なぜにこんなにも。

母が脳内出血で倒れ、救急車で病院へ運ばれた。
午後突然妹から連絡があった。
急いで病院へかけつけたら、意識はなんとかあるようだけど、
右半身が動かなくなってしまい、言葉もまともには
話せず、うつろな目をしているような状態だった。
脳内出血はひどく、本当なら、手術して
血だまりをとりのぞかねばならないが、母の場合透析患者である
ので、手術にはたえられないとのことで、止血剤等で様子を
みるしかないとのことだった。
透析中は血が固まらない薬を使うのに、止血剤の治療を要する
とは、どうしようもない。
明日は本来は透析日であるが、とりあえず、やめておいて、
治療に徹してみるとのことだった。
しかし、透析しないと死んでしまう体であるので、あさってには
透析を再開しないといけない。

わたしは今日も7時まで残業だった。
長男の担任からも長男を心配する電話があり、もう
仕事は忙しいし、パニックになりそうだった。
仕事のあと病院へ行くと、姉も来ていて、
そこへ主治医が来てこちらへ来てくれといわれ、医務室で
詳しい説明を受けた。
延命治療の承諾等の話までされてしまった。
もしものときに呼吸器をとりつけるか、である。
ご家族でご相談なさってください、と。
父にはそこまでの話はなかったようだった。
父と妹は少し前に帰宅していた。
もう覚悟してください、っていうこと。
もしも治っても、完全に麻痺が治るかもわからないし、
寝たきりになってしまうかもしれない。
母はぼそぼそとなんか話すが、はっきりと聞き取れない。
でももうあかんかしれん....とつぶやいたのがはっきり聞こえた。

帰りの車で、母の様子を思うにつけ、気の毒で哀れで....
もうこのまま一生を送るしかないのか、と思うと、
なんだか複雑にこみ上げるものがあり、ぼろぼろと泣いてしまった。
なぜこんなにも次々といろんなことがあるのか...
いまは母の安静を祈るしかない...

明日もきっと残業です。
いまヘマをするわけにいかない。
気をたしかにもって、取り組まないと。
昨日の出来事など、吹っ飛んでしまった、今日の出来事で。