ケイリンライブ(SPEEDチャンネル)

2016年10月14日 10時26分09秒 | 日記・断片
昨日、居間に炬燵をセットした。
10月13日であるが、そんな季節となったのだ。
まず、部屋の掃除をして、炬燵用の布団とカバーをかけた。
炬燵で眠るのが気持ちがいい。
「今日は、何をしようかな」朝、散歩で出会った土田さんが言う。
確かに、何をしようか、と思う人もおり、その退屈な気持ちはわかる。
知人の宮田さんは、毎日競輪ライブを観ている。
加入料3024円、基本料421円が割引・キャンペンで無料。
アンテナやチューナーも無料で、毎月1296円払えば、毎日、全国のどこかの競輪場の中継を観ることができる。
ナイトやミッドナイト競輪も見られる。
早朝の競輪もある。
690チャンネル~695チャンネル
「退屈しないよ」と宮田さん
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親子心中を断念

2016年10月14日 00時52分09秒 | 創作欄
競輪では儲けることができない。
だが、宮田虎之助は儲けようとした。
大金があれば儲けられると思い込んだ。
そして全ての財産を失っていた。
虎之助の妻は思い余って、2人の子どもの手を引いて利根川へ向かって歩いていた。
入水して親子3人で死ぬつもりとなっていた。
寒い12月の中旬であり、強い川風が吹いていた。
「母ちゃん、富士山が見えるよ」8歳の娘が言う。
取手町の利根川堤防から富士山がくっきりと姿を見せていた。
「富士山に登りたいね」と娘が言う。
死ぬ覚悟をしている絹にとって、富士山はもはや感嘆する対象ではなかった。
冬枯れの葦を分け入ってゆく。
湿った砂の河辺に立った。
下駄が砂にもぐり、厚手の靴下が湿ってきた。
「南無阿弥陀仏を唱えるだよ」と絹が娘に促した。
絹は目を閉じ、念仏を唱えていた。
「死ぬの?川で、死にに来たの母ちゃん。嫌だよ死ぬなんて」娘は後ずさりした。
絹は娘の手を放すまいとした。
そして、下駄を滑らし尻もちを着いたのだ。
息子は不思議なほど口数が少なくなっていたが、「俺、死んでもいいよ」と言ってのである。
幼い息子の口からそのような覚悟の言葉が発せられるとは思わなかった。
「まだ幼い息子が私の死の覚悟を察していたのだろうか?」絹は我に返ったのだ。
「私どうかしている」何度も頭を振り死の想念を追い払おうとした。
「帰ろうね。温かいうどんを食べて帰ろうね」と2人の子どもを抱き寄せた。
絹は夫には何も語らなかった。
「あんな人でも、着いていく他ない」と諦めたのである。
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