ひきこもりはなぜ「治る」のか?

2019年07月15日 23時24分48秒 | 社会・文化・政治・経済

斎藤 環  (著)

商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「ひきこもり」の治療や支援は、どのような考えに基づいて行われているのだろうか。その研究の第一人者である著者が、ラカン、コフート、クライン、ビオンの精神分析家の理論を用いて、「ひきこもり」の若者かたちの精神病理をわかりやすく解説する。

なぜ、彼らはひきこもるのか?家族はどのように対応すればよいのか?「ひきこもり」に対する新たな視点が得られる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

斎藤/環
1961年生まれ。医学博士。爽風会佐々木病院診療部長。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、ラカンの精神分析、「ひきこもり」問題の治療、支援ならびに啓蒙活動。漫画・映画等のサブカルチャー愛好家としても知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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認められたい

2019年07月15日 23時13分19秒 | 社会・文化・政治・経済
 
熊代亨 (著)
 
商品の説明

内容紹介

なんでこんなに辛いんだろう? 

「認められたいって思っちゃダメ?」 
「モテなきゃ幸せになれないの?」 
「コミュ力がないからうまくいかない?」 
「頑張ってるのに認めてもらえない! 」 

認められたい。でも、認めてもらえない-- 
承認欲求がかつてないほど渦巻く現代社会。たくさんの承認を集められる人はごくわずか。 認められない人生は生きづらい。では一体、どうすれば認めてもらえるのか? 
「認められたい」を考え抜いてきた精神科医による、幸福に生きるための処方箋。 

<目次> 
【はじめに】 

【第1章】承認欲求 
みんな大好き承認欲求 
のび太、ジャイアン、出木杉くんに差がつく理由 
承認欲求の時代がやってきた 
認められたいからネットを使う 
承認欲求の暴走 ― 低レベルではうまくいかない 
承認欲求は貯められない! 
承認欲求が低レベルなのはこんな人 

【第2章】承認欲求を充たす条件 
「見た目」良ければそれで良し? 
承認欲求を充たしやすい人 
承認は一日にしてならず 
手っ取り早い承認と、その副作用 
長所には消費期限がある 
コミュニケーション強者も弱者になる 
承認欲求の達人とは? 
褒められまくる超人はほんの一握り 

【第3章】所属欲求 
幸せの鍵は承認欲求だけではない 
昔の日本は所属欲求で回っていた 
個人主義と承認欲求、その行き着いた果てに 
「普通に暮らしている人達」をお手本にする 
承認欲求と所属欲求が噛み合って世の中は回っている 
所属欲求もスキルアップのモチベーションにできる 
所属欲求が低レベルなのはこんな人 
目指すべきは「身近な人を大切にすること」 

【第4章】承認欲求/所属欲求のレベルアップ 
「認められたい」はレベルアップする 
子ども、若者のレベルが低いのは当たり前 
レベルの差は何をもたらすのか 
自己実現欲求なんて芽生えない 
レベルアップは幼い頃に始まっている 
必要なのは「適度な欲求不満」 
ネットでもレベルアップはできるけれど…… 
子どものレベルアップのために親ができること 
恋愛で「認められたい」は充たせない!? 
人生は「認められたい」のレベルで決まる 

【第5章】コミュニケーション能力を育てるための七つの基礎 
1 挨拶と礼儀作法 
2 「ありがとう」 
3 「ごめんなさい」 
4 「できません」 
5 コピペ 
6 外に出よう 
7 体調を管理しよう 
時間をかける 
モテなくてもいいんです 

【第6章】人間関係の距離感 
ほどほどの距離感を見失った「認められたい」は難しい 
人間関係の急接近は要注意! 
自分がしんどい関係は相手もしんどい 
「毒親」と「ヤマアラシのジレンマ」 
しんどい「ヤマアラシのジレンマ」を回避するには 
「ひとつの絆」よりも「複数の絆」を 
距離が遠ければそれで良し? 
間合いに「幅」を持たせよう 

【おわりに】

内容(「BOOK」データベースより)

承認欲求がかつてないほど渦巻く現代社会。たくさんの承認を集められる人はごくわずか。認められない人生は生きづらい。では一体、どうすれば認めてもらえるのか?「認められたい」を考え抜いてきた精神科医による、幸福に生きるための処方箋。

 著者について

熊代亨(くましろ・とおる):1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。

ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。通称“シロクマ先生"。アニメとゲームと社会心理学が大好き。著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』(花伝社)、『「若作りうつ」社会』(講談社現代新書)がある。

 
 
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承認をめぐる病

2019年07月15日 22時46分31秒 | 社会・文化・政治・経済

斎藤環  (著)

商品の説明

内容紹介

他人に認められないと、自分が愛せない! 自分を認めてもらいたい気持ちに過度にこだわるとき、人はさまざまな病理を露呈する。気鋭の精神科医が世相を読み解く。

内容(「BOOK」データベースより)

他人に認められないと、自分が愛せない!気鋭の精神科医が世相と精神医学を架橋する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

