ジャン
ボーグAに乗り込んで意識をシンクロさせて侵略者グロース星人が送り込む怪獣
と戦っていたのだが、途中から車のホンダZが変身するジャンボーグ9を操縦しな
がら戦うという新たな機軸を取り入れながら進行する。
最終EPはグロース星人最後の地球侵略部隊隊長のデモンゴーネが月に巨大
レンズを作って太陽光を集束させて東京を焼き尽くす計画を立て、それを阻止
するためにジャンボーグAが月でデモンゴーネを追い詰めるものの太陽光を集束
させた光線で戦闘不能となる。
PATはレンズ破壊のために特攻作戦を立てるのに対し使えるジャンボーグ9は
空を飛べないので意を決したナオキはPATの月観測ロケットを強奪してジャン
ボーグ9をしがみ付かせ月面に飛来し最終決戦でレンズを破壊しデモンゴーネを
倒す。
ただ空を飛べないため地球に戻れないという事からナオキは地球を眺めながら
月の砂漠を歌っていると特攻のために到達したPATの戦闘機部隊がジャン
ボーグ9をチェーンで曳航して地球に帰還させ餅つきで新年を祝うもののグロース
星では星人が‘いつか必ず地球を征服する’と宣言して終わるというもの。
つまり他の作品と違い本当の戦いの決着は付いてないし、ナオキがジャンボーグ
A&9の操縦者という事がPATのメンバーをはじめとしたレギュラーメンバーに
バレないままという終わり方だった。
ミラーマンは侵略者・インベーダーを全滅させた後に故郷である2次元の世界を
再建するために帰ってしまうし、ファイヤーマンは侵略兵器の物体Xを宇宙に運び
出して戻ってこなかったのと比べると他の円谷作品と比べても最後まで異色の
結末だった。