「2ちゃんねるのスピリチュアリズム」のシリーズをやったり、時折2ちゃんの話題を出したりするので、「ずいぶん2ちゃんねるを見ているのですね」と聞かれました(ジジイのくせにという揶揄が言外にあったかどうかは不明w)。
そうでもありません。2ちゃんねらー(「ネラー」と略称されます)のように、しょっちゅう張り付いているわけではなく、普段はまとめサイトや勢いランキングなどを覗くくらいです。(一時、あるシリーズ・スレッドをウォチしていたことがありますが。)
と言ったところ、なんじゃそれ?という顔をされました。「あんたの方がよっぽどジジイじゃね?」などとは思わず(いや、思っても瞬時に消し去ってw)、「そういう便利なサイトがあって、話題になっている事件や、特定の主題に関する論議などをかいつまんで見れるんですよ」とお答えいたしました。同席していたジジイ予備軍たちも知らないようで、ちょっとびっくりしました。
まあ、2ちゃんねるというのは「便所の落書き」と評されるくらいで、書き込みの大半は下品だったり幼稚だったりします。「ニュース速報」(=「ニュー速」「ν速」)の板(=カテゴリー)では、「『死ねカス』は『おはよう』という意味よw」と言われるくらいです。下ネタも満載です。そういうものに生理的な嫌悪をもつ人が多いのは当然かもしれません。そういう方々は、小生が「(笑い)」の代わりに「w」とか使ったりすると、軽蔑の念をお抱きになるようです。便利なんですけどねえ。
とはいえ、2ちゃんねるの中には、なかなか面白い意見や貴重な情報が混じっています。特に、新聞やテレビなどがイデオロギーや利害関係から報道しない・できないことは、2ちゃんが暴露するという状態になっています(もちろんガセネタも多いですが)。インターネットを見ない人は、新聞・テレビの報道はおおむね中立だと思っているようですが、ネットを見出すと、それがいかにひどい歪曲・捏造を行なっているか、そして特に「報道しない自由」を悪用しているか、唖然とするようになります。実際、今、2ちゃんねらーの間では、マスコミ(及び関連する広告業界)に対する敵意・憎悪が激しくなっています。
これは明らかに時代の変化です。もはや新聞などマスメディアは権威ではなくなってきているのです(いまだに権力を恣意的に濫用していますが)。
おそらく未来の日本の歴史教科書には、「2ちゃんねる」の創設者である「ひろゆき」(西村博之氏)の名前が載ることでしょう。(ひろゆき氏は「嘘を嘘と見分けられる人でないと2ちゃんねるは難しい」と言っています。この人は、「社会改革をするぞー」などと意気込まず、飄々と、のらりくらりとこれらのことをやっていて、なかなかの偉人だと思います。)
そういう意味で、新聞・テレビだけを見ているのではなく、2ちゃんの話題や個人ブログなどに目配りをすることは、とても大切なことだと思います。それと、特定の趣味や話題に興味のある人は、それこそ「オタク」的に徹底追求した板があります(軍事とかバイクとか料理とか)ので、役に立つこともあるでしょう。
まあ、あまり2ちゃんねるを敵視・蔑視せず、かといって過大評価もせず、時々目配りをして時代の動きを知ることも、いいのではないでしょうか。
ここで「2ちゃんねるのスピリチュアリズム」を続けているのは、趣味とか読者サービスといった意味もありますけれども、もうひとつ、思うところがあるからです。
それは、「民衆社会の中にある霊体験(ないしは霊的体験物語)」を拾い集めるのは、いわば、「現代版の“遠野物語”」になるのではないかということです。『遠野物語』は、柳田国男が編集した東北の民間説話・伝承です。そこには河童とか山の怪、さらには死者霊といった見えない存在との接触事例が多く載っています。柳田はこうした説話・伝承から、民俗社会のメンタリティを浮き上がらせようとしました。
