KEEP ON SMILING!

治らぬなら
治してみせよう
SLE
※SLEとはステキなレディーがなるエレガントな病気である。

☆プラダの鉛筆☆

2005-07-25 21:05:14 | ☆日記・随筆☆
私はプラダの鉛筆を三本持っている。
別に買ったわけではなく、プラダのペンケースを買ったら中に鉛筆が三本入っていた。
さて、こんなものどうしよう。
なぜシャーペンでなく鉛筆なのだ。
鉛筆とは使うとなくなる。
ということはこのプラダの鉛筆は使うとなくなってしまうのだ。
そんなものもったいなくて使えない。
一体普通ならいくらするのだろう。
プラダなんて「PRADA」とつくだけで値段は通常の倍以上する。
たかが鉛筆にそんな文字がついていると貧乏性の私は恐れ多くて使えない。
というわけで買ってから5年以上プラダの鉛筆は使われることなく私の机にしまわれていた。

だがふと思ったのだ。
この鉛筆、使わなかったら何の価値もないではないか。
鉛筆とは字を書く道具だ。
それを使わず字を書かなければこの鉛筆の価値は0円である。
もしかしたら1本500円くらいするかもしれないと思っていた鉛筆が0円の価値だと気付いた今、これは使わない方がもったいない。
しかし実際使おうとするととまどいをおぼえる。
しかもこの年で鉛筆はなかなか使う機会がない。
そんな具合でこの鉛筆の対処に困っていた時、おばあちゃんが「長い鉛筆ないかい?」と聞いてきた。
クロスワードが趣味のおばあちゃんはいつも短い鉛筆でかいていたのだ。
私は思いきってプラダの鉛筆を三本ともあげた。
おばあちゃんはプラダなぞ知らないので、何の気がねもなしにプラダの鉛筆を使いつづけている。
これでよかったのだ。
私がもったいないと思いながら使うより、プラダをブランド扱いせず普通の鉛筆として使われた方が鉛筆も喜ぶ。
まさにキャンディーズの「普通の女の子に戻ります」のようにプラダの鉛筆は普通の鉛筆となっておばあちゃんに使われている。
しかしふと台所に置いてあるプラダの鉛筆の「PRADA」のロゴがもうすぐ削られそうなくらいまで短くなっているのを見てやはりもったいないと思ってしまう今日この頃である。