tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

不可解なチラシから7年後

2010年07月17日 19時15分56秒 | Weblog
大阪の隣県に住む私の自転車のカゴにそのチラシが放り込まれていたのは、2003年だった。ほかの自転車のカゴにも入れられている。

当時私は、一番最初の就職で書店に正社員になった年であった。ほぼ多くの人は知らないが、この仕事はよほど人間関係に気をつけないと成り立たない仕事である。まず、客に対する猜疑心は強くなり、なおかつ媚を売るという仕事である。また、朝っぱらから体力仕事を行うので、体力的にしんどく、それが精神面にも大きく影響する。そのため、朝イチに入ると、昼過ぎにはどの社員も一様に機嫌が悪い。ひどい場合にはバックヤードで口論をしている。私の場合、副店長と言われた女性社員と険悪な雰囲気であった。

正直言えば・・・、職場の女性はあまり好きになれないというのが本音だ。もちろんいろんな人がいる。そしてまた場所的にも手っ取り早い出会いの場所でもあるのだが、仕事のスキルの上下が人間にも反影するので、本当に対等の土俵にたっている訳でもないのかもしれない。

さて、冒頭のチラシであるが、以下のように書いていた。

「平成仕置人俱楽部 あなたに代わってあなたのしたいことしてあげます」

名称からして、裏の仕事をしているようだ。仕事内容は、①教育相談、②同業者トラブル、③ストーカー調査・処理 ⑤浮気中止、⑤社内同僚トラブル解決 ⑥隣人問題

まあ、普通と言えば普通なのだが、ちょうど合法的な探偵業のそれに近い。相談は匿名で10000円、調査料20000円、着手料50000円から、納期迅速とあった。

普通、探偵業に頼み事することは、ほとんどない。ただ見てたら、かなり物理的な力を加えるようなこともしているように見えた。電話番号が大きく書かれてあって、平日の13時から18時を受付時間にしていた。チラシの有効期限は2003年12月31日まで。

大阪の平野区の○野本町にある○杉データーシステム株式会社に事務所を置いているようだった。(伏せ字を使う)

なぜだか知らないが、私はこのチラシを手元に置き続けた。滅多に接することない世界が向こうから来たようで面白かったというのもあるが、当時の精神状態、むしろ人と組織を恨む気持ちが非常に強かったのかもしれない。

整理してたら、このチラシが出てきた。何度も整理しているから、いい加減捨てることも出来たはずなのに・・・。

この会社の名称、住所、電話番号を検索サイトで入れてみた。やはり出てこない。あまりにも異形な存在だったからだ。ただ、完全に痕跡を消すのは無理だ。人は断片的な情報から、おおよその全体像を描くことが出来る。そういう存在だ。

○杉さんは、驚いたことに学習塾を経営しているらしい。データーシステムという名称は、いかにもIT系、ネットインフラの構築を行うようにも見えるし、それだけで食えないからこんな裏稼業をやっているのだと思っていた。それが・・・である。

その学習塾は、スパルタ教育で結構有名らしい。

スパルタ学習塾、いまは存在しないIT系と期間限定の探偵業。不安定な世界の連鎖を見ているようだった。

もうこんなチラシ捨ててしまおう。