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徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

美術に触れる原体験*大阪市立美術館

2010-11-26 | 美術に関するお話


先日
晩秋の澄んだ空に感動しました。



上の写真は天王寺公園で撮影。

空とイチョウは大好きな組み合わせです。
特に夕刻の光で見る
この青色と黄色は心に沁みます。





久しぶりの天王寺。
目的地は大阪市立美術館です。



知り合いが
二科展に出品しているので訪れました。
余談ですが・・・工藤静香さんも出品。

二科会は1914年に結成され
今回、なんと95回目の開催であるとの事。

実は私も幼少の頃
“こども二科展”という部で
出品していた経歴があります。



展示の際には、毎回
親に連れられ美術館を訪れました。
しかし
3-5歳くらいだった私は
美術館の重厚な建築に圧倒され
また
足音しか聞こえない静かな会場を怖いと感じ
この空間から早く逃げ出したかった事を
はっきりと記憶しています。



その後
油絵を描いていた高校生の時は
毎年この美術館で
作品を展示するなどの縁があり
ホームグラウンドのような存在でした。

私にとって
大阪市立美術館は
美術に触れる原体験の場所だと言えます。

Yoshie

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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オススメ写真展“ベルナール・フォコンの見た夢”

2010-11-17 | 展覧会案内


神戸ファッション美術館での展示を紹介します。

この美術館は六甲アイランドに位置し
1997年にオープン。

名前の通りファッションを専門とする美術館です。
しかし
館内のデッドスペースで
密かに所蔵写真の展示がおこなわれることもあります。

関西には写真を専門とする
美術館級の展示空間はありませんが
この美術館は要チェックです。



現在、開催中の特別展は
「女神たちの肖像」展
2011年1月10日まで開催 水曜日お休み

チラシには
ファッション写真展とありますが
展示会場では
写真史上、重要な写真が多く展示されており
ファッションに限定した内容ではありませんでした。
森村泰昌さんや野村佐紀子さんの写真もあり
“ファッション写真”という括り方に戸惑いながらも
充実した展覧会だと思いました。



ここまでは前置きです。




私が注目したのは
チラシ右下に掲載されている
同時開催扱いの
ベルナール・フォコンの写真展。



少年のマネキンを使った構成写真で有名なベルナール・フォコン。
彼は大学で哲学を専攻していました。
写真による表現活動は
哲学の修士号を取得してからとの事。

彼が作り出す魅惑的な写真からは
時として恐怖を感じることもあり
観る者の深層心理に突き刺さるエッセンスが含まれています。

これまでにも何度か
彼の作品を見る機会がありましたが
今回のような大きな写真サイズで
まとまった量を
見たのは初めてでした。

フォコンの作品は
「女神たちの肖像」展の入口広場に展示されています。
展示環境の悪さが残念でなりませんが
皆さまにオススメしたい展示です。

ぜひ!



・・・・・・・・・・追記・・・・・・・・・・
11月20日(土)、21日(日)は
関西文化の日”特典で
入場料が無料です。
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現在、“暗室日和”の季節です。

2010-11-09 | TIPAに関するお話


徳永写真美術研究所を開設し
3年が経過しました。

TIPA写真塾で
写真やシルクスクリーンを学ぶ場として。

大学で写真を専攻している方の
自主制作の場として。

そして
自分の作品制作の場としてなど。

様々なかたちで
研究所の運営ができている事を
うれしく思います。

ここ数日間
暗室作業に励んでおられる方が持参した
印画紙の量に驚きました。



おひとりが持参した印画紙です。

これまでに暗室を利用いただいた方の中で
最もたくさんの量ではないでしょうか。

この量から
ご本人の意気込みが伺えます。

4日間続けての暗室作業。
このブログ記事を書いている今も
暗室にてバライタプリントに励んでおられます。

現在、暗室作業に適する気温・水温です。
作業効率が良いこの季節、“暗室日和”と言えます。

印画紙の量に比例する成果を楽しみにしています!



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私的名画悦楽法の試み-大塚国際美術館-

2010-11-03 | 美術に関するお話


<大塚国際美術館での報告2>

この美術館に展示されている名画は
全て陶板であり、本物ではありません。
そのため
館内での写真撮影はO.K.

頻繁に展示物の前で
記念撮影をおこなう人々に遭遇しました。

日本の美術館ではありえない光景だ・・・
と思っていたところ
ふっと
ひらめきました。

「私も撮影しよう!」


実は
先月に当ブログで記載した
「写真とは何か」を問う記事での
作品を複写する意味について
いろいろと考えていたところだったのです。

さっそく
名画の複写を試みました。

もちろん
普通に複写する訳ではありません。

題して
「私的名画悦楽法」

画面の中で美意識が反応する部分を切り抜き
別次元で
新たに絵画を生み出すという手法です。

例えば





ゴッホの「種をまく人」の場合・・・



クロード・モネの絵はこのように・・・



パウル・クレーは・・・



マーク・ロスコは・・・



お気づきでしょうか。
名画を元に生み出したこれらの図は
すべて
橙・黒・白・青

色で構成されています。
しかも
言葉では表現しきれない中間色。

私が最も心惹かれる色面世界です。
絵筆を持たずして
描いたような錯覚に陥り
高揚感に包まれました。

十数年ぶりに本気で油彩画を描きたい気分になりました。



本日、最後の写真です。



今日のブログの流れでこの写真を見ると
某写真家の作品を複写したかのように見えますね。
いえいえ
こちらは私が美術館を後にしての帰宅中
車中から撮影した写真です。
夕暮れの海を撮影しようとして
ピント位置がズレてしまっただけです。

<追記>
お時間がありましたら
上の某写真家のリンクページを
お読み下さい。
なかなか興味深い記事です。



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