イバラノツルヒコの華麗なる生活

ボンソワール、今夜も僕と素敵な話をしよう

わからないこと

2005-08-21 05:28:32 | Weblog


やれやれ、今日も(…ああ、もう昨日だ、日付が変わっちゃった)暑かったね。でも前からの約束があったから、友達に会いに出かけて来たよ。小さな美術館の企画展を見て、そのあとはひたすらいろいろな事を語り合った。

僕は最近ブログに書こうとしてまとまらなかったことを、会話でなら伝えられるかなあと思って結構がんばって話していたのだけれど、やっぱり相手にはうまく伝わらなかった。「よくわからない」ってはっきり言われたし、そもそも顔に「わからない」って書いてある。

でもなんだか、そう言われたことで僕は妙に安心してしまった。何しろ自分でもよくまとまらずに言っていることなんだから、そこで簡単に「うんうん、わかるよ」なんて言われるほうが困ってしまう。そう言って適当にやりすごすこともできるのに、ちゃんとわからないって言ってくれるのは、僕に対してとても誠実に向き合ってくれているってことだと思う。

正直にいうと、僕は結構な見栄っ張りで、こういうときについわかったふりをしてしまうことが多かったんだけど、こういった友人たちのおかげで、それはとても勿体無いことだったんだと思うようになった。わからないけど知りたい、ってちゃんと伝えれば、今度はわかるようにって相手もまた話してくれるかもしれないよね。

わからないことは恥ずかしいことでも怖いことでもなくて、自分がいつかわかるかもしれない何かがみつかったという意味で歓迎すべきことなんだ、と今は思う。おかげで、僕の周りに理解不能だけど興味深い友人たちがたくさんいることが実はちょっと嬉しかったりするんだ。彼らの考え方を少しずつでも理解できれば、僕の視野は恐ろしく広がるのは間違いないからね。(もっとも、どんどん変人度合いが高まっちゃうかもしれないけれど。)



暑気あたり?

2005-08-19 20:10:46 | Weblog


さすがに昨日はベッドに横になったとたんに熟睡してしまって、目覚めたときにはおひるちかかった。部屋は暑いしまだ身体はすっきりしないし、なんだか食欲もいまひとつわかないし、いよいよ夏バテかなあと思いながらしばらくごろごろしていたんだけど、頭の芯が熱いような感じが一向におさまらないので、冷たいシャワーを浴びてみた。

それでようやく少し何かする気が起きたので、せめてアイスクリームでもいいからお腹にいれようと思ってコンビニに向かった。すると、ほんの5分の道のりを歩く間に、蜻蛉だのアゲハ蝶だの、どこかの飼い犬に吠えられてすごい勢いでとびだしてきた野良猫だのに遭遇した。なんだかちょっと楽しくなってきたので、コンビニでいったん涼をとってから、もう少し先まで行ってみることにした。そういえば、いつも気になっていながら一度も入ったことの無い、小さな飲食店があったっけ。

その店につくと、小さな黒板にはちょうど「ランチサービス」の文字があって、日替わりのメニューが「ケイジャリーとフルーツ」となっていた。ケイジャリーってなんだろう、と思ったらその下に小さい文字で「英国の漁師の朝ごはん カレー風味で夏にぴったり」と書いてあって、それを読んだら急にお腹がすいてきた。

中に入ってランチを頼むと、オーナー夫人兼ウエイトレスって感じの女の人が、セットの飲み物はソフトドリンクと、ちょっと値段がかわるけどギネスもあるわよ、というので、一瞬心がひかれたけど、考えてみたら昨日もやたらビールばかりのんでいたから、おとなしくアイスティーにしておいた。

そういえば、とあらためて思い出すと、昨日の帰りはほとんど酒盛りみたいな状態だったし※、ひょっとして今日のこのだるい感じは暑気あたりなんかじゃなくて二日酔いなんだろうか。

ともかく、ランチはドライカレーみたいな米料理で、ゆで卵なんかも入っていて僕は大好きな味だったし、それをたいらげたらかなり元気がでてきたので、残り少なくなってきた夏休みも乗り切れそうな気がするのだった。


(※…神埼は秀虎に次ぐくらいの飲兵衛だ。二人とも水みたいに酒を飲むけど、後者は酔うと突然寝てしまい、前者は酔うと人が変わる。たとえば、駅前の彫刻にまたがってみたり、突然フレンドリーになって見知らぬサラリーマンと歌をうたいはじめたり、する)


