月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

満腹住職

2013年11月01日 20時25分21秒 | 仏々相念(住職日記)

身も心も・・・

 

食欲の秋ですね。

食べるものが美味しくてたまりません。

って、言っても季節のモノに舌鼓ってことではありません。

ただ単に抑えていた食欲の蓋が開いてしまった状態で

いろんなものを食べてしまいます、沢山に・・・

子どもが食べるようなものばかり・・・

来たるべき冬に備えて脂肪を蓄えるのでしょうか・・・

 

待っていてくださいます、

「遅かったですね、心配しました。」

「すいませ~ん、行くとこ行くとこで話すもんですから遅くなってしまって・・・」

久しぶりにお会いする方もいらっしゃるのでお勤めして、「はい、さよなら」って訳にもいかなくて

出してくださるジュース・御茶・コーヒー等を平らげつつ話します。

 

「オバちゃん、元気でしたか?」

「ハ~、なんですか?聞こえにくくなりいけませんぜ。」

「げ・ん・き・で・し・た・か・?」

「ハ~、・・・」

「・・・」

ここまで接近するかというくらい近づき

お互いに見合わせながら笑うしかありません、コイツ。

 

この人にもこの人にも・・・

会えてよかった、そう思うひと時でした。

 

お宿に帰ると、

「ご苦労様でした、ま~お茶でも・・・」

「オバちゃん、すいません。沢山ヨバレテきましたのでお腹いっぱいですから休んで下さ~い。」

 

お座のひと時をいただきます。

お勤めさせていただいていると大きな蚊の襲来。

コイツの周りをワンワンと飛び回ります。

こうなると蚊の方に気持ちがいってしまいイライラします。

外面住職は殺すこともできず手で払っていました。

すると、お宿のオバちゃんが気付いて下さったのでしょう、

団扇を持ち出し後ろから扇ぎ払ってくださいます。

あ~助かるな~・・・

家にいたら急ぎ急ぎ殺しているのに・・・

オバちゃんが払い殺して下さることにホッとするのですから・・・

 

何とかお座を勤め終え帰り支度。

奥の方からオバサンが出てきたかと思うと

「チャンポンができていますので食べて帰ってね」

ご当地グルメでチャンポンが有名な土地です。

コイツ、ラーメン大好きなので

「ウワ~、すいませ~ん。いただきま~す。」

 

チャンポンいただきながら話すのです、

「裏が竹やぶですからいつまでも蚊が出るんです。

 蚊やゴキブリは殺してもいいんですよね。」

「蚊やゴキブリとていのちですから殺していいわけはないと思います。

 でも、自分が可愛いばっかりに殺してしまいます・・・

 恐ろしいことです・・・」

って言いながらつまんだ箸の先にはお肉が・・・

 

コイツというやつは・・・

 

そんなこんなであったか~いひと時。

あったか~いおもてなし。

 

言葉も微笑も飲み物もラーメンも

頂きすぎてお腹いっぱいです。

 

腹が満たされれば機嫌良くて、コイツ・・・

恥ずかしいことです。