斎藤/環
1961年岩手県生まれ。筑波大学医学研究科博士課程卒業。医学博士。爽風会佐々木病院等を経て、筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。

専門は思春期精神医学、病跡学。『関係の化学としての文学』(新潮社)で日本病跡学会賞を、『世界が土曜の夜の夢ならヤンキーと精神分析』(角川書店)で角川財団学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

思春期解剖学

1 若者文化と思春期

2 終わりある物語と終わりなき承認

3 若者の気分とうつ病をめぐって

4 「良い子」の挫折とひきこもり

5 サブカルチャー/ネットとのつきあい方

6 子どもから親への家庭内暴力

7 秋葉原事件──三年後の考察

8 震災と「嘘つき」

精神医学へのささやかな抵抗

9 「精神媒介者」であるために

10 Snap diagnosis事始め

11 現代型うつ病は病気か

12 すべてが「うつ」になる──「操作主義」のボトルネック

13 悪い卵とシステム、あるいは解離性憤怒

14 「アイデンティティ」から「キャラ」へ

15 ミメーシスと身体性

16 フランクルは誰にイエスと言ったのか

17 早期介入プランへの控えめな懸念

書評掲載案内

■2014年2月9日付『山梨日日新聞』(7面)

■2014年2月16日付『信濃毎日新聞』(11面)

■2014年2月16日付『京都新聞』(17面)

■2014年2月16日付『河北新聞』(22面)

■2014年2月16日付『神戸新聞』(21面)

■2014年5月13日号『日刊ゲンダイ』(4面)

■2014年3月28日号『週刊朝日』(評者:松岡瑛理)

■2014年4月14日号『PRESIDENT』評者:大島 武(東京工芸大学教授)

■2014年6月号『児童心理』(評者:田村毅研究室所長:田村 毅)



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若者の「ひきこもり」や「うつ」が増えた背景や理由は?

2019年07月15日 22時40分08秒 | 社会・文化・政治・経済

心理学には<承認要求>という言葉がある。

人間は、他者から認められることで、一定の幸福感を得ることができる。
その結果、多くの人とのつながり<承認>を得ること、言い換えれば<コミュニケーション能力>が、過剰に評価されるようになる。
現在では、学校や就職活動、会社などの場面で、コミュニケーション能力が、その人の評価基準の大部分を占める状況だ。
<KY空気が読めない> <コミュ障>という言葉が誕生したのも、社会全体がコミュニケーション能力を重視している裏付けともいえる。
しかし、そもそもコミュニケーション能力というのは、人間の持つ能力の一側面に過ぎない。
また、それは周囲の状況や本人の努力で伸ばすことのできる<流動的>な能力だ。
最近は、その能力が<固定的>で<先天的>なものと捉えられがちだ。
こうした<コミュニケーション偏重主義>の蔓延によって、コミュニケーション能力が高い人は社会的に評価される一方、そうでない人は<コミュ障>などとレッテルを貼られ、社会からこぼれ落ちるという状況が生まれてしまった。
そして、そのような人たちが、<うつ>や<ひきこもり>になりやすくなっている。
日本の若者の感じる自己肯定感の低下と、幸福度の上昇が、同時に進んでいる。

なぜ、そうしたことが起きるのか?

ここに<コミュニケーション偏重主義>の影響が端的に表れていると考えられる。
コミュニケーション能力の高い人は、他者から多くの承認を得られる。
<将来>には、希望や自信が持てないないが、<今この時>には、他人からの承認によって幸せを感じられる―そんな若者も少なくないのだ。

精神医・斎藤環さん

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政権交代を担える政党の要件

2019年07月15日 21時41分45秒 | 沼田利根の言いたい放題

国民のために何が必要かを探り、幅広い合意を形成して、具体化することが、政党の役割。
旧民主党政権の誕生によって、「混乱と停滞」を招いたことを国民は認識しているはずだ。
旧民主党政権時代、当時の首相は「年金制度が将来破綻することはない」などと述べていた。
ところが、立憲民主党など野党は<年金の不安>をあおっている。
現在の野党は離合集散を繰り返して求心力を欠いている。
つまり政権交代を担える政党の要件を満たしていない。
国民は選挙の度に戸惑うばかりであろう。
小選挙区制度の中では、必然的に現政権の自民党を利している。
投票率が低いは、国民の諦め、白けの反映である。
<2大政党ではない我が国>では、半永久的に現政権が持続されていく構造である。

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7か国の青年を比較した内閣府の調査

2019年07月15日 13時06分30秒 | 社会・文化・政治・経済

特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~な

はじめに

  • 日本の将来を担う子どもたちは,我が国の一番の宝である。子どもたちの命と未来を守り,無限の可能性に満ちたチャレンジ精神にあふれる若者が活躍する活力にみちた社会を創り上げていかなければならない。
  • かけがえのない「今」を生きている子ども・若者が,自分や家族,社会に対してどのような思いを抱いているのかを的確に把握することが重要。
  • 日本を含めた7カ国の満13~29歳の若者を対象とした意識調査(我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成25年度))の結果からみえる,日本の若者の意識の特徴を,自己認識,家庭,学校,友人関係,職場,結婚・育児の6つの項目から分析し,子ども・若者育成支援施策に対する示唆を考察。

