トジハジ日記

日記代わり、家族への発信用として利用させていただいてます。内容はいろいろですが登山が趣味で、公開は山行記録がメイン。

2024.7.7-8 富良野岳~十勝岳 縦走

2024-07-12 18:13:16 | 日記

前十勝岳方面の噴煙(下山後の翌日撮影)

前日の天気予報通り朝からしとしとと雨が降っている。今日は雨の確率が高かったので前日に白銀荘に滞在延長可否を聞いてみたが既に予約で満室だったので、今日は雨の中を今夜のねぐらである上ホロカメトック避難小屋まで行かざるをえない。しかし登山に不要な荷物は置かせていただけるのでそれだけでもありがたかった。始発のバスで登山口の十勝温泉まで行き、準備を終えた7時45分頃に登山を開始した。当初の予定では富良野岳から美瑛岳までの縦走であったが雨の為、富良野へは行かず小屋までの最短コースである上富良野岳へのルートをとる予定だ。
安政の火口との分岐点から富良野岳へ向かうトラバース道に入る。本来は快適な歩きができるが、今日はいたるところに水たまりができていてそれを避けながら進まなければならない。ごろごろとした石の多いルンぜ状の登路になると上富良野岳にほぼ突き上げる最短コース入口も近いが、歩き難いところのK女史の足運びが気になってこのまま最短コースを行くのが躊躇された。また予想される稜線の風速、雨の強さから判断して長時間でも低体温症の可能性もないと判断し、時間はかかるがこのままトラバース道で富良野岳分岐点の稜線まで行くことを提案した。皆も、K女史も同意してくれたのでスムーズに事は運んだ。稜線手前で若干の風を予想して下着の上に一枚着込んだ。超高齢者になった今は気をつけなければならないことがたくさんある。分岐点の稜線にでるとK氏が我々3人組を待っていてくれた。K氏以外の2人は既に富良野岳へ向かったあとだった。4人で相談後、私とK氏は富良野岳へ向かい、T氏とK女史の2人は富良野を断念して避難小屋へ向かうことにした。重荷に喘ぎながらも30分少々?でK氏に遅れて富良野岳頂上に到着。当然のことだが展望はゼロ。長居は無用と3人の後を追うように頂上を離れた。
2人と別れた分岐点と富良野岳の半分くらいまで来たところで突然、前方から悲鳴が聞こえた。と同時に斜面をK氏が転がり落ちていくのが見えた。10mから15mほど転がって止まったが、岩場ではなくお花畑の斜面だったのでクッション効果でほとんど無傷で済んだのは幸いだった。バウンドしながら落ちていく事故は大怪我の可能性大(複数回目撃し搬送したこともある)だが、K氏の転がり落ち方はバウンドすることもなく、全身が一本の丸太棒のように伸びて、緩やかに転がっていくよう見えたので頭さえ打っていなければ最悪の事態は避けられると感じた。いずれにしても転がっていったのがお花畑であったのがが大きく幸いした。お花畑の斜面が緩やかになったところで回転は止まり、K氏が斜面を登り始めるのが見えて全員とりあえず胸を撫でおろしたのもつかの間、その後の彼のメガネ探しが大変だった。メガネが無い実に不自由なのは私も数回経験しているので、彼がこの辺で外れたという記憶に従い急斜面を降りて4人で必死にしらみつぶしに探したがどうしても見つからない。もう一度、落下開始地点に戻って落下ルートを確認しょうとT女史に戻ってもらうと、すぐに彼女から”あった”という喜びの声が聞こえた。何と落下が始まってすぐにメガネは外れていたのだ。道理でいくら探しても見つからないはずだ。チングルマの咲き乱れていたお花畑は、まるで子熊がじゃれあったあとのような(見たことはないが)みじめな状態になってしまった。3、40分程度のメガネ探しだったと思うがとても長く感じられた。その後は三峰山、上富良野岳、上ホロカメトック山と慎重に歩を進め、無事に今夜のねぐらである上ホロ避難小屋に到着した(13:51)。先行した2人も無事に少し前に到着していた。小屋には単独の先客がいた。トムラウシを越えて旭岳まで縦走するとのこと。明後日からは天候が回復する予報なのでトムラウシ山、旭岳間の縦走は素晴らしいものになるだろう。
2日目
相変わらず雨が降っている。身支度を整えて5時過ぎに表に飛び出す。大した雨、風ではないが、事前の取り決めとおり、今日は美瑛岳まで行かず十勝岳から下る。登りは十勝岳だけ、あとは下るだけの楽な行程なので急ぐ必要は全くないのだが、展望がないので淡々と休みなく十勝岳を登らざるをえない。頂上までは大した距離はないので早くも1時間程度で十勝岳頂上に到着。めいめいにガスの中で記念写真をとってからさっさと下る。下りに入ると多くの人と行き交うようになってきた。こんなガスと雨で展望もない時でも登る人は本州などから来た100名山のようなピークハンターがほとんどだろう。8時頃に十勝岳避難小屋を通過。最後の望岳台と吹上温泉の分岐点から吹上温泉へのトラバース道は、以前に歩いた時と随分様子がかわった感じで予想外にに時間がかかった。吹上温泉白銀荘に9時28分頃到着。



忘備録:
1.新品のモンベルバーサライトジャケットは新品にも関わらず撥水性がなかった。またハードな使い方はできないと思わせるほどきゃしゃ。
2.Outdry手袋の防水性はほぼ満足
3.Suunto Baroのキャリブレーションを怠ったらナビの方向と自分の向いている方向が真逆になりミスリードするところだった。
4.赤色LEDヘッドランプが小屋泊ではマスト






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