見ないで！

「見ないで！」
リビングを仕切っている引き戸を少し閉めつつ、叫びます。

まだ、大きい方はトイレでできません。
大人からすると、立ったままでどうして
出せるんだろうと首をひねります。
もう明らかに出そうなので「トイレに行こうよ」と誘っても
「見ないで！！」とどこかに隠れます。

そんなに恥ずかしいものなら、
個室でゆっくりしなさいよ、と思うのですが
そこの所は３才児、ままならないらしいのです。

寝たきり老人になってオムツをされ、生きる意欲が
だんだんなくなっていくのとは逆に、
オムツにうんちをしていたのが、自分の意志でトイレで
できるようになるのは、
自立の第一歩、生きる上での大きな一歩なのでは、と
たかがうんちのことで大それたことを考えてしまう母でした。