1.自己認識

(1)自己肯定感

  • 諸外国と比べて,自己を肯定的に捉えている者の割合が低い。(図表1,図表2)
    図表1 自分自身に満足している
  • (1)自己肯定感

    • 諸外国と比べて,自己を肯定的に捉えている者の割合が低い。(図表1,図表2)
      図表1 自分自身に満足している
      図表2 自分には長所がある

    (2)意欲

    • 諸外国と比べて,うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むという意識が低く,つまらない,やる気が出ないと感じる若者が多い。(図表3,図表4)
      図表3 うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む
      図表4 つまらない,やる気が出ないと感じたこと

    (3)心の状態

    • 諸外国と比べて,悲しい,ゆううつだと感じている者の割合が高い。(図表5)
      図表5 ゆううつだと感じた

    (4)社会規範

    • 諸外国の若者と同程度かそれ以上に,規範意識を持っている。(図表6)
      図表6 社会規範

    (5)社会形成・社会参加

    • 社会問題への関与や自身の社会参加について,日本の若者の意識は諸外国と比べて,相対的に低い。(図表7)
      図表7 社会現象が変えられるかもしれない

    (6)自らの将来に対するイメージ

    • 諸外国と比べて,自分の将来に明るい希望を持っていない。(図表8,図表9)
      図表8 将来への希望
      図表9 40歳になったときのイメージ(幸せになっている)

    2.家族・家庭生活

    • 親からの愛情に対する意識は,日本の若者と諸外国とで大きな差はない。(図表10)
      図表10 親から愛されている・大切にされている
    • 一方で,家族といるときの充実感や家庭生活の満足度は,相対的に低い。(図表11)
      図表11 充実感(家族といるとき)

    3.友人

    • 友人関係への満足度,安心感は,いずれも諸外国と比べると相対的にやや低い。(図表12)
      図表12 友人関係の満足度

    4.自国に対する認識

    • 自国人であることに誇りを持っている割合は,諸外国と同程度。(図表13)
      図表13 自国人であることに誇りを持っている
    • 自国のために役立つことをしたいと思っている割合は,諸外国と比べて相対的に高い。(図表14)
      図表14 自国のために役立つと思うようなことをしたい
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承認要求

2019年07月15日 12時44分52秒 | 社会・文化・政治・経済

他人に認められたい―人に評価されればうれしいし、そうでなければ落ち込む。
一喜一憂が、誰もが感じていきているはずだ。
周りの目を気になり過ぎて、<自信を持つ>ということが、難しくなっている―。
<SNSの利用が幸福感を低下させた>という調査結果を、あるアメリカの大学が発表した。

承認欲求とは、「認められたい」と思う気持ちのことである。
人間は他者を認識する能力を身につけ、社会生活を営んでいくうちに、「誰かから認められたい」という感情を抱くようになる場合が多い。
この感情の総称を承認欲求という。承認欲求は努力へのモチベーションになるが、強すぎるとお金・地位ばかりを追いかけて幸せになれない。
また詐欺師・ヒモ男などは、相手の承認欲求を悪用しているとも言える。とくに愛情不足で育つと、承認欲求が強くなる傾向がある
。※逆に諦めて、全く承認を求めなくなることもある。
承認欲求は承認されたい対象によって、おおむね2つのタイプに大別される。ひとつは他人から認められたいという欲求であり、もうひとつは自分の存在が理想とする自己像と重なるか、あるいはもっと単純に今の自分に満足しているか、という基準で自分自身を判断することである。
前者を他者承認と呼び、後者を自己承認と呼ぶ。
劣等感の強い人間や、情緒不安定な人間は自己承認が困難だったり、あるいはその反対に過大な自己評価をしがちであることは、よく知られている事実である。
また、思い込みが強い人間や被害妄想に囚われている人間の中には、幻想の他者を造り出してしまうために、自分が他者承認の問題であると思っていても、実際には自己承認の問題であるという錯誤がしばしば発生する。

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映画『テス』

2019年07月15日 09時28分38秒 | 社会・文化・政治・経済

テス プレミアム・エディション [DVD]

トマス・ハーディの作品の中で最も有名な『テス』。

1970年代にこの作品は、『戦場のピアニスト』などで知られるロマン・ポランスキー監督の手によって映画化されました。

清純なヒロイン『テス』を演じたのは、ナスターシャ・キンスキー

 

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その圧倒的な美しさで、小説で象徴されるテスの美しさと清純な無邪気さを演じました。

