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新駅設置促進協正副会長会議 具体的な進展みられず

2006年08月31日 | 中日新聞
「新駅凍結」に向けて踏み出した一歩はいばらの道だった。30日、草津市内で開かれた新幹線新駅の設置促進協議会「正副会長会議」。JR東海に対して工事の中断の申し入れを提案した嘉田由紀子知事に対し、地元市長らは「建設推進の気持ちは変わらない」と声をそろえ、具体的な進展はみられなかった。

 「凍結に向けた一方的な案。きょうはただ話をきいたところ」

 会議終了後、新駅の地元である栗東市の国松正一市長は言葉を選んで、嘉田知事の凍結姿勢を批判した。

 会議の中でも各市から、凍結に伴って生じる経済的な影響や、嘉田知事が「過大」とする経済波及効果の根拠など、具体的なデータ提示を求める声が上がったという。

 しかし、県側は具体的なデータを示すことはできず、議論は深まらなかった。10月に控えるJR東海への県、各市の建設費負担金の支払いについても、踏み込んだ話し合いはなかったという。

 これを受けて、嘉田知事は終了後の会見で「今後は納得いただけるデータを出すことが大事で、特命チームでデータを作ることが当面の仕事」と強調した。

 これまで「凍結のめどは半年」としていたことについては「大変合意が難しい問題ではあるが、その方向でやりたい」と意欲を示す一方で、「それぞれの市に議会があり、議会の承諾を得ることの時間的、社会的難しさも感じた」と凍結に向けてのハードルの高さも言葉ににじんだ。

 (本安幸則)

◆議論にはまだまだ時間が…

 <国松正一栗東市長> 「(知事が提案した)工事の一時中断は、凍結に向けた具体的事実をつくってから議論するということになり、順番が違うと主張した。知事が『過大』と主張している新駅の経済波及効果や、土地区画整備事業にかかわる法的な問題を含めた資料が提示されておらず、(凍結を)議論するにはまだまだ時間がかかる」

 <伊庭嘉兵衛・草津市長> 「今日は知事の意見を聞いただけ。ノーコメントです」

 <山田亘宏・守山市長> 「建設推進の気持ちに変わりはない。知事の思いは聞いたので、幅広く議論をしていこうと思う。大変だな、これから」

 <山崎甚右衛門・野洲市長> 「今日は話を聞いただけで、感想はない。建設に賛成という気持ちは変わらない」

 <谷畑英吾・湖南市長> 「凍結しなければならない理由を具体的に示してほしい。今回の正副会長会議が開かれたことで第一歩を踏み出せた」

 <中嶋武嗣・甲賀市長> 「市長としての発言はしなかった。(建設に)賛成という気持ちは変わらない。たぶんみんなそうじゃないかな」



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