ひとはそれを青春という…とか

2005-08-18 23:59:47 | Weblog


ボンソワール、実は今帰ってきたばかりで、暑さで頭がふらふらしているんだけど、日付が変わらないうちに書いておこう。

夕べも暑くて寝苦しかったから、明け方頃になってようやく眠れたと思った矢先、いきなり電話でたたき起こされた。朦朧としながら受話器をとるとその電話はなんと神埼からだった。彼特有の間延びした声で「今日ひま?」ときかれたので、別に用はないけどまだ寝ていたい、というか昨夜ほとんど寝ていない、と答えると、今から10分後に皆で迎えに行くから、と前の会話と僕の意向をまったく無視した言葉がかえってきた。

それで、もう詳細を書くのも面倒なんだけど、30分後には僕は神埼と、路観の2年生男子3人と一緒に西行きの列車に乗っていた。神埼が無計画に買ってしまった、学生向けの名前のついた5枚つづりの割引切符のせいで。

多分全員が暑さのためにちょっとどうかしていたと思う。どうせならせめて涼しい方角を目指せばいいものを、わざわざ一番暑そうなところにむかって、やけくそみたいにはしゃぎながら、冷房もいまひとつきかない車両でカードゲームとかしりとりとか、そんなことを延々続けた。ゲームに負けると次の停車駅で皆の飲み物を買ってくるとか、そんなことをしていて危うく一人置いていかれそうになったり、絵に描いたような馬鹿な学生ぶりだ。

なんだかもう文章をまとめる気力もないけど、結局一応「目的地」についた僕らはそこで中途半端な食事をして、炎天下をまた無意味にうろうろして町並みの写真なんかを撮ったりして、3時間もしないうちに今度は帰りの電車に乗り込んだ。なにしろ無計画な道行きだから、乗り換えの駅のホームで30分待つとか、いちいち何が悲しくて、ってことばかりしていたんだけど、あまりの馬鹿馬鹿しさと暑さにしまいには皆ちょっとハイになって、何を言っても爆笑するヘンな集団と化してしまった。

というわけで、自分の部屋に戻ってきた今も「何だったんだろう…」って気持ちがしないでもないけど、今夜はどんなに暑くても熟睡だけはできること請け合いだ。
これはこれで、僕が目指すのとは違う方向で華麗な生活といえなくもないかもね。自分でも何を書いているのかちょっとわからなくなってきたので、今夜はこれでアデュー。




正直に

2005-08-17 23:50:24 | Weblog


ふと思ったこと。

自分というものがいまだにつかめないのに、「自分に正直に」なんて生きられるのかなあ。

いや、なんで急にこんなことを考えたかというと、「なんだか自分に正直に生きてるって感じだよね」と言われたから。多分ほめ言葉だと思うから、それはうれしいんだけど。

確かにかなりマイペースだし、自然体にみえるかもしれないけれど、僕は僕なりにこれで他人の目や評価も気になるし、「この人が思っているのは”本当の”僕じゃない」って思うことだってある。でも、誰かにそう見えるとしたらそれもまた、やっぱり僕という存在の一部ではあるんだろう。

素のままの自分を正直にだして皆に好かれればそれに越したことはないけど、人の好みは十人十色だとすれば、皆に好かれることと自分を素のままさらけだすってことは矛盾してしまう。だから大方の人はそのあたりをうまくすりあわせながら生きているんだろう。

人にどんな風に思われても自分らしさを貫く、っていう生き方には憧れるけど、そこまでの「自分らしさ」っていうのがなんなのか、僕にはまだよくわからない気がする。もっとも、誰でも実はそんなものかもしれないけれどね。



カワノさん

2005-08-16 21:38:34 | Weblog


ボンソワール、今日はこの前少し話した花屋さんのことを書くことにしよう。僕がときどき利用する駅前の花屋さんは、そんなに大きくないけどしゃれた感じの店構えで、いつも手ごろな感じの花束や花籠を店先に飾っている。お店はカワノさんという女性と、あと時々みかける男性の二人でやっているみたいで、この二人の関係はよくわからない。

カワノさんはいつもくるくるとよく動き回っていて、お客がくるとさりげなく声をかけて花を選ぶのを手伝ってくれる。僕が最初にこの店の前でなんとなく花をながめていたときも、すごく自然なタイミングで声をかけてくれたっけ。花屋だから当然といえば当然かもしれないけれど、花のことを本当にいろいろよく知っていて、カワノさんの話をきいているだけでも面白い。

そういえば、以前僕がいつものように部屋に飾る花を買い終わって外にでたら、珍しく高校生か、ひょっとしたら中学生くらいの男子が4人くらい店の前でうろうろしていたことがあった。気づいたカワノさんも外にでてきて、何か贈り物?といつもの感じできくと、中の一人が
「成功する、とか頑張れ、とかそういう花言葉の花がいいんですけど」と言ってきた。それを皮切りに彼らはいろいろ言い出したんだけど、ワンセンテンスずつ、しかも順を追わない話し振りなのでちょっと話がつかみづらい。結局、彼らの友達が、留学だか引越しだかで遠くにいくことになったので、それにたいして励ましの気持ちをこめた花束を送りたい、ということのようだった。