19世紀末のイギリスの東北部の農村を舞台に、貧しい行商人の子として生まれた娘テスの波乱に富んだ生涯を描くトマス・ハーディ原作『ダーバヴィルのテス』の映画化。

製作総指揮はピエール・グルンステイン、製作はクロード・べリ、監督は「チャイナタウン」のロマン・ポランスキー。

ハーディの原作を基にジェラール・ブラッシュ、ロマン・ポランスキーとジョン・ブラウンジョンが脚色。撮影はジェフリー・アンスワースとギスラン・クロケ、音楽はフィリップ・サルド、編集はアラステア・マッキンタイア、製作デザインはピエール・ギュフロワ、美術はジャック・ステファンズ、衣裳デザインはアンソニー・パウエルが各々担当。

出演はナスターシャ・キンスキー、ピーター・ファース、リー・ローソン、ジョン・コリン、デイヴィッド・マーカム、ローズマリー・マーティン、リチャード・ピアソン、キャロリン・ピックルズ、パスカル・ド・ボワッソンなど。
映画のストーリー結末の記載を含むものもあります。

19世紀の末、イギリスのドーセット地方にある村マーロット。ある日の夕暮時、なまけ者の行商人ジョン・ダービフィールド(ジョン・コリン)は、畑の中を行く村の牧師に声をかけられた。彼は地方の歴史を調べており、ダービフィールドが、実は征服王ウィリアムに従ってノルマンディから渡来した貴族ダーバヴィルの子孫であることを告げた。突然の話に驚きながら、彼は家の者達に伝えようと、帰路を急いだ。その頃、タ闇の野原では、白いドレスに花飾りをつけた村の娘たちがダンスを楽しんでいた。その中に、ひときわ目立って美しい娘がいた。ジョンの長女テス(ナスターシャ・キンスキー)である。彼女は踊りを終えると一人で家に帰った。ジョンからダーバヴィルの子孫であると聞かされた妻(ローズマリー・マーティン)は、早速テスをダーバヴィルの邸に送りこみ、名のりをあげて金銭的な援助を受けようと考えた。家族の為にダーバヴィル家を訪れたテスは、着く早々その家の息子アレック(リー・ローソン)に会った。彼はハンサムだが、なまけ者のろくでなしで、美しいテスを見るなり夢中になった。そして、彼はいやがるテスを無理やり森の中で犯した。アレックの情婦になったテスは、ある日の夜明けダーバヴィル家をぬけ出した。両親のもとに戻ったテスは、やがてアレックの子供を産むが、わずか数週間でその子は死んだ。新しい生活をはじめようと、ある酪農場で働くことにしたテスは数人の娘たちと共に乳搾りに精を出した。そこで、農業の勉強をしに来ている牧師の息子エンジェル(ピーター・ファース)と知り合いになったテスは、このまじめで静かな青年に心を惹かれた。彼もテスに恋心を抱き、ある日、彼は正式に結婚を申し込んだ。暗い過去をもつテスは、この申し込みを拒み続けるが、その悩みを手紙につづり彼の部屋の戸ロにすべりこませた。翌日、何の変化も見せないエンジェルの態度に安心したテスは、彼と幸福の時を過ごす。しかし、それも束の間だった。手紙は床に入りこみ、読まれないままだったのだ。それを知ったのは結婚式の前夜だった。式を終えハネムーンを過ごすためにやってきた別荘で、エンジェルが過去の誤ちを告白し、それに続いてテスもアレックとの一件を告白した。しかし、その告白を聞いたエンジェルは、別人のように冷たくなり、一人外に出てしまった。エンジェルの理想生活は崩れ、テスに別れを告げブラジルの農場に発っていった。絶望にくれるテスは、また一人荒地をさまよい、昔の同僚マリアン(キャロリン・ピックルズ)をたよりに農仕事に戻った。そんなある日、アレックがテスを求めてやって来た。彼の申し出を拒むテスだったが、今はジョンも死に、貧しさに苦しむ家族のことを考えると、アレックに従うよりなかった。便りのないエンジェルを諦め、テスは遂にアレックと共に生活を始めることにする。やがてブラジルから戻ったエンジェルは、テスに対する厳しい仕打ちに自責の念を抱き、テスの居所を探していた。やっとテスの住む所が避暑地サンドボーンであることを聞きだしたエンジェルはその豪華な家のべルを鳴らした。そこでエンジェルが会ったテスは貴婦人のような物腰の以前とは別人のテスだった。すべてが遅すぎたと言うテスの前を、エンジェルは肩を落として立ち去った。部屋に戻って泣くテスを、アレックはなじった。出発まぎわの列車に、ひとり寂しく乗り込んだエンジェルは、そこにテスの姿を発見した。彼女はアレックを殺し、エンジェルを追ってきたのだ。今こそ抱き合う二人。森の中の別荘で初めて結ばれたテスとエンジェルは、しかし、逃亡の果ての遺跡で、追ってきた騎馬警官に捕われるのだった。
スタッフ
監督 ロマン・ポランスキー
製作 クロード・ベリ
製作総指揮 ピエール・グルンステイン
原作 トマス・ハーディ
脚色 ジェラール・ブラッシュ 、 ロマン・ポランスキー 、 ジョン・ブラウンジョン
撮影 ジェフリー・アンスワース 、 ギスラン・クロケ
衣装デザイン アンソニー・パウエル
音楽 フィリップ・サルド
美術 ジャック・ステファンズ 、 ピエール・ギュフロワ
編集 アラステア・マッキンタイア
字幕監修 山崎剛太郎

