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徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

アンディ・ウォーホルによる概念の支配

2012-10-06 | 美術に関するお話


いつも愛用している輸入食品屋さんの
アウトレットコーナーにて
思わず購入してしまいました。



アウトレットの理由は缶の凹み。
そんなの、気になりません。
むしろ
凹みがアクセントとなり素敵に見えます。
しかし、まぁ・・・
なんて“絵”になる存在なのでしょう。

私のキャンベルスープに対する概念は
アンディ・ウォーホルに支配されている事を実感しました。 

しばらくは
この状態で飾っておきます。 

それから
アンディ・ウォーホルの
あのキャンベル・スープ缶が
そのまま本物の缶になって発売!

このニュースが気になっています。



記:徳永好恵 

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徳永写真美術研究所

大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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お盆の帰郷生活 2 森の果てに存在する博物館

2012-09-20 | 美術に関するお話


今月上旬は日常生活が充実しすぎて
ブログの更新が滞ってしまいました。
前回の帰郷報告から20日も経ち
今更、お盆ネタを綴る事に躊躇しましたが・・・
よろしければ、お付き合い願います。



<2012年8月17日の出来事です。>

Takayuki実家の市には駅がなく
車を運転できない私は
帰郷中、ひとりで外出する事は殆どありません。

今回は
最寄駅への送迎をお願いして出かけました。



目的は
高校時代の同級生・すんもんと
大宰府天満宮詣&美術鑑賞。
すんもんは東大阪出身、転勤族の旦那さんと結婚し
福岡県に住んで10年以上。
ところが
来春からは
本社勤務となり東京に引っ越すとの事。

今年が最後の九州生活となるそうで
お盆は絶対に会おうね。と、約束していました。



すんもんは
Takayuki実家の最寄駅の沿線に住んでいます。
わりと近い?と感じる
路線図ですが、この距離、かなりあります。
大阪のように
駅のホームから次の駅が見えるはずもなく
途中で特急に乗っても1時間ほど要しました。
西日本鉄道、通称、西鉄で
2回電車を乗り換え、大宰府に到着。



暑さ厳しい日々が続いていましたが
この日は曇り時々雨。
照り付ける太陽光がなく比較的過ごしやすい一日でした。



上の写真は天満宮のポスターです。
森に鎮座する事を表現する
神秘的なデザインに 惹かれました。
参拝する人を写り込ませて撮影。 



宮内を一巡するなかで
登り窯のような形状をした通路を発見。

近寄ると・・・



九州国立博物館へと繋がる通路でした。



上へ上へと吸い込まれそうな入口です。



エスカレーターで最上部まで上りきると
異空間が存在しました。



まるで
宇宙戦艦ヤマトのワープシーン!
鎮守の森から天井世界へと導く仕掛けのように思えました。



このワープ空間を抜けると
更に驚きが続きました。

唐突に流線型の巨大な建造物が出現。



博物館の建築情報欄には

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160m×80mの長方形で蒲鉾型。屋根の一番高いところで36m。
国際競技の可能なサッカー場がらくらく一面すっぽり入るほどの迫力のある建物です。
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記されています。
とにかく、でっかい。



近くに寄ると
直線的なラインが美しい構造でした。
遠目での曲線と対照的な印象が面白い。

展示会場に入場するまでのドラマティックな場面転換に
既に満足~という状態でした。



お目当ての展覧会のタイトルは
「美のワンダーランド 十五人の京絵師」

十五人の内
私が大好きな伊藤若冲の作品もあり
会話が弾みました。
しかし
大阪弁での会話はかなり目立つらしく?
「お静かに・・・」と監視員の方に注意を受けたりもしましたが
すんもんとの会話は
その後
5時間、ノンストップで続きました。



この九州国立博物館
常設展示も充実しており
万博公園にある国立民族学博物館のような
学習できる展示構成でした。

九州方面にお越しの際は
ぜひ、お立ち寄り下さい。
自信を持ってオススメします!

記:徳永好恵 


* 

<お知らせ>

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『風景の逆照射』意義深い展覧会でした。

2012-01-24 | 美術に関するお話



先日、京都精華大学にいきました。
こちらの大学へは
20数年前に、友人の制作現場を訪ねて訪問
10数年前に、ちょこっと授業を担当して訪問
今回、3度目の訪問でした。



私の母校はこの20年間
学校組織も校舎も敷地面積も大きく変化しましたが
こちらの大学は際立って大きく変わっていない様子にホッとしました。
実は
あまりに久しぶりの訪問なので
校内で浦島太郎状態になって
迷子になるのではと思っていました。



