どうもこんにちは、mizutaroです。
今年度の駒場祭の大型作品は、リアルタイム組み立てと称して1, 2日目に組み立てを行い、3日目にお披露目という形で展示しました。駒場祭から1ヶ月ほど経ってしまいましたが、この記事ではその大型作品についてご紹介しようと思います。
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* 概要 *
これまで東大レゴ部が製作してきた大型作品は日本的なものが多めでした。そこで、「洋風な何かを作ろう」→「やっぱり城がかっこいい」→「城下町もあった方がいいね」という極めて平凡な発想のもと今回の大型作品のテーマが決定しました。
とはいえ、実際にある具体的な何かを再現したわけではなく(資料として大いに参考にしたのは事実ですが)、ファンタジーという位置付けで一から考えていったため、そもそもどんなものを配置するかや、サイズ感、作風の統一などそれなりに苦労しました。
上から見るとこんな感じになっています。
また、この作品の面積は16 x 16プレートが76枚分と弊部大型作品としては最大級の大きさですが、実は元々この作品は今年の五月祭で展示される予定だったもので、そこにさらに今回の駒場祭向けに村エリアを拡張したという経緯があります。そのため大規模な作品となった訳です。
さて、全体の話はこれくらいにして、製作者のコメントとともに詳細をご紹介したいと思います。
* 村エリア *
◯ 風車(せきしょー)
どんぐりのような形を、初めはプレートを横向きに重ねることで表現しようと思いましたが、思ったような形にならなかったのでスロープを使いました。羽は回転します。
◯ 村の家1(とふゆ)
屋根はヒンジ(角度を付けられるパーツ)で斜めにプレートを接続して作りました。また4070 “Brick, Modified 1×1 with Headlight”というパーツに空いている穴を窓に見立て、側面に接続した2×3プレートをドアに見立ててみました。
◯ 村の家2(とふゆ)
上の家と設計方針は同じですが(実はこちらの方を先に設計しました)、側面に木材に見立てたプレートを接続してみました。
◯ 村の家3(みかん)
ヨーロッパの家をイメージして作りました。本当は横や斜め方向にも茶色のラインを入れたかったのですが、サイズ感が小さいのでそこまではできませんでした。でも全体としてかわいくまとまったと思います。
◯ 村の家4(みかん)
1階建てで屋根裏部屋のある家をイメージしました。屋根のところにある茶色の枠で窓を表現しています。
◯ 村の家5(みかん)
金色の網目のパーツを扉として使ってみたかったので作りました。また、それだけだと少し寂しかったので煙突もつけました。
◯ 村の家6(ぺんぎん)
小さい家ですが、 極力屋根の隙間ができないようにするように工夫しました
シンプルですが、 きれいにできたと思います。
◯ 村の家7(ぺんぎん)
村の家ということで、 農家っぽさをイメージしてつくりました。 タイルの隙間を
埋めようとしてつけたReddishBrown(濃い茶色)のバーがいい感じに木でできている
ように見えてよかったです。
◯ 村の家8(カピバラ)
木でできた家をイメージして作りました。Reddish Brownの1x1Roundブロックを横にならべて、丸太らしさを表現しています。4つの角のところはtanの蛇口で接続していました。木の家っぽさが出せたと思います。
◯ 森の家(あんこ)
森の家なので、他の村の家とは少し異なる、華やかなデザインにしました。家にはさまざまな色を使い、材質の違いを色でも表現するように心がけました。お庭には焚き火とベンチをおいて、周りの村の人たちも集っておしゃべりを楽しめるようなお家を想像しました。小さなお花としてさまざまな色のタイルもお庭に配置しました。
* 広場エリア *
◯ 出店, 噴水(Masato)
こちらについては設計者に代わって統括のmizutaroから紹介させていただきます。ヨーロッパで実際に見られる屋台を参考に設計してもらいました。形や色がそれぞれ異なる雰囲気を持ったデザインとなっており、賑やかな広場を演出できたかと思います。私個人的なお気に入りは車輪のついた屋台です。
また、噴水についてもディッシュや透明パーツを使用しシンプルに仕上げてくれました。てっぺんのPearl Goldのパーツがいいアクセントになっています。
◯ 人々(カピバラ)
広場にいるミニフィグを作りました。祭のときのような服装をイメージして、作りました。スカートの形を再現するのに苦労しました。
* 城下町エリア *
◯ 城壁(さくらもち)