そうねえ、と言うように首をかしげながら店に入っていくカワノさんに、4人の男子がぞろぞろとくっついていくのを見送りながら、花屋っていうのもなかなか大変だなあ、でもいろんなお客がきて毎日がちょっとしたドラマみたいだなあ、と僕はなんとなく感心してしまったのだった。


デイドリームビリーバー?

2005-08-15 23:25:16 | Weblog


ボンソワール、そろそろ帰省していた皆も戻ってきたのかな。僕も一応実家に帰ってきたよ。といってもこう近いとあんまり意味がない気もするけれど。

と、ここまで書いてから今までの間に気がついたら1時間が経過していた。今日書こうと思っていたことがまとまらなくて完全に意識があっちこっちへとんでしまったいたみたいだ。僕はいつもこの調子で、なにか考えはじめると寝ている訳でもないのに電車を乗り過ごしたり図書館の閉館時間に気づかないで係の人に声をかけられちゃったり、ひどいときには歩いていて側溝に落ちそうになったりする。こんなことでちゃんとした社会人になれるのか、自分でも甚だ不安だ。それとも誰でも結構こういうことってあるのかな。

というわけで、今日書こうと思っていたことは文字にできそうにないけど、いつかちゃんと書けたらいいな。それができたら僕は少し変わりそうな気がするんだ。


木登り幻想

2005-08-14 18:52:58 | Weblog


バス停から帰る途中に小さな神社がある。いつも素通りしていたんだけど、この前なんとなく中をのぞいてみたら、敷地に不釣合いなくらいの大きな木が立っていた。絵本なんかで、よく子供が登って本を読んだり空を眺めたりしていそうな感じの木だ。

僕は子供の頃そんな木登りらしい木登りに憧れたけど、身近に大きな木というのもあまりなかったし、あったとしても枝が張り出しているのはかなり上のほうで、そこにいくまでに何の足がかりもない幹を登れるほどの運動神経は持ち合わせていなかった。だから気持ちだけでもってことで、ジャングルジムなんかの天辺にわざわざ絵本を抱えて登って、そこで読んでみたりしたのだ。

神社の木も、当時の僕には歯が立たなかっただろうけど、さすがに今の身長と筋力ならなんとかいけそうな気がする。…気がするけど、いい大人が突然木登りをはじめたらかなり不審だし、人通りを避けて夜や早朝にしたらなおさら怪しいだろうから、残念だけど挑戦はしないでおこうと思う。大人というのもこれでなかなかやっかいなものだよね。

懐かしい顔と花火

2005-08-13 23:44:58 | Weblog


(実は今、夜の11:00すぎなんだけど、これから文と絵を書いて「今日中」にアップできるんだろうか。僕だけに意味のあるタイムアタック。)

帰省シーズンというわけで、先日葉書をくれた高校時代の友人たちと久々に会ってきたよ。成人式には来なかった奴もいるから、結構懐かしい顔ぶれだ。クラスも部活もバラバラなのになんとなく気があってよくつるんでいたけど、進路は全然違ったし揃いも揃って筆不精(とかメール不精)なので、卒業後どうしているのかはお互いにほとんど知らなかった。

でもこういうのは不思議なもので、会った途端にブランクは吹き飛んでしまって、まるで昨日の話の続きみたいにいろいろなことが話せるのは嬉しかった。相変わらず話題には節操がなくて、最近出たCDがどうのとか今カメラを買うならどれかとか、今後の宇宙開発はどうなっていくのかとか、次にくるのは何ブームかとか、もうそういうマスの時代じゃないだろうとか、話が大きくなったかと思えば急に最近はまっているカップラーメンの話になったり、まあそんなことを妙な高揚感の中で語り合ってしまった。

面白いのは、僕も卒業してから今までの間に自分なりに考え方が変わったり興味が移ったりしてきたわけだけど、それと同じように皆も変化していて、しかもその変化の方向性はやっぱり似ているんだということだ。それから、しばらく会っていないのに、高校時代よりもむしろお互いを理解できるようになったような気がするのもちょっと嬉しい発見だった。多分、当時は自分の事でいっぱいいっぱいだったのが、少し余裕ができてきたってことなんだろうと思う。

