橋下市長のワナにハマる

2012-04-17 06:42:14 | 政治
がんばれ橋下

大阪市の橋下徹市長(42)が「民主党政権を打倒する」と宣言したことを受け、民主党の輿石東幹事長(75)が「受けて立つ」と公言した。下克上を狙う新興勢力の罠と、挑発に乗った政権政党。「大阪維新の会」と民主党の“全面戦争”の火ぶたが切って落とされた。

 バトルの発端は、橋下氏が13日、関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働をめぐる政府対応に反発し、「絶対に許してはいけない。民主党政権に統治を任せていられない」と倒閣宣言したこと。14日、橋下氏率いる「大阪維新の会」は緊急役員会を開き、次期衆院選で民主党と全面対決する方針を決めた。

 これに対し、輿石氏は15日、頭に血が上ったのか京都市内で「政権を打倒すると明言しているわけだから、きちんと受けて立つ」と語り、「政権与党として明確なエネルギー政策を打ち出し、国民に選択していただく」と述べ、原発政策を争点とする考えを示した。

 維新は次期衆院選に200人の候補を擁立し、他党と連携して過半数(241議席)獲得を目指している。各種世論調査では「期待する」との声が6、7割だ。その相手との全面対立は、民主党にとって得策なのか。

 選挙プランナーの三浦博史氏は「橋下氏は『自分は正義』という立場で相手を挑発して、乗ってきたらとことん戦って世論を盛り上げていく手法が得意だ。『日教組のドン』で、年配の輿石氏は橋下氏にとってはいい悪役。輿石氏としては受け流すのが最良で、挑発に乗るのは、政権与党のナンバー2がやることではない」と話している。