イバラノツルヒコの華麗なる生活

ボンソワール、今夜も僕と素敵な話をしよう

カワノさん

2005-08-16 21:38:34 | Weblog


ボンソワール、今日はこの前少し話した花屋さんのことを書くことにしよう。僕がときどき利用する駅前の花屋さんは、そんなに大きくないけどしゃれた感じの店構えで、いつも手ごろな感じの花束や花籠を店先に飾っている。お店はカワノさんという女性と、あと時々みかける男性の二人でやっているみたいで、この二人の関係はよくわからない。

カワノさんはいつもくるくるとよく動き回っていて、お客がくるとさりげなく声をかけて花を選ぶのを手伝ってくれる。僕が最初にこの店の前でなんとなく花をながめていたときも、すごく自然なタイミングで声をかけてくれたっけ。花屋だから当然といえば当然かもしれないけれど、花のことを本当にいろいろよく知っていて、カワノさんの話をきいているだけでも面白い。

そういえば、以前僕がいつものように部屋に飾る花を買い終わって外にでたら、珍しく高校生か、ひょっとしたら中学生くらいの男子が4人くらい店の前でうろうろしていたことがあった。気づいたカワノさんも外にでてきて、何か贈り物?といつもの感じできくと、中の一人が
「成功する、とか頑張れ、とかそういう花言葉の花がいいんですけど」と言ってきた。それを皮切りに彼らはいろいろ言い出したんだけど、ワンセンテンスずつ、しかも順を追わない話し振りなのでちょっと話がつかみづらい。結局、彼らの友達が、留学だか引越しだかで遠くにいくことになったので、それにたいして励ましの気持ちをこめた花束を送りたい、ということのようだった。

そうねえ、と言うように首をかしげながら店に入っていくカワノさんに、4人の男子がぞろぞろとくっついていくのを見送りながら、花屋っていうのもなかなか大変だなあ、でもいろんなお客がきて毎日がちょっとしたドラマみたいだなあ、と僕はなんとなく感心してしまったのだった。