写真屋はどこへ

デジタル時代の写真屋の居場所について考える・・・

さくら咲く

2022年03月28日 | カメラ

 昨日、日差しに誘われて久しぶりにカメラを持って外出した。桜はまだ満開ではないからか、白鳥公園