総延長180cm、総パーツ数約4000にもなる作品です。合計4つの見張り台を作ったり、Dark TanやDBGなんかを混ぜて自然な色調を演出したりして、のっぺりとした壁にならないように工夫しました。作っていると城壁内部がすっからかんで面白くなかったので、中にシャフトを通したりギアを組んだりして正面の扉を可動式にしました。余談ですが、ライブ配信終了後に黄蛙を扉の前において進撃の黄蛙ごっこをして楽しみました。
◯ 図書館(せきしょー)
外見だけで図書館とわかる建物を作ることが難しく、テーマがファンタジー性のある物だったので、思い切って建物全体を本の形にしてみました。窓のところに花をおき華やかさを出しました。写真ではみにくいかもしれませんが、模様が入ったブロックを使うことで紙の質感を出してみました。
◯ 銀行(せきしょー)
石造りの建物をイメージして作りました。全体的にシンプルになりがちですが、クリップ付きプレートやラウンドタイルで模様を付けてみたり、窓の色を紫にすることでアクセントを入れてみました。
◯ 教会1(つーこま)
城の雰囲気に合うように、中世ヨーロッパのゴシック様式の教会をイメージして作りました。荘厳な雰囲気を出すために暗めの色にしました。上から見ると十字架に見えるところも再現しています。
◯ 教会2(つーこま)
1個目の教会とは違った雰囲気を出そうと思い、ドーム状の屋根をつけました。その結果、どちらかというとイスラム教のモスクのようになりましたが、これはこれでいい味を出していると思います。
◯ 時計台(ぺんぎん)
塔のてっぺんに時計をつけるだけでも確かに時計塔とはわかると思いますが、 それだけでは味気ないと思ったので、 時計の裏や塔の部分にも歯車をデザインとして取り付けて時計塔っぽさをだしました。 塔の部分が単調にならないようにしました。
◯ 城下町の家1(アーブー)
家の中央に水車があり、その動力で紡績をしているストーリーを頭に描いて設計しました。通常の水車は建物の横に設置されると思いますが、あえて中央に配置することでファンタジー感を出してみました。
◯ 城下町の家2(アーブー)
屋根にこだわってみました。ヨーロッパ風の家と検索して出てきたオランダの家の画像を参考にしました。段状の屋根がポイントです。
◯ 城下町の家3(アーブー)
軍馬を城主に奉納しているストーリーを頭に描いて設計しました。屋根をアーチ状にして牧場感を出しました。土台担当の方が放牧地を前に作ってくれたのでより雰囲気が出ていると思います。
◯ 城下町の家4(アーブー)
風車から得た動力を利用して、何かしらの生産活動をしている想定で設計しました。屋根の勾配を急にしてファンタジー感を出してみました。
◯ 城下町の家5(アーブー)
ワインの醸造所をイメージして設計しました。城主にワインを奉納しているというストーリーを考えました。壁にワイン樽(1×1のround brick)を設置して雰囲気を出してみました。
◯ 城下町の家6(あんこ)
お菓子の家を想像しました。外壁はミルクチョコレート、扉はストロベリーチョコレートをイメージして作りました。屋根や壁には円形のプレートやタイルをつけて、可愛らしくなったと思います。
◯ 城下町の家7(あんこ)
グリーンに色を塗った木の家を想像して作りました。工夫したのは、家の外壁に緑系だけでなく、赤系の色を混ぜることです。これによって、暖かみのある楽しいお家を作ることができたと思います。
◯ 城下町の家8(つーこま)
正面から見ると屋根が階段のような形になっているように見えるおしゃれな家です。このデザインに赤色がよく合っていると思います。
◯ 城下町の家9 (つーこま)
比較的シンプルな家ですが、全体的に優しめの色になっているのと屋根が丸みを帯びたデザインになっているのが特徴です。
◯ 城下町の家10(つーこま)
こちらの家は少し趣向を変えてみました。2本の円柱状の部分を四角い家から張り出したように作るのは少し工夫が要りましたが、これによって森の中にある家という雰囲気が出ました。
◯ 城下町の家11(つーこま)
形はシンプルですが、木の屋根、レンガの壁というように材質がわかりやすいように作りました。レンガはうまく色を変えてプレートを重ねることで表現しました。
◯ 城下町の家12(ぺんぎん)
赤と緑は相性がいい色で、 Dark RedとDark Greenをつかうと良さげだったので、 この2色をつかって設計しようと思い、 色にこだわって設計した家です。 赤と緑の建物と白のラインがいい感じじゃないでしょうか。
◯ 城下町の家13(ぺんぎん)
