しろ

しばらく更地だった我が家の前に家がみるみる作られていく。

猫たちの遊び場として盛り上がっていたが
家ができるにしたがって姿が見えなくなってしまった。

とくに気にしていた「しろ」
もちろん名前は勝手に呼んでいるだけ。

「しろちゃ」「しろくろ」などいろいろいるが
（全部、色を名前にしてしまうほど工夫してない）

やはり「しろ」がかわいかった。

夜になると、窓の下から「みゃーみゃー」ないたり、
朝、ゴミ置き場にゴミ捨てに行くとトコトコ歩いてきて
目の前でお腹を見せたりされた。

恐る恐るなでてみたり、とにかく一番人なつこい「しろ」

その朝を境に姿が見えなくなった。

他の猫はたまに見かける。
もちろん、寄っても来ない。


・・・とある日。

かんずが「しろ」を見かけたと言ってこの写真。


別人（猫）のように汚れていて、痩せている。
やはり違うのでは？？

表に行くと、まだいた。

バームクーヘンをちょっとあげると寄ってきた。
パクパク、ぺロペロ食べた。
完全にくつろいでいる（ように見えた）

やっぱり「しろ」？

おかえり「しろ」ーーー！！！


あほか。
帰ってきたわけでもないし、ペットでもない。
勝手にペットロス気分に浸っていた。