ROOM 402

日々多くを思うものですがその思いはすぐにきえて忘れてしまうものです。忘れられない想いや日々の出来事を書き綴ります。

おひとり様

2010年03月29日 | WEBLOG

35歳が人生の折り返し点、そう心に決める男の話を村上春樹が25年前に書いている。
タイトルは「プールサイド」。
やりがいのある仕事、高い収入、素晴らしい家庭、健康、外車、35歳でそのすべてを
手に入れて、これ以上何を求めるべきかわからなくなり泣く、そんな筋だった。
25年前といえば1985年、あの当時の35歳の理想ってこんな感じだったのかなぁと
しみじみ思い返してみるが、まぁそんな感じかなぁ。
深刻なのは2010年の35歳だろう、25年前よりもとても厳しくなっている。
雇用や所得に不安を抱え、経済的な理由から結婚・出産をあきらめている人も多いようだ。

30代半ば以降に人を襲う、人生このままでいいのかという迷いをアメリカでは
ミッドライフ・クライシス(中年の危機)と呼ぶのだが、
順風満帆の人でさえ気持ちが揺らぐこの時期を境に身体も精神も不調になる人は多いようだ。
そして行き着く先が「無縁社会」。
おひとり様の行く末とも言われている、先日のNHKスペシャルでも大反響らしい。
このままだと2030年には男性は3人に1人が生涯未婚という統計も信じられます。
今や地縁・血縁・社縁は崩壊、人と人を結ぶものがどんどんなくなっている。
当初は恋愛自由競争に負けた弧男たちの不安であったものから
病気で退職、その後の家族崩壊による無縁社会などや
自身の引きこもり的な性格的などによるものなど多種多様な無縁社会だが、
今後この不気味なうねりが増大・加速しそうで怖い。
実際、ワスの周りにも40歳過ぎて未婚なおひとり様は多い。(同棲している人は除く)
そんなおひとり様イコール無縁予備軍へ猛烈なアプローチを仕掛けているのが
葬儀・寺・墓石系のビジネス軍団。
ガンガン不安をあおってお墓を作らせようとしているよ、死んだらすべて終わりなのに。
人間どこまで行ってもマネー・マネー・マネーなんすかねぇ。

「ニーチェの言葉」高い本なのにバカ売れらしい、
ワスもなんだけどみんなあーいうの大好きだなぁ。
ワスの本棚にもあんな感じの本とか成功体験の本とかいっぱいあるけど
後で読んでみるとバッカじゃねぇのって感じになるんだよなぁ、
半年後のブックオフで100円だったら買ってみよう。