やまろぐ☆つあれぽ

海外登山&トレッキングツア専門の
添乗員の自由日記と
家事育児の日常♪

伊豆ヶ岳 冒険

2020-12-10 09:16:29 | 山旅(国内)
12月5日の土曜日、
3名の親しいおきゃくさんと1人の中1女子とで
伊豆ヶ岳に登って来た!奥武蔵・埼玉・851m。

3名はアラエイティ。(80歳前後)
お一人の男性(82歳)この前のわたしの九州ツアーで
かなり、歩きが心配だったので(コロナでしばらく歩いていらっしゃらなかった)
トレーニング!
女性2人はお年を感じさせない元気さ!

中1の子(aちゃん/本名と無関係)は入学以来の
引きこもり生活。かろうじてフリースクールに行ってるものの
通えなくなりつつある。
フリースクールでお仕事してる親友通して誘ったら
行く!と言ってくれて。

朝も早起きして来てくれた

改札まで来てくれたaちゃんのママが、
「無理せず嫌なこと、無理なことは嫌って言うんだよ」
と、その子に伝えてた。(この親子のことも私は知ってる)

aちゃん、どんな様子かって、髪ボサボサ。敬語で早口。
よく喋る。好きなことは、絵を描くこと、文を書くこと、作曲とか。
Twitter始めてフォロワーが何百人とか。
話は哲学的、ちょっと話題がコロコロ変わるけど、
難しいこともよく喋ってる。
一緒に向かう電車の中で、タブレットで描く絵を
見せてくれた。描きながらも喋ってる。上手にサラサラ描いてる。
わたしは前夜のアルバイトで寝不足で途中寝てた。😆

正丸駅に集合!


3名のお客さんたちと合流して自己紹介。

そのときまでは、aちゃん自身も山登りの経験があるので
歩けると思ってたらしい。

コースは直接伊豆ヶ岳に登って、様子見て
正丸峠か、できたら子ノ権現に降りて浅見茶屋に行こう
て話してた。
2013年に小さいはーたんと冒険したところ。こちら


aちゃんはよく喋った。中1にしては難解なことも話してたけど
わたしは面白く思い、返しながら頭のいい子だなあ
天才じゃん
と、伝えてた。それを
女性2名は終始笑いながら聞いていて、
男性は耳が遠いため全然聞こえてなくて歩きに集中してる、
そんな図。

田舎のお家とか柿の実があるお庭とか。



舗装道が終わって山道に入っていく。

わたしたちは大蔵山方面へ


小さな小川や、根っこや、木木の陰影は
絵のインスピレーションになるでしょ?と聞くとaちゃん、
そうですね、て。この茶色ひとつひとつも
同じじゃありませんからね、
これは茶色に見えるけど茶色ではありません。
と。

とにかくまあよく喋る。

伊豆ヶ岳の登りも急でそれなりにトレーニングにはぴったり。最高。




早口で、〇〇なタイプは本当はあーなのだ、こーなのだ
など、
はーたんや周りのお友達たちは話さないだろう話題も
まくしたてるように喋り続け,その合間に
わー、もーだめだ、しんどい
疲れた,ありえない、と、早口のまま
弱音を吐き始めた。
「わたし疲れて今、○△⌘∝*”√\$¢×◎(延々と)んです。疲れてます
(倍速で再生不可)あーだめ。なんとかかんとか」
て感じ。


二子山ねー、と見てたわたしたち。

お客さんの女性2人が笑いながら
そんだけ喋れたら大丈夫よ、と。笑
で、相変わらず、男性、聞こえてなくて真剣に自分の歩きに集中していらっしゃった。

それからこの数年のいろんな苦労話というか身の上話を
教えてくれて、大変だったんだなーこの子なりに、
無理してたんだなあと思った。にしても、同い年の子たちと関わるのは
大変だがろうなあ、この調子では、とも思った。
ずーっと一方的にしゃべり続けてるのを
受け止めてあげるって感じ。

伊豆ヶ岳の山頂直下の男坂の岩場はまだ通行できなく

いまは軽い岩場を登る。

aちゃん弱音を吐き始める。岩場は苦手で
足ガクガクみたい。

伊豆ヶ岳の山頂851mでわたしたち大人四人はあまりにも平気だったので
子ノ権現に行こうか~と話してた。
aちゃんは軽く抵抗してたけど。えーーーーって。

下って登って、古御岳(こみだけ830m)で、aちゃんは座り込んでしまった。
だまされたー、縦走なんてー、気持ち悪い、無理。
といい、うつむくので、
子ノ権現はあきらめた。
一度後ろに戻り、分岐から
降りて西吾野駅に戻ることにした。八坂神社~森坂峠のほう。

aちゃんに伝えてがんばろうっ、と。

下り始めたけど、このルートは通る人も少ないだろうと
通る前から思われる。山道のあとの舗道も長すぎるし。
案の定、倒木とか不明瞭な道。けものみち?とかミックスな。




女性のお二人と「楽しいね、この道」とワクワク。
aちゃんのおかげて冒険できるね、と。
ちょうど谷になってて、とにかく荒れていた。
aちゃんは何度も滑って、わたしと手をつないで進んだ。
男性は相変わらずマイペースに後ろから。

