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創作 死を選ぶ

2025年02月02日 23時01分13秒 | 創作欄

人はなぜ、自ら死を選ぶのか?

伯父の死が徹の拘りの元凶とも言えた。

伯父は、愛した人が他の男を愛して結婚したことが許せぜ、包丁で愛した人の心臓をめがけて刺殺し、その直後に自らの首を切り自死する。

小学生4年生であった徹は深い衝撃を受けた。

伯父の深山明人は当時20代の後半であり、小説家を目指していたんのだが、才能が結実することはなかった。

徹は伯父が遺した本を読んだのは高校生の時であった。

その小説は、太宰治の本をはじめ、坂口安吾、織田作之助、檀一雄などの無頼派の作家の作品であった。

そして、詩作に目覚めたのは、高校の国語教師の峰昭信の影響であった。

20代後半の彼は授業のなかで詩を感情を込めて多感までに朗読する。

徹はその声の匠さに惚れ込む。

将来は声優かアナウンサーになりたいと徹は傾倒していく。

実際、徹はソプラノ歌手を目指していた姉に似て美声だった。

だが、徹は挫折する。

突然の姉の自死に打ちのめされ、高校を2年で中退し、母の故郷で田舎暮らしとなったのだ。

人生をがらりと、100度まで変えてしまう元凶は如何ともしがたかったのだ。

将来を絶望し、母の故郷の群馬の利根川に身を投げた17歳の徹は、死にきれなかった。

彼は皮肉にも体操と水泳で高校時代に花形選手の一人でもあった。

元凶」には、「悪事原因となった中心人物

悪いこと発生している根本的な原因」という意味がある

元凶」の「元」訓読みで「もと」、「凶」は訓読みで「わざわ(い)」「わる(い)」というように読む。

すなわち、悪いことの元となるので、「元凶」は「悪いことが起こる原因」という意味になる。

漢字の成り立ちから、「元凶」は何か良くないことや悪いことを表す言葉と言える


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