レンガっぽい家をつくろうと思って設計しました。 レンガっぽくタイルを貼ろうとした結果として、 建物が1*1ブロックをたくさん積んだような構造になってしまいとても弱い構造になってしまいました。 デザイン自体は僕は好きだったので、 もうちょっとうまい設計ができたらよかったです。
◯ 城下町の家14 (ぺんぎん)
ベランダのある家を作ってみました。 ドアの部分を少しヘコませていたりはしますが、 全体的に見ると壁がブロックを積んでいるだけな感じがして平坦に見えるし、 色ももうちょっと工夫できたかなという気がします。
◯ 城下町の家15(ぺんぎん)
この屋根のデザインを生かした家を作ろうと思い設計しました。 西洋っぽい屋根なのでそれに合わせてぽい感じを出していきました。 屋根と本体の接続や窓の枠のところで半ぽっちずらしたりしています。
◯ 城下町の家16(ぺんぎん)
この家は木でできた感じにしようと思って設計しました。 この家のサイズで木の枠(濃い茶色の部分)を再現しようとすると、 枠が太くなってしまって見たときに違和感のある家になってしまうため、 枠の部分を薄くすることに注意しました。 そのため、 全体が横向きに組まれています。 ちなみに2階の屋根から飛び出している部分も作るのに苦労しました。
* 城エリア *
◯ 城壁2(mizutaro)
城下町を囲う城壁と雰囲気を合わせつつ、スケールダウンするイメージで設計しました。角が丸い1x2プレート(
35480)を円柱部分で多用していて、丸っぽい形を表現するのに一役買っています。
◯ 城
・建物部分(カピバラ)
城の建物部分を作りました。mizutaro君の描いてくれたラフのスケッチと、世界の有名なお城たちの写真や、アニメ作品のお城などを参考にしつつ、自分の持っているお城のイメージとそれぞれの城の共通しているイメージを抽出しながらデザインを決めていきました。特にこれといった特定のモデルがあるわけではありません。お城の概形はmizutaro君の描いてくれたスケッチに依っています。あの有名なお城には似せないようにしようと言っていたのですが、最終的には色の関係もあって、似ていますね。
デザインでは、何も模様がない壁がなく、短調にならないようにしたことに気をつけています。いろいろなところにお城らしさのある装飾をちりばめられたと思っています。
前面中央の少し前に飛び出しているところにあるクリップ付きバーの装飾のあたりと、裏面に作ったステンドグラスの部分が気に入っています。前面中央の建物がちょっと前に飛び出していて、ドアが奥まっている感じがいいですね。
当日のライブ放送ではステンドグラスの部分はあまり綺麗に写っていなかったと思うのですが、この写真ではしっかりtransの色がわかるレベルできれいに写っていています。また当日、言われて気づいたのですが、そもそもあまり光の当たらない場所にステンドグラスを作ってしまったので、中に光るブロックを入れたりすれば、面白かったかなと思いました。
・屋根, 塔(mizutaro)
カピバラ君が作ってくれた概形を元に、屋根や塔を設計しました。
まず屋根ですが、プレートとタイルからなる板を傾けています。細かな位置調整や角度調整が大変でしたが、見た目に注力しすぎた余り少々強度が犠牲になってしまったので改善の余地ありといった感じです。また、屋根で最も苦心したのは妻(...であってますでしょうか、日本語が定かではないのですが屋根の下の壁の三角形の部分です)です。屋根の角度に合わせてなるべく隙間を埋めるために最終的には結構強引な構造になってしまいました。しかし、これについては一つアクシデントが。この部分を実現するのにはTanの18° 4x1スロープ(
60477)がキーなのですが駒場祭当日、発注したはずのこのパーツが見当たらず、結局33° 3x1スロープ(
4286)で代用しました。個人的には屋根で最も苦労したかつこだわった箇所なだけに少し残念です。
塔については、城壁2と同様、角が丸い1x2プレートを使って円柱を表現しました。中心に2x2ラウンドブロックの芯が通っているのですが、それを囲むようにして設置している壁は実はポッチ固定等されておらず、上下と芯で挟み込んで動かないようにしている形です。先端のとんがり屋根はウェッジプレート等を使ってなるべく円錐に近づけられるよう頑張りました。
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以上、今年の駒場祭大型作品紹介でした。
弊部の
YouTubeチャンネルでは、駒場祭当日のライブ配信にて動画で大型作品の紹介を行っていますので、気になった方はご覧いただけると幸いです。
それでは、2020年もあと数日ですが、来年も我々東大レゴ部をよろしくお願い致します。