またぞろ世間を騒がせている三浦和義。
事件そのものにはまったく興味ないんですけど、
私にとってとても大切な人を急に思い出しました。
景山民夫さんです。
あの当時「オレたちひょうきん族」でタケシやさんまに混じって三浦和義役を
「フルハム三浦」という役名でやっていたのが景山民夫さんでした。
私はなぜかこの景山民夫さんが大好きでした。
後年、放送作家から本当の作家になって直木賞とか受賞したと思うんだけど
景山さんが放送作家時代に書いていたエッセーはとても面白かったなぁ。
文章もすごく上手かったし。
テレビに出演しているときは、しっかりわざとバカを装っていたけど
本当はスゴイお坊ちゃんで超インテリな人でした。
確か幼稚舎から慶応いってたんじゃないかな?
そしてお父さんが確か最高裁判所の裁判官?違ってたかな。
昔の記憶なので薄れてます。
裕福で厳格な家庭に生まれ育ったからこそできる
オシャレなアホさ加減というのが絶妙なキャラでした。
だから彼の芸にも文章にも立ち居振る舞いにもどことなく品がある。
私はそこらへんが好きだったのかもしれません。
晩年は小川知子と一緒にヘンな宗教に入信しちゃって、
その頃の景山民夫は作家としての景山民夫なんだけど
私の中ではあまり好きな時期ではありません。
その後、数年して彼が自宅で焼死体で見つかるわけですが、
とても変な死に方だなぁというのを覚えています。
焼死体で見つかる前のまだ景山さんが元気なときの自宅が
世田谷の岡本にあってすごくオシャレで素敵な家だったのを覚えています。
世田谷の岡本というのは、実は陸の孤島のようなところで、
東名高速のインターチェンジ脇から二子玉川裏あたりまでなのですが
車があるとこれほど便利なところはないのですが、
車がないとどこに行くにも徒歩30分以上という最悪な場所なのです。
でも、実はまだまだ自然が多く残されていて、
ここが東京なのか!というとても不思議な場所です。
さすが東京ツウならではの選択です。
世界中を放浪もしたんだけど、半面すごく東京が好きで
いろんな大人の遊びにも長けた人でした。
海外ではロンドンが大好きでイギリスのいろいろな話をエセーで書いていました。
私にとっては本当の意味でオシャレなオジサンが景山民夫さんでした。
少しズレてるかもしれないけど加藤和彦さんと少しカブります。
そういえば私の大好きなモンティ・パイソンの日本語訳も
景山さんやってたんじゃなかったかなぁ。とにかく才人だったのですよ。
本当に惜しい人を亡くしたものです。
考えてみれば景山さんが亡くなってから、
急速に東京がつまらなくなったのも不思議な縁かもしれません。
最近の三浦事件を見るたびに「フルハム三浦」を思い出します。
なぜか景山さんが懐かしくなりました。