2018夏の甲子園 第10日

王者振り切った横浜高、バッテリーが強気の内角攻め貫く「最後までひるまなかった」【全国高校野球】

 大会10日目注目のカードは第3試合の花咲徳栄-横浜戦で連覇
を狙う徳栄が初戦で鳴門に手こずった末に逆転勝ちしたのに対し、
横浜は愛産大三河を余裕の完封リレーで下しての2回戦だから横浜
有利とは思うものの試合によってムラのある横浜だから徳栄戦でメ
ドが立つだろう。

 普通に行けば板川ら横浜投手陣が徳栄打線をどこまで抑えられるか。

 第1試合は07年以来の対戦で当時は0-3とリードされた菊川が8
回に3ランで追い付き延長でサヨナラ勝ちしているわけで、今回は初
戦で点の取り合いの末に逆転勝ちした菊川打線を日南の辰巳がどこま
で抑えられるか。

 第2試合は初戦で鹿実打線相手に14三振1失点に抑えた吉田を擁
する金足農と、初戦を一発攻勢で逆転勝ちした大垣との一戦は吉田と
大垣打線という図式になるだろう。

 第1試合:常葉大菊川 3-0 日南学園

 3回に菊川は1番がレフト前ヒットで2塁まで進みチャンスを掴むと
2番&3番の連打で先制すると、6回には2アウトから6番&7番のPHの
長短打で2点目を挙げ更に8回にも1アウトから4番&5番の長短打で
決定的な追加点を挙げ3-0で快勝。

 日南にとって惜しまれるのは1回に1番がヒットで出塁し2番の時に
エンドランをかけたものの、いい当たりがショート正面のライナーと
なって併殺になり直後に3番がヒットで出塁した事。

 これでケチが付いたのか2回と5回以外は毎回ランナーを出したにも
拘わらず6回・7回・8回は全てショート・奈良間に巧く捌かれて併殺
と、3塁すら踏めず4つの併殺を喫したら投手が好投しても勝ち目はな
かった。

 第2試合:金足農 6-3 大垣日大

 1回に金足は1番が2ベースで出塁し2番のバント野選でノーアウト
1・3塁から3番の併殺の後に暴投で先制すると、その裏に大垣も1ア
ウトから2番のヒットを足場に野選やエラーで1アウト満塁から5番の
タイムリーで追い付く。

 2回に金足が死球で出塁した5番を7番の3ベースで返し更に8番のス
クイズで2点を勝ち越すと、大垣も3回に2アウトから5番が歩き6番の
2ベースで2・3塁から7番の2点タイムリーで再び追い付く。

 以後は膠着状態になり迎えた8回に1アウトから5番のHRで三度勝ち
越すと、9回にヒットで出塁した8番をバントで送り1番&3番の長短打
で2点を追加し大垣を突き放し逃げ切った。

 大垣にすると1回に追い付いた後1アウト満塁から6番のスクイズで
3塁ランナーがホームで刺され勝ち越せなかった事で、直後に勝ち越
され何とか同点に追い付いたものの6回以降はノーヒットに抑え込ま
れ8三振を喫するなど完全に吉田が立ち直っただけに1回の逆転機を
逃したのが悔やまれる。

 第3試合:花咲徳栄 6-8 横浜

 1回に徳栄は1番がヒットで出塁し暴投で2塁に進むと3番のタイム
リーで先制するが、横浜は3回に四球で出塁した8番をバントで送り
2番のタイムリーで追い付く。

 迎えた4回に横浜は5番&6番の長短打で勝ち越すと7番の2ベースで
チャンスを広げエラーでノーアウト満塁から9番の2点タイムリーと
死球で再び満塁とし、2番の2点タイムリーにミスが絡み2・3塁から
3番の犠牲フライで一挙6点を挙げ突き放す。

 これでペースを握った横浜は6回に1番&3番の短長打で8点目を挙げ
るが、ここから徳栄が反撃し6回に4番が2ランを放つと7回にも1番の
HRで8-4と追い上げる。

 そして迎えた9回に3つの四死球で1アウト満塁から4番の遊内野安
打で1点返すと2アウト後6番も死球で押し出しとなり2点差に追い上
げるが、最後はフルカウントから7番が三振し万事休す。

 最終的にヒット数は横浜が10本に対し徳栄は11本と上回り四死球
も4-3と徳栄の方が多くもらっているので、ビッグイニングを作っ
た横浜と作れなかった徳栄の違いになるのだが惜しむなくは4回に
1-2で迎えたノーアウト2・3塁で8番の投ゴロを1塁悪送球で満塁に
なった場面で確実にアウトを取っていれば結果的に4回は4点になっ
ているのだから勝負の行方は分からなかったと思う。

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