ぼけの花

のらりくらり日々感じたこと。
自分のための記録。

レベルが違う

2018-09-01 12:26:11 | どくしょ

著者の奥サマが芸大生(美術)ということで、現役芸大生たちから様々な話を聞き集めたノンフィクション。

これは面白かった〜。
何を以って普通と定義するかわからないが、芸大生はちと違う世界で生きてるような気がする。
昔、芸大でレッスンしてもらうことが何回かあり(先生の自宅まで行くと片道3時間ぐらいかかるので)、こんなわたしがうろつきまわってスミマセン(汗)とビクビクしながら校舎内歩いてると、廊下のいたるところで素晴らしいアンサンブルが聴こえてくる。
それは授業のためにではなく、遊びの延長で。
何、それ…。と、一般庶民のわたしから見るとそれはもう神々の遊び。

それでもこの本を読むと、芸大生とは言え多くの人が悩み葛藤している。
みんな立派な意思があって表現しているのではない。
うまく他人に伝えるすべがないからそれを伝える作品を作りたい。自分はこうやって戦っていける、自分を守れる。と。

わからないもの、追求したいものに全力を尽くしている姿は、読んでて明るい気持ちになりました。
意外と振り切っちゃってる域に達した方が幸せだよね。
あーあ。振り切れなかった自分に後悔。

音楽の方は大体様子がわかってても、美術の世界はわからなかったので終始驚きでした。
個人的に、
「変なことは打楽器奏者にやらせておけばいい」
ってのに笑いました。

何だかんだ言っても芸大生はすごいです。頭いいです。
うらやましいです。