見えない存在とのコンタクトは、近代化されていない民俗社会だけの事件ではありません。唯物論に覆われている現代でも、社会の片隅で、公的に知られることなしに、常に起こっていることです(見えない存在は存在するからです)。それらは真偽不明です。多くは嘘・作話かもしれません。しかし、そこには真実もあり、またそういうものを語り、受容する人々の心もあります。見えない存在とのコンタクトは、人類の文化の大きな一部なのです。
(ちなみに、遠野物語の現代版として、松谷みよ子氏の『現代民話考』[1985-]があります。これも一部では非常に評価が高いものです。)
「2ちゃんねるのスピリチュアリズム」では、スピリチュアリズムらしく、心温まる話をメインにしていますが、「怪談」系のものは、その数十倍あると思います。創作がけっこう多いように思います。怪談が好きな方は、後で載せるまとめサイトへどうぞ。
で、本題。
いきなり2ちゃんねるに行っても途方に暮れるので、その紹介サイトを見ることがお薦めです。
【勢いランキング】
2ちゃんねるで書き込みが多くなっているスレッドを速報する「勢いランキング」という別サイトがあります。これを覗くと、今、どういうことが話題になっているかがわかります。
2ちゃんねる勢いランキング ニュース系
直接2ちゃんねるの該当スレッドへ飛びますから書き込みもできます。時々「落ち」ます(たぶん2ちゃんねるへのアクセスが殺到している時など)。
2ちゃんねる全板・勢いランキング
全部の板対象で、アニメだの芸能だのごちゃまぜですが、左側にある「ビジネスnews+」「ニュース速報+」「ニュース速報」「東アジアnews+(東亜板)」「オカルト」などのジャンルをクリックすればそこでの話題スレッドが出ます。また、ここは一度変換してから表示されますので、遠く離れた書き込みを該当数字の上にカーソルを合わせるだけで見られるなどといった機能が、普通のブラウザでも使えます。ただしその画面は2ちゃんねる本体ではないので、書き込みはできません。
【まとめサイト・ブログ】
2ちゃんねるの記事を個人が勝手にまとめたサイト・ブログで、それぞれなりに、傾向とか趣味とかがあります。有名になって、アフィリエイト(広告)で相当稼いでいるブログもあります。
ここでは定評ではなく、小生の勝手な選択でいくつかを。
最近頻繁な更新と選択の面白さで注目しているのが、
哲学ニュース
です。広告もエロもない、いいサイトのように思います。
ほんわか2ちゃんねる
これは「ほんわか」する書き込みを拾い出したいいサイトです。ただし頁の右半分に変な広告が並んでいるのでそちらに目をやらないように(笑い)。
あとは、こうしたまとめブログが冒頭に載せている「他のサイトの記事一覧」から、気になるものを選んで見ていけば、面白い記事に出会えるかもしれません。(時折広告への誘導が混じっているからご注意)
「他のサイトの記事一覧」も、そのサイトによって傾向があり、エロ満載のものもありますからご注意を。私が利用している「記事一覧」は、「2ちゃん的韓国ニュース」の冒頭にあるものです。エロがほとんどないので、便利なのです(本体の記事は“嫌韓”もので好き嫌いがあるでしょうが)。
オカルト・怪談関係のまとめサイトは、
死ぬほど洒落にならない話を集めてみない? (ちょと見にくい。左のPartをクリック。ページ冒頭にある「心霊ちょっといい話」は、「2ちゃんねるのスピリチュアリズム」も時折引用しています。)
2ちゃんねるの不思議な話 (更新は少ないですが、遠野物語系で、なかなか高尚です。「ペットにまつわる不思議な話」は泣けます。)
恐怖心霊オカルトチャンネル (ほぼ毎日怪談をw)
山怖まとめ(山にまつわる怖い話・まとめサイト)
2ちゃんねるオカルト板まとめ (ちょっとこのところオカルトではなくなっているようです。)
このほかにもあるようですが、省略。(いいサイトがあったら教えてください。)
以上、あくまでご参考に。「哲学ニュース」などを見ていると、時折なかなかのレベルのやりとりがあったりして、2ちゃんねるへの嫌悪・軽蔑も少なくなっていくのではないかと思います。