キャスト
Tess ナスターシャ・キンスキー
Angel Clare ピーター・ファース
Alec d'Urberville リー・ローソン

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ハーディ ダーバヴィル家のテス

2019年07月15日 08時51分32秒 | 野球
 
井出 弘之 (翻訳)
 
 
 
小説「テス」
 
運命の絶対的な残忍さを躊躇なく描き切ったストーリー。そこに救いはないのだけれど、悲しみだけが強調されているわけでもない。
美しく描かれている風景描写や人物描写はハーディならではの手腕があってこそ。村上春樹氏はある論評で「ハーディは流れでするすると読んでしまう」と評していたが、同感。物語の構成に小説の楽しみを求める人には向かない本。不自然なまでの不運がもたらす展開が、ともすれば現実的かもと思える人にはお勧めの1冊

あらすじ

19世紀末のイングランドドーセット地方のマーロット村。

ひょんなことから歴史に名高い家系の末裔だと聞いた父親ダービーフィールドは、娘のテスをダーバヴィル家へ奉公に出した。

しかしテスはダーバヴィル家のアレックに犯されて妊娠、子供を産んで埋葬する。

テスはアレックに捨てられて八年間乳しぼりなどをしているが、牧師の息子エンジェル・クレアと恋仲になる。クレアが自分の過ちを告白したので、テスも過去をうちあけると、クレアは失望してブラジルへ去る。

テスは再びアレックにだまされて身をまかせるうち、クレアが帰国し、テスは思い余ってアレックを殺す。テスは死刑になる。

作品のあらすじ


卵を入れた籠を持った1人の男が、ふらふら歩いてくるところから物語は始まります。この男と牧師さんが道で会って立ち話をします。この時、牧師さんが何気なく言ったことがテスの人生を大きく変えることになります。

牧師さんはこの男に何を言ったかというと、ダーバヴィル一族という旧家の系図を調査していると、この男がその子孫にあたることが分かったと言うんです。

由緒正しき一族と言うことだけではなく、身分が高く、土地や財産を持っていた人の末裔だというわけです。このダーバヴィル一族は今は途絶えてしまっています。どこかで枝分かれした子孫なんですね。

そう告げられた男はダービフィールドといいます。たとえダーバヴィル一族の末裔だったとしても、もうなにもないんですよ。末裔であったところでなんにもならないんです。

ところが、そうと知ってからと言うものの、自分はダーバヴィル一族の末裔だと言って全然働かなくなってしまいます。このダービフィールドの娘がテスです。「品のいいきれいな娘」(上、24ページ)であるテスがどんな娘か、こんな風に書かれています。

 彼女の面立ちには、今もどこかに幼い頃の、幾段階かの面影がひそんでいた。今日も練り歩く彼女は、はち切れそうな立派な一人前の女らしさを見せてはいたが、時おりその頬に十二歳の彼女がのぞく、眼もとに九歳の彼女がきらめく。いや、ふとした折にひょいと唇の曲線を、五歳の頃の彼女がかすめることもあった。
 だがこの事実に気づく者はほとんどいない。それを心にとどめる者はさらに限られていた。ごくわずかな者、それも主として余所者が、通りすがりに偶然彼女に見とれ、そのういういしさに瞬時心奪われて、はたして再びこの娘にまみえる日がめぐり来るだろうかと、歎息をつく。だが大抵の場合は彼女はすてきな、絵のような田舎娘、ただそれだけのことであった。(上、26ページ)


ずば抜けて美しい女性というわけではなく、まだ完成されていないかわいらしさがあるんです。そしてそこに隠れたように光る魅力。そんなテスです。うぶなというか、まあ田舎娘なんです。

テスの一家は行商と言って、商品を売り歩く仕事をしているんですが、肝心の馬が事故で死んでしまうんです。生活は貧しくなります。そんなある時、ミセス・ダーバヴィルというお金持ちがいるということを知ります。

きっと親戚に違いないから、親戚の名乗りに行ってこいと母親に言われたテスは出かけていって、そこで働くことになります。ここであえてざっくり飛ばします。しばらくダーバヴィル家にいたテスは自分の家に帰ってきます。

そしてある農場で働くことになります。仲のいい娘たちと牛の乳を絞ったりして一生懸命働くテス。その農場にエンジェル・クレアという男が働いているんです。娘たちはみんな美男子のエンジェルに夢中。

エンジェルというのは少し変わっていて、牧師の息子なんですが、聖職の道に行かないんです。いずれ自分の牧場の経営をしたいというので修行に来ているんですね。このエンジェルが好きになったのがテスなんです。

