徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

芸術家の生涯を顧みる作業

2011-07-31 | 美術に関するお話


現在
足繁く京都に通う日々です。
こんなに頻繁に通う事は学生以来。

訪問先はコチラ。
建築好きの私にとっては気持ちが高揚する建物です。



最近やっと通い慣れたため
作業をおこなう場と思えるようになりました。

その“作業”とは・・・



大学時代の恩師・小名木陽一先生のお手伝い。

染織作家、故・山口通恵の遺作集を編集するお手伝いです。
山口通恵氏とは
小名木先生同様、私の大切な恩師。
また、仕事面の上司でもありました。

6月から準備を始め
作品写真とレイアウト指示書を
出版社に渡すことが出来たところです。



作品集は
「光の染色」シリーズを
メインとした構成でまとめる事になりました。
このシリーズは私が写真技法として取り組む
サイアノタイププロセスと同じ技法です。



大型作品の会場風景から始まり



国立国際美術館に収蔵されている作品も並ぶ中



色鮮やかな衣装や



着物作品も含み
作家活動全般を網羅した内容です。

この2週間は
年譜と文献目録の作成に取り組んでいます。
58年間の生涯を顧みる作業です。



私が密に関わりがあった6年間は
病に倒れる前の
人生最充実期にだった事がわかりました。
先生として、上司としての接点のなかで
そのバイタリティ溢れる活動には常に圧倒されていましたが
想像以上の活動量にあらためて驚きました。



故人の生涯を思い出しながら
年譜をまとめる小名木先生の姿です。

人間味溢れるエピソードを随所に盛り込んだ
素敵な年譜になりそう・・・。

この作品集は9月頭に出版予定です。



Yoshie

<お知らせ>

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 ピンホール写真研究9月11日(日)

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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美術館を巡る小旅行

2011-07-07 | 美術に関するお話


皆さまいかがお過ごしですか。
7月となり今年も後半に突入しました。
1年があっという間に終らぬように
日々の暮らしを充実させたいと思います。

2011年の前半を振り返ると
やはり
3月11日以降の
不安定な日本の動きが気になりますが
あえて
良い事に目を向けると・・・
我が家における一番の想い出は
<美術館を巡る小旅行>
です。

旅行に出かけたのは
6月上旬。
梅雨期にも関らず
雨が降らなかった数日間でした。

今回の旅マップです。





1日目

大阪の自宅を出発。
名古屋市美術館にて



「写真家・東松照明 全仕事」展を鑑賞。
その後
諏訪湖に向かって北上
諏訪湖に隣接するホテルで宿泊。



2日目

午前中、諏訪湖周辺でくつろぎました。



昼食は蕎麦定食。
お店の畑で採ったばかりという
山菜のてんぷらが美味でした。



午後から清里へ移動。
清里フォトアートミュージアムにて



「2010年度ヤング・ポートフォリオ」展を鑑賞。
その後
太平洋に向かって南下



移動中、里山の美しい景色に心が和みました。

富士山麓のホテルに宿泊。



3日目

今回の旅の主な目的は
杉本博司氏が設計に関わったという美術館を見ること。

その美術館の名前は
IZU PHOTO MUSEUM
 
2009年、秋に開館した写真を専門とする美術館
クレマチスの丘”という施設内に位置しています。



上の施設案内の看板は日本語表記ですが
IZU PHOTO MUSEUM だけがアルファベット表記です。
国際的な活動を前提とする意味で
日本語表記を避けたのでしょうか?
いろいろと、その訳を考えてしまいました。

美術館の建築は
外観・内装ともに
杉本氏が設計に関った事がわかる部分が多くありました。
特に館内の椅子に注目。
杉本作品をご存知の方は
「これは・・・アレではないか!」と思うはず。



IZU PHOTO MUSEUMにて
「富士幻景 富士にみる日本人の肖像」展を鑑賞。

その後
クレマチスの丘の施設を一巡しました。



郊外に位置する文化施設の平日は
ひっそりとした印象がありますが
クレマチスガーデンには多くのお客さんがあり驚きました。
どうやら
ガーデニングに興味がある人を対象に
観光バスで訪問するツアーがあるようです。
また
施設スタッフの接客がホテル並みであった事にも驚きました。
バブル崩壊以降にできた施設のためか
よく考えられた集客術だと感心ました。



夕刻



Yoshieは三島駅から新幹線で帰阪。
Takayukiは東京に移動、品川のホテルに宿泊。

4日目
Takayuki
東京工芸大学にて
日本写真芸術学会のシンポジウムに参加。

5日目
Takayuki
川崎市民ミュージアムにて
ピンホール写真芸術学会のシンポジウムに参加。
その後
夜間、高速道路を激走して帰宅。



以上
旅の全行程です。

Yoshieは仕事の都合で旅を継続できず3日目に帰宅。
ザンネン・・・
Takayukiは引き続き東京方面に向うという旅でした。

展覧会の内容については
後日、当ブログにて記す予定です。



Yoshie

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