もうすぐ舗装道に出るとき、昔の石の縁石あとみたいなところを
通貨してるとき、突然右側の谷向こうから
「ゥォォーーーーーーーーーー」
と低いうなり声というか威嚇の声が轟いた。
わたしは続けて三回聞いた。後ろの女性は二回聞いて
男性には聞こえなてなかった。
茶色い小動物みたいなのが走るのが見え、飛び立った。キジのようだった。
なにあれ?低い地獄の威嚇みたいな。
aちゃんが「やだっ」って強くわたしの腕にしがみついた。
わたし「なにあれ」洞窟の中で低くうなってるような声だった。響いてたの。
お客さんの女性「こわいこわいっ。行きましょう」
でそこからは
aちゃんは大声でさらに倍速スピードで暴言オンパレード
(熊と思われ、近づかないように)

最初に民家が見えたときはほっとした。けど超絶楽しかったの。
男性はあとから聞いて、そうだったの?と笑っていた。笑
ドキドキして面白かった。


アラエイティ組と中一のaちゃんとの温度差激しい。

山はもう来ません。早く帰りたい。

と。しゃがみ込む。

わたしは
「一歩進むごとに家に近づいてるよ」って変な慰め。

aちゃんは舗装道をなんとか歩きつつ
何度も座り込み、励まし、ヒッチハイクしようと
今度上からきたら車をとめようと思った。

このルートは最後にもう一度山道を歩いて
駅に出るのだけど、aちゃんはびびってもう山道には戻りたくないって。

座って、貝のようになってしまい、話さなくなった。

数台車を見送ったあと、決意して
一台の車に手をあげて止まってもらい、事情を説明した。
三名乗っていたけど、四名までは乗れますよって
快く言ってくださった。こんなコロナの時期に
わたしたちは五名だったので
わたしとaちゃんだけ乗せてもらうことにした。
道はまだまだ長く、
途中、お客さんに山道で降りたほうがいいとラインをしているとき、
運転の男性が駅に着いたら
もう一度戻って三人もつれてきますよって言ってくださった。

もう、素直に甘えることにした

親切な方。

駅についてもaちゃんは挨拶もせずに
下を向いて。駅のベンチに座らせ、
お礼のお金をわたしは準備して、あとの三人を待った。
三人ももどってきて、お金を渡すと
受け取ろうされず、
でも無理に受け取っていただき・・・・・・・・・・・
なんだかさわやかで、ありがたく、うれしく、あたたかく・・・・

ちょうど電車も来て走り乗った。もう出ますよ~っ車掌さんが呼んでて
みんなで走った。
あ~楽しかったね~と大人のわたしたち。想像できるかしら
男性はすべてが聞こえてなかったので、穏やかな顔で
「意外に歩けてよかった」と。笑

女性二人も、あの熊の声、怖かったね~とか
面白い道だったね~
ヒッチハイクまでしちゃったね~と笑顔。

aちゃんは下向いて。黙ってしまって。絵を描き始めた。
お別れのときも挨拶もしない。

山はもうちょっと訓練しなきゃね
大人対応をして付き合ってくださった三人の方たちに感謝。

aちゃん、
ママと山登ってたときは無理してたんだろうな、
ママが「いやなことはいやって言うんだよ」と朝に言ってたけど
いやなことを言えないのはママでの前なんだと思った。
我慢してきたんだなあて思った。
私たちの前では素直全開だった。
そして、この何カ月も、スマホやタブレットばかり触って
朝まで起きてネットやってるって教えてくれてたんだけど、
少なくとも山歩きをしているときは、
スマホの画面からは遠ざかっていたし、
たくさんのことを感じたはず。
評価は、ネットの中で「いいね」が彼女のすべてなんかなあと
思った。ナン百っこいいねがついてたんです、と誇らしげに話してたけど。
いいねの数、な。寂しすぎるわ。そんなものではなくて・・・
と思うけど、
今はそんな子もそんな人も多いんだろうなあと考えさせられた。
でも簡単につながれる、そういう仮想の世界があるのよね。

やっぱ山とか、自然がいいなあ~
わたしにとっても、お客さんたちにとってもいろんなことがあった
楽しい一日だった。ありがとう!aちゃんにも。

迷ったけど、翌日、aちゃんのママにも思ったこと
正直に伝えた。


次回の日帰りトレーニングは
1/9です












2 Comments

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お疲れさん!!! (can)
2020-12-17 09:09:20
お疲れさん、毎日(濃い・恋・故意・己斐・来い)生活してるね?いろいろ教えてもらうこともある。aちゃん生の人間そのものだね?残念ながら「無垢」とは言えない。多感な年頃、「機械」は人間を良くも悪くも変えていく。その被害者にならないようにサポートしてやってください。本当の意味の「いいね!」がわかると「いいね!」
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canさん (ひとみ)
2020-12-17 12:10:36
ありがとうございます。毎日「こい」生活たしかにですね。笑
aちゃんは人と関わるのがめんどくさい、学校に行こうとすると気持ち悪くなるって言ってました。ネットの世界の中なら気が楽なのでしょうね。人の話は聞きたくないほど疲れてるみたいでした。
改めて山はいいなあって思いました。
本当の意味のいいねがわかるとほんとにいいですね
ママも変わる努力をしているようです。
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