夜になって、なんだかそのまま帰るのがなんとなく惜しいと思っていたら、誰ともなく花火をやろうといいだして、そこからわざわざ車を出して、深夜営業のスーパーで安売りの花火を大量に買い込んでからちょっと離れた河原に繰り出した。ちゃんとロウソクも買っていったんだけど、空気がやたら湿気ていて、それでいて川沿いの風も強くて、なかなかロウソクに火がうつらない。しかたがないので、最初に1本の花火にライターで火をつけたら、消さないようにどんどん次のに移していけ、ってことになって、みんな両手に花火を何本ももちながら大慌てで火をつけあう、という妙なことになってしまった。やたらスリリングで楽しいといえば楽しいんだけど、そんな調子だからたくさん買ったはずの花火はあっというまになくなってしまった。

明日もみんなクラス会だとか親戚のあつまりだとかがあるので、結局夜明かしまではせずに帰ってきたけど、なんだか久々の友人達の相変わらずぶりになんとなくほっとしてしまった僕だった。

エール

2005-08-12 20:31:54 | Weblog


昨晩、実家に確認したいことがあって電話したら、珍しく母が出た。夜は大抵華子がでるので(…何故なら友達からの電話が多いからだ。ちゃっかり携帯代を節約しているというわけ)、どうしたのかなと思ったら、ここ数日翠先生のところで遅くまで特別レッスンをしてもらっているんだそうだ。

そう、本人があんまりのんびりしているので忘れがちだけど、華子も高校3年生だった。受験の勉強もしなきゃいけないし、彼女は音楽のほうを本気でやろうと思っているらしいから、実技もおろそかにできないっていうわけだ。推薦枠に入れてもらえればいいけれど、やっぱりそれはかなりの難関らしい。夏休みはそういう意味でも遊んでばかりはいられないってことだろう。

現金なもので、僕はすでに受験勉強をしていた頃の辛さを少しずつ忘れかけている。もっともものすごく勉強したっていう記憶もないので、正直なところ無事大学生になれたのは何かの幸運な間違いじゃないかと思っている。(なにしろ僕が今の大学に合格したっていう報告を職員室にしにいったら、担任だけじゃなくて周り中にいた先生が”びっくりして”集まってきたくらいだ。気持ちはわかるけど。)それでもやっぱり当時プレッシャーもあったし、焦りもあったし、いよいよ試験が近づいてきた時にはかなり情緒不安定になってきていたような気もする。

だから、傍目からはのんきに見える華子もきっとそれなりにいろいろな思いを抱えて頑張っているんだろうと思う。こういうときに下手に頑張れよ、なんていうとかえってイライラさせそうだから本人には言わないけど、でもやっぱり兄としては悔いの無いように頑張れ、と思う。まあでも、頑張れって言われて腹が立つっていうのも贅沢な話なんだけど、そういうのは自分に期待してくれる人が減ってきた頃にようやくわかるものだろうからしょうがないよね。(なにしろ華子が頑張らなくたって僕はぜんぜん困らないんだ)

というわけで、華子も、今受験生の人も、そうじゃない人も、それぞれが思うところのために頑張ってほしいなあと思った夜だった。…もっともそういう僕もいろいろ頑張らなきゃね。

花のある部屋

2005-08-11 22:13:02 | Weblog


このところ何だか心がざらついているような感じがして、この暑さだし夏バテかな、と思っていたんだけど、そういえばしばらく部屋に花を飾っていないことに気がついた。

僕は時々、別に誰か来るからとかいう訳じゃなく、花を買って飾ってみたりする。どうしても無くちゃならないっていうものじゃないけれど、だからこそ必要な時があるわけで、多分今がその時なんだと思ったから、今日はバイトの帰りにいつもの花屋に寄って来た。この店には時々来るから、僕の用途をよくわかってくれていて、値ごろだけどきれいで長持ちするようなものを見繕って小さな束にしてくれる。花瓶の大きさまで話してあるから、帰ったらそのまま挿すだけでいいように長さまで考えてくれるんだ。

以前、友達と話をしているときに、「切花に話しかけると長持ちするっていうのは本当か」っていう話題がでて、その時僕は「花に話しかけるような人はきっと手入れも人一倍丁寧にするだろうから、それだけでも長持ちするんじゃないか」って言ったんだ。でも実は、花だけじゃなく物にだって、そういう思いは本当は伝わるんじゃないかって、僕はどこかで信じているような気がする。事実や科学的根拠よりも、こういうのはそう考えることで自分がより幸せかどうかっていう問題だから、別に人に話す気はないけれど。

とはいえ、一人の部屋で花に話しかけだしたら自分でもちょっとどうかと思うので、そういう気持ちは心の中だけにしている、っていうのは一応ちゃんと書いておくからね。