偽一万円札騒動

職場のヤング女子が一万円札を片手に

私のところへ来て

「これ古いお金ですか?」と問う｡

聖徳太子なら古いが見れば福沢諭吉｡

現役のお札だが?

しかしながら彼女は

「なんか変」と合点がいかないらしい。

美術系学校出身だけに

ビジュアルの違和感を指摘するのは

説得力がある｡

ならば…他の一万円札と比較する｡

するとホログラムレスに気がつく。

そうなると急速に疑わしくなって

透かしも他の札とは違うように見えるし

どことなく色も違うような…

ちなみにこの一万円札を使ったのは

全く特徴のない普通のマダム｡

¥8,000くらい買い物をしたとの事｡

悪事を犯すなら低額商品を購入して

ほぼ換金みたいな手口をすると思うが

どうもそうではない様子｡

とりあえずショッピングモールの

事務所に行ってもらい

どうするか相談して来てもらう。

しばらくして彼女は五千円札2枚を持って

帰ってきた｡

聞けば事務所でも真偽はわからない

…と途方に暮れていたら

モールのマネージャーが

とりあえず両替機に入れてみては?

…って知恵を出す｡

やってみたらまんまと両替できたので

真偽はどうでもよくなった…らしい。

ちなみに両替機の管理は

日通警備という会社が管理してるので

仮に疑惑の紙幣であっても

モールも当店も損をしない｡

気になったので後で検索したら

ホログラムが無いのは

彼女の指摘通り福沢諭吉の旧札｡

¥14,000程度でマニアは取引してるらしい

あの場で即検索して札を交換していれば

¥4,000の泡銭を手にできたのに。

とはいえ､交換する一万円を持って無い｡

金に縁がないと

せっかくのチャンスを棒にふってしまう

…のだな｡