St. John of the Crossの生き方に憧れて

受洗後、最初に買ったカトリックの本が「愛への道」。相応しい生き方をしてない。彼に倣う生き方が出来るよう心がけたいです。

「万葉集」について、引用

2013-06-11 11:55:24 | Weblog
様々の本を引用して、私家版の万葉集論集成としていきます。
goo,アメブロ併載。
「酒井香ちゃんのブログ」も宜しく。
写真は今回無し。

否といへど強ふる志斐のが強ひがたり
         このごろ聞かずてわれ恋ひにけり
                 (Ⅲ:236)

‘No more,’I say to her,
Yet Shihi insists on telling
me her tales;
Lately I have not heard them,
And I miss them now!
-By the Empress  

Ina to iedo shiuru Shihi noga
shiigatari konogoro kikazute
ware koinikeri

‘No more,’
I say to you,
Yet you urge,
‘Tell me,tell me.’
So I continue;
then you say,
‘It is Shihi
who insists.‘
     -By Shihi


(45;p.19,p.322 ;“The Manyoshu”;The Nippon Gakujutsu Shinkokai;Columbia Univ.Press)

ちなみに、志斐嫗の返しの歌は、

否といへど語れ語れと詔らせこそ
         志斐いは奏せ強語と詔る
                   (Ⅲ:237)

「御歌は皆、対象のとらへ方が的確であり、表現に過不足が無い。感興が表現以上に溢れすぎる所も、表現丈が張って内容の欠乏を感じさせる所も無くて、適当な釣合の中に不即不葉離を持する。」
(p.124;“10 持統天皇”;森本治吉氏「万葉集研究 上」;斎藤茂吉氏;岩波書店)

「二つ(志斐の返しと)は諧謔的問答歌であるから、即興的であり機智的でもある。その調子を詞の繰返しなどによって知ることが出来る。しかし、お互いの御親密の情がこれだけ自由自在に現はれるといふことは、後代の吾等には寧ろ異といはねばならぬ程である。」
(p.125 「萬葉秀歌 上」;斎藤茂吉氏著;岩波新書)

3冊ともいい本なので買ってください。

+主のお恵みが皆様に。
+主に賛美と感謝。

2013年6月11日
                       乗倉寿明記す