草むしりしながら

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草むしりの幼年時代⑲

2019-05-15 13:15:57 | 草むしりの幼年時代
 曾祖母
 子供の頃に、父方の祖母の家に遊びに行ったことがあった。家には古いお婆さんがいて、私の曾祖母だと教えられた。曾祖母は草履作りの名人で、「シットクデ」と呼ばれる未熟な七島井で私にかわいい草履を編んでくれた。
 
 喜んで履いてみたのだか、新しい草履は固くて足の裏が痛くなった。でもせっかく編んでくれたのに悪いと思い、我慢して履いて遊んでいた。
 
 そのうち皆で河原に遊びに行こうということになり、草履をはいたまま私もついて行った。固い草履をはいて河原の石を踏んで歩くのだが、石も固ければ草履も固い。踏むたびに足の裏に激痛は走った。とうとう我慢できなくなって、そこの家のお姉さんの履き古した草履と取り取り替えてもらったことがある。

 ちょうど足裏マッサージのサンダルを履いた時のような感じだろうか。ただしマッサージ用のイボイボは先端が丸いが、それが尖がっていると想像してもらえれば、痛さが連想できると思う。
 
 残念ながら曾祖母の思い出は、固い草履のことしかない。しかし足裏マッサージ用のサンダルを見ると、曾祖母を思い出す。それと同時にあの痛さも重い出し、未だに足裏マッサージ用のサンダルは履いたことがない。


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