やがてエンジェルはテスに求婚します。テスもエンジェルに惹かれているんですが、求婚を拒み続けます。やがてエンジェルの熱い想いがテスの頑なな心を打ち負かし、2人は結婚することになります。

そして結婚式が無事終わった夜のこと。エンジェルはテスにある打ち明け話をし、テスもエンジェルに打ち明け話をします。その時の様子がこんな風に書かれています。

 二人は今も手をつないでいた。炉格子の下の灰が、真上から火に照らされて、焦熱の砂漠のようだった。想像力豊かな者なら、この真っ赤な石炭の輝きに、最後の審判の日の物凄さを見たかも知れなかった。それは彼の顔と手、そして彼女の顔と手を照らし、また彼女の額のあたりのほつれ毛の間に射し入って、そのかげのきめこまやかな膚を輝かせていた。彼女の全身の影が、壁と天井に大きく広がっている。彼女が前へ身をかがめると、首もとのダイヤモンドの一つ一つが、まるでヒキガエルの眼のように不吉に輝いた。(上、458ページ)

エンジェルとテスは熱烈に愛しあっているんです。ところが、テスの打ち明け話が終わった瞬間に、すべての物事が変わってしまいます。

エンジェルはテスから離れ、遠くへ旅立ちます。テスは一人、エンジェルに赦される日を待ち続け、そして・・・。

とまあそんな物語です。実はエンジェルとテスというのは、物語の最初の方で出会いそうになったりもしているんです。ささいなボタンのかけ違いというか、運命のいたずらについて考えさせられます。

もしあの時、エンジェルとテスが一緒にダンスを踊っていたら。あるいは牧師さんがテスの父親に余計なことを言わなければ。あるいは馬が事故で死ななければ。テスの運命はまた違ったものになっていたはずです。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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呪いの言葉の解きかた

2019年07月15日 08時09分59秒 | 社会・文化・政治・経済

上西 充子 (著)

商品の説明

内容紹介

「文句を言うな」
「君だって一員なんだから」
「嫌なら辞めちゃえば?」
「母親なんだからしっかり」. . .


政権の欺瞞から日常のハラスメント問題まで、隠された「呪いの言葉」を
2018年度新語・流行語大賞ノミネート「ご飯論法」や
「国会PV(パブリックビューイング)」でも大注目の著者が
「あっ、そうか!」になるまで徹底的に解く!

「私たちの思考と行動は、無意識のうちに「呪いの言葉」に
縛られている。そのことに気づき、意識的に「呪いの言葉」
の呪縛の外に出よう。
思考の枠組みを縛ろうとする、そのような呪縛の外に出よう。
のびやかに呼吸ができる場所に、たどりつこう。
――それが、本書で伝えたいことだ。」(本文より)

内容(「BOOK」データベースより)

政権の欺瞞から日常のハラスメント問題まで、隠された「呪いの言葉」を徹底的に解く!それでも勇気を出して、一歩踏み出すために!

著者について

1965年奈良県生まれ。東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程単位取得中退。
日本労働研究機構(現在の労働政策研究・研修機構)研究員を経て、2003年に転
職。現在、法政大学キャリアデザイン学部教授、同大学院キャリアデザイン学研
究科教授。
2017年3月に衆議院厚生労働委員会にて、2018年2月と2019年2月に衆議院予算
委員会にて、意見陳述(順に、求人トラブル問題、裁量労働瀬データ問題、統計
不正問題)。2018年6月より、国会パブリックビューイング(@kokkaiPV)代表。
著書に、『大学生のためのアルバイト・就活トラブルQ&A』(石田眞・浅倉む
つ子との共著、2017年、旬報社)、監修に『10代からのワークルール』(2019年、
旬報社)など。
『Yahoo! ニュース 個人』や『ハーバー・ビジネス・オンライン』に「働き方改革」
など時事問題を寄稿。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

上西/充子
1965年奈良県生まれ。東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程単位取得中退。日本労働研究機構(現在の労働政策研究・研修機構)研究員を経て、2003年に転職。現在、法政大学キャリアデザイン学部教授、同大学院キャリアデザイン学研究科教授。2018年6月より、国会パブリックビューイング代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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自公に不協和音=組織票奪い合い-兵庫【注目区を行く】

2019年07月15日 07時28分31秒 | 社会・文化・政治・経済

7/11(木) 時事通信

2016年参院選で、改選数が3に増えた兵庫選挙区で24年ぶりに議席を得た公明。

 今回も「最重点区」と位置付け、てこ入れを図る。日本維新の会や立憲民主も交えた混戦が展開される中、組織票の奪い合いにより自民と公明の間では不協和音も聞こえる。(敬称略)
 ◇「自民色」まとう公明
 公示が迫った2日、神戸市内のホテルで開かれた公明新人、高橋光男の激励会。官房長官菅義偉が「高橋を戦いに勝利させてほしい」とひときわ力を込めて訴えると、大きな拍手が湧き起こった。