この日、訪れた目的は2つ。

ひとつ目
展覧会を見るため。



この展覧会です。
タイトルがぼやけています。
なぜ、ぼやけているのだろう・・・と不思議に思いながら
展示会場に入ると
文字が影絵となって壁面投影されていました。

昔は「山水」という着物を着て、自分の周囲を眺めていたが、
今は「風景」という着物を着て世界を眺めている。






文章から展示が始まります。
内容については
正確な説明が難しいため
割愛。スイマセン

感想を一言で述べると
大学内でおこなわれるにふさわしい
意義深い展覧会でした。
そして
日頃の表現活動の領域を
他者の表現とオーバーラップさせながら
展開させていた点が素晴らしいと思いました。
近年においては
複数人数による展覧会であっても
個々の表現を成立させた上での会場構成が殆どです。

本展は違います。
この「風景」についての考察を
互いに深くおこないあった成果の結集でした。



来場者には解説書が配布されます。
本展の成り立ちの経過を詳細に記した
68ページもある解説書。
いかに、この企画が深く掘り込まれた
内容であるかという事を理解できます。



参加メンバーの半数は存じ上げる面々。
内、お2人は学生時代に指導いただいた先生です。
とても大切な事を学ばせてもらったと自覚する両先生。
まるで
「風景」について考える授業を受けたような体験ができました。



前述にありますが
大学を訪問した目的は二つ。
もうひとつはシンポジウム。



しかし
開会時間に間に合わず
途中参加となる事と
この日は睡眠が足りず
居眠りを回避できそうになかったため
参加を見合わせました。

残念ではありましたが
展覧会だけでも満足できました。

Yoshie

追記
『風景の逆照射』展は私が訪れた日が最終日。
故に会期は終了しています。
本ブログでは報告として掲載しました。

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倉敷へ - 美術鑑賞日帰り旅行

2011-12-01 | 美術に関するお話


先日
Takayukiと倉敷に行きました。
倉敷というと・・・大原美術館。
18年前ぶり、2度目の訪問でした。



今回、あらためて美術館の資料を熟読しました。
1930年に開館して以来
戦争の混乱期を乗り越え
近年は若い作家を支援するための
レジデンスプログラムをおこなうなど
社会貢献、芸術支援を推進してきた
倉敷紡績という会社に感銘を受けました。





この日、倉敷を訪れた目的は
上記のレジデンスプログラムに参加した
津上みゆきさんの作品を見るためです。
大原美術館にも1作、展示されていましたが
美術館から徒歩5分の場所で
彼女の個展が開催されていました。



津上さんは私たちが勤務する大学の出身。
最初の出会いは
彼女が作品を複写するため撮影機材を借りに来た時。
その時、彼女が持参していた絵に一目惚れしてしまいました。
当時、彼女は大学院生。
その後
作品発表があれば、可能な限り拝見してきました。
十数年間、密かに彼女のファンだった訳ですが
昨年、初めて作品を購入。
小さなサイズながら、存在感があり、とても気に入っています。





この美術鑑賞日帰り旅行の帰り道に
もう一つ、楽しみがありました。
B級グルメの祭典、B-1グランプリ4位の実績を持つ
日生カキオコを食べる事。
カキオコとは、牡蠣が入ったお好み焼です。



大阪風でも広島風でもなく、日生独自の焼き方だそうです。
たまたま入ったお店は人気店で
地元民から美味しいと評判のようでした。



漁港の町という立地を活かした“カキオコ”
訪れる価値アリです。

日生カキオコHP

Yoshie

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芸術家の生涯を顧みる作業

2011-07-31 | 美術に関するお話


現在
足繁く京都に通う日々です。
こんなに頻繁に通う事は学生以来。

訪問先はコチラ。
建築好きの私にとっては気持ちが高揚する建物です。



最近やっと通い慣れたため
作業をおこなう場と思えるようになりました。

その“作業”とは・・・



大学時代の恩師・小名木陽一先生のお手伝い。

染織作家、故・山口通恵の遺作集を編集するお手伝いです。
山口通恵氏とは
小名木先生同様、私の大切な恩師。
また、仕事面の上司でもありました。

6月から準備を始め
作品写真とレイアウト指示書を
出版社に渡すことが出来たところです。



作品集は
「光の染色」シリーズを
メインとした構成でまとめる事になりました。
このシリーズは私が写真技法として取り組む
サイアノタイププロセスと同じ技法です。



大型作品の会場風景から始まり



国立国際美術館に収蔵されている作品も並ぶ中



色鮮やかな衣装や



着物作品も含み
作家活動全般を網羅した内容です。

この2週間は
年譜と文献目録の作成に取り組んでいます。
58年間の生涯を顧みる作業です。



私が密に関わりがあった6年間は
病に倒れる前の
人生最充実期にだった事がわかりました。
先生として、上司としての接点のなかで
そのバイタリティ溢れる活動には常に圧倒されていましたが
想像以上の活動量にあらためて驚きました。



故人の生涯を思い出しながら
年譜をまとめる小名木先生の姿です。

人間味溢れるエピソードを随所に盛り込んだ
素敵な年譜になりそう・・・。

この作品集は9月頭に出版予定です。



Yoshie

<お知らせ>

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