goo追撃コラム&取材メモ【予備サイト】

かったるい話ヌキの情報発信ブログ。改革派政治家とマスコミ検証。独自取材もとに元記者が追撃する。マスコミにない情報満載

田中知事の百条委証人喚問、お流れに

2005年09月20日 | 長  野  県  政

                                                     本日は、記事2本アップしました。


百条委員会は田中知事の証人喚問を22日に予定していたが、これが双方のコミュニケーション不足からお流れになるようだ。

百条委サイドは、すでに提出されている知事のスケジュール表から22日午前中が空いているので、この日に田中知事の証人喚問を念頭にいれ準備を行っていたが、先週15日に行われた議会運営委員会で、この日は午前10時から塩尻分室で「ようこそ知事室へ」の予定が入っていることが確認された。

百条委優先を盾に知事に出頭を求める強硬意見もあるが、「ようこそ知事室へ」は約一カ月ほど前から準備され、招かれる県民もすでに決まっている。これを放り出して、百条委への出頭を求めるのは現実的でなく、26日を念頭に別の方策を探る動きが百条委の中である。

百条委の中には、「ようこそ知事室へ」の予定は後から入れたもので、知事の証人出頭逃れではないかーとする見方もあるが、これは勘ぐり過ぎのようだ。

知事側近は「議会側に知事日程はすでに伝えてある」というが、積極さに欠ける対応だ。「こっちは伝えてあるのだから、後は知らない、向こうの責任」といったニュアンスが感じ取れた。これが百条委側に不信感をもたらす原因となっている。積極的に百条委に協力して、県民のために事実をつまびらかにしようという姿勢は薄い。

▼ この問題の背景には次のようなことがある。
議会側と知事側近グループの間には溝がある。同じ県職員なのだが敵対関係のように見える。知事側近グループのほうが攻撃的で、議会側は受け手に回ることが多い。議会側職員はそうでもないが、議員らは知事側近職員に敵意を抱いているかのようだ。

田中知事はそもそも、知事としての正当性が十全でない。一橋大学時代に横領事件で一年留年までしているのだが、こういった経歴を二度の知事選で隠して当選している。
当選してからも問題が多く、最近でも「新党日本」党首との掛け持ちをするなど、とても県民益に立った知事とは思えない。

例え問題がある知事でも選挙の洗礼を受けた以上、県職員が知事に忠誠を尽くすのは当然かもしれないが、その忠誠の尽くし方の度合いは各職員の人間としての常識に従って加減することは出来る。実際、公務員はそういうことをよくやっている。日々の細々した行政実務は彼らの胸先三寸で決まっているのが実態だ。公務員は高い公徳心が求められているのだが、知事側近職員の公徳心は田中知事の
間違った威令の前に曲げられている。

悪党だと分かりきっている上司に、上司だからといって力いっぱい尽くすのは間違いだろう。サボタージュをしてもいいぐらいだ。
百条委審議に支障が出るようなことをサポートするかのようなことはすべきでない。積極的に百条委審議にプラスになるよう心がけるのが県職員としての本分だと思うが、そんなことをすれば自分の身が危ないと思うのか、側近職員はなにかどうか理由をつけてしようとしない。

見ていると、側近職員は易きに流れている。とりあえず知事の言うことを聞いていたほうが日々の仕事はしやすいわけで、やりやすいように仕事をしているなぁー、という印象だ。

県職員のこういう体質が一番問題なのだが、田中知事になって改善されるどころか、悪化の方向だ。県職員は確かに問題が多く、田中知事はこれを改革するのだとして票を集めたのだが、県民の期待と逆のことをやっている。

県職員OBに聞くと「それではいけない、諫言すべきだ」という。それを現職の県職員に伝えると、「OBは辞めたから気楽にそういうことが言えるのだ」という。実際、知事の意見に従わないと飛ばされる例は枚挙に暇がない。それをみて職員は萎縮する。悪循環だ。

こいういうことはマスコミではまず報道されないだろう。議員や県職員から直に口コミといった形でしか流れないようなことだ。口コミは密度は濃いが伝搬性が低い。伝わる世界が狭いから本当のことが言えるーということはある。このメルマガはインターネットを通じて、口コミレベルの濃度の話を、準マスコミレベルの伝搬性を加味して発信している。

写真は県庁本館と議会棟を結ぶ長い廊下。
物理的にも離れているが、情報伝達は距離以上にうまくいっていない。向こうが議会棟。歩いてくるのは田中知事を熱烈支持する北山早苗議員。たまたま、カメラを構えているところにやってきた。途中で私に気付いたようだが、引き返すのもならず、そのまま歩いてきた。


最新の画像もっと見る