 菅が高橋支援のために兵庫入りするのは、6月に続き2度目。出席者約5300人のうち公明が集めたのは1100人程度で、大半は菅の人脈によるものだという。会合後には、各自治体の首長が公明出身の国交相、石井啓一に直接要望する機会も設けられた。

 昨年12月、自民から高橋への推薦を得た公明は党を挙げての「兵庫シフト」を敷いた。5月中旬には幹事長の斉藤鉄夫が衆参両院議員らに「各事務所から1人を兵庫に常駐させてほしい」と指示。6月には県本部近くに新たな事務所を設置した。

 とりわけ力を入れるのが業界団体の支援取り付けだ。県建設業協会から今回初めて推薦を得たほか、県歯科医師会も助勢を約束。推薦団体はゆうに100を超える。

 港湾業界の組織票を狙い、高橋の後援会長には日本港運協会会長の久保昌三を「三顧の礼」(党関係者)で迎え入れた。代表山口那津男たっての願いが実現したもので、久保は4日、神戸市内の百貨店前で山口と高橋の第一声を間近で見守った。

 自民は公明のこうした動きを苦々しく見ている。県連幹部は「うちの友好団体に手を出すことは3年前はなかった」と憤る。同幹部は公明の支持母体が創価学会であることを踏まえ、「県神社庁にも推薦をもらいに行っているとのうわさすらある。悪いジョークだ」とげんなりした顔で語った。

 公明が自民支持層を切り崩そうとする動きは、これらにとどまらない。高橋と山口、首相安倍晋三の写真を並べたポスターには、「公明党」より大きな文字で「安倍」と書かれている。自民の神戸市議は、支援者から「参院選で自民は2人候補を出すのか?」と声を掛けられたとツイッターに書き込んだ。

 自民は昨年末に死去した元防災担当相鴻池祥肇の後継に、元県議の加田裕之を担いだ。4日の出陣式で加田は「次世代のため、日本のため政策を実現する」と意気込んだ。県連会長の谷公一は「鴻池先生のような知名度がない。混戦から抜け出してない」と出席者にハッパを掛けた。

 加田陣営は地方議員と連携し、非改選の末松信介と同程度の60万票は獲得したい考え。ただ、幹部は「うちの票がどの程度、公明に流れるか読めない」と不安を隠さない。

 ◇維新、大阪の勢い波及
 自民が露骨に公明への不快感を示す理由の一つに、維新の存在がある。本拠地大阪で4月に行われた府知事、市長、衆院補選で誇示した勢いは、隣県の兵庫にも波及している。自民県連幹部は選対委員長甘利明に「はじかれるのは公明か、うちか立憲だ」と訴えた。

 実際、4月の兵庫県議選では、大阪に接する川西市など二つの選挙区で維新が自民に競り勝った。維新現職の清水貴之に強固な地盤はないが、全県を回って「東京一極集中を打破するためには兵庫が、関西全体が強くなるのが一番大切だ」と支持を呼び掛ける。3日に神戸市内で開いた集会には大阪府知事の吉村洋文が駆け付け、「関西の利益を代弁している政党は維新だ」と胸を張った。

 「国の政治が国民に対して、上から一つの価値観を押し付けてしまうような社会になっている」。立憲新人の安田真理は9日朝、神戸市のJR垂水駅前でこう訴えた。公認は3月と遅れたが、兵庫で唯一の女性候補であるのは強みだ。

 安田陣営は、安倍政権との対立軸を鮮明にして、政権批判票を取り込む作戦だ。選対幹部は「維新は野党ではない。政権と対峙(たいじ)するのは立憲だ」と語気を強める。今後も党幹部を次々に投入し、自公維の一角崩しを狙う。

◇立候補者名簿
 【兵 庫】
原  博義 47 N国党員   諸新
高橋 光男 42 元外務省職員 公新
               推(自)
安田 真理 41 アナウンサー 立新
               推(社)
加田 裕之 49 元兵庫県議  自新
清水 貴之 45 党政調副会長 維現(1)
金田 峰生 53 元兵庫県議  共新
(注)敬称略。届け出順。年齢は投票日現在。党派名は自=自民、公=公明、立=立憲民主、共=共産、維=維新、社=社民、諸=諸派。丸数字は当選回数。丸かっこは推薦政党。 

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(底流 2019参院選:3)「常勝関西」、公明に維新の影

2019年07月15日 07時23分19秒 | 社会・文化・政治・経済

2019年7月11日 朝日新聞

 強力な集票力から「常勝関西」とすら呼ばれた関西の公明党だが、4月の大阪ダブル選は完敗した。参院選では大阪、兵庫の両選挙区で候補者を擁立し、議席獲得をめざすが、ダブル選で勢いを取り戻した日本維新の会の存在がその戦いに影を落としている。

 ■保守票奪還、勝敗左右 兵庫

 公明党の山口那津男代表が4日の公示日第一声の場所に選んだのは、「最重点区」に位置づけた兵庫選挙区(改選数3)だった。

 神戸市の繁華街に姿を現した山口氏は、淡い紺色のスーツにノーネクタイ。「わが党にとって最も厳しい選挙区」と訴えた。

 公明は前回2016年に、改選数が2から3へ増えた兵庫で24年ぶりに候補者を擁立。自民の手厚い支援を受けて54万票を獲得し、2位当選した。今回も新顔の高橋光男氏を立てて議席確保を狙う。

 公明の支持母体である創価学会関係者は「自民党の保守票をどう取り入れられるかが結果を左右する」とみる。兵庫での公明の比例票は、16年参院選が37万票、17年衆院選が29万票。これに20万票程度の上積みをしなければ当選圏は見えてこない。

 しかも今回は再選をめざす維新の清水貴之氏が、大阪ダブル選の大勝で勢いに乗る。公明幹部は「元々厳しい兵庫で維新を勢いづかせてますます厳しくなった」と悔しがる。

 公明は維新との正面衝突を避けるため、都構想への全面協力に転換。維新の看板政策「身を切る改革」を公約集の1番目に掲げるという異例の抱きつき作戦で、維新に流れた保守票の取り戻しをはかる。

 全国の学会関係者による厚い応援態勢に加えて、自民からの支援も要請した。公示直前の2日には、創価学会に太いパイプを持つ菅義偉官房長官が神戸入りし、高橋氏の激励会に駆けつけた。選挙期間中には、菅氏と安倍晋三首相の応援演説が予定される。

 さらに、菅氏が間を取り持ち、高橋氏の後援会長には、港湾物流大手の上組(神戸市)会長で、港湾業界の重鎮・久保昌三氏が就いた。公示日も山口代表と並び立った。公明関係者は「港湾業界の大物が全面支援するなんて初めて」と期待を寄せる。(川嶋かえ、青瀬健)

 

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バブル経済事件の深層

2019年07月15日 06時31分57秒 | 野球
 
奥山 俊宏  (著), 村山 治 (著)
 

商品の説明

内容紹介

バブル崩壊がきっかけとなって発生した数々の経済事件。それらはやがて、日本の金融・行政システムをも揺るがし、長年にわたって日本経済を苦しめることになった。「平成」が終わろうとする今、そこから何を未来への教訓とすべきか。新証言や新資料を発掘し、新たな視点から重要な事件を再検証。背後にある深い闇の奥へとわけ入る。

内容(「BOOK」データベースより)

平成の三〇年は、バブルの絶頂に始まり、その崩壊、その後始末に費やされた「失われた三〇年」だった。戦後日本の経済統治体制を突き崩し、金融システムを揺るがせ、大蔵省と検察がせめぎあった、その時代の重要事件を再検証する。「今だから正直に言えることがある」。新証言や未公開資料を発掘、事件の深奥へとわけ入る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

奥山/俊宏
朝日新聞編集委員。1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞社入社。福島支局、東京社会部、大阪社会部などを経て特別報道部。『秘密解除ロッキード事件―田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店)で司馬遼太郎賞(2017年度)受賞。福島第一原発事故やパナマ文書の報道も含めた業績で日本記者クラブ賞(2018年度)受賞

村山/治
1950年、徳島県生まれ。1973年、早稲田大学政経学部卒業後、毎日新聞社入社。91年、朝日新聞社入社。2017年から、フリージャーナリスト。金丸脱税事件(93年)、ゼネコン事件(93、94年)、大蔵汚職事件(98年)などバブル崩壊以降の政界事件、大型経済事件の報道にかかわった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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大阪ミナミの安料亭の女将尾上縫が日本興業銀行から2295億円もの巨額の融資を受けた。
信じがたい事件だった。

バブル絶頂期1980年代末、「北浜の天才相場師」と呼ばれ、一料亭の女将でありながら数千億円を投機的に運用していた。

しかしながら、景気の後退とともに資金繰りが悪化、金融機関を巻き込む巨額詐欺事件を引き起こした。
まら、若手実業家の高橋治則がリゾート開発資金総額9000億円を日本長期信用銀行から借りた。
結果として、日本長期信用銀行は破産して国民の税金3兆2350億円で「新生銀行」として化粧直しされ海外ファンドに売り飛ばされた。

バブル経済崩壊とともに、日本経済は急速に勢いを失い、数多くの不動産会社や日本長期信用銀行、日本債券信用銀行山一証券北海道拓殖銀行など金融機関が経営破綻した。2000年にイ・アイ・イ インターナショナルは破産申し立てを受け、負債総額は4,764億円。

大和銀行は都市銀行では北海道拓殖銀行に次いで、2番目に小規模であった。ニューヨーク支店巨額損失事件時、住友銀行との合併が報道された。実際合併こそなかったが、アメリカ合衆国からの退場を命じられた大和銀行は、アメリカ国内の支店網を住友銀行に譲渡した。

85年間自主独往の精神を受け継いできたものの、2003年3月に大和銀行を存続会社としてあさひ銀行と合併しりそな銀行となった。


多くのバブル経済事件は常識では考えられない愚かな人間たちの狂気であったのだ。


 

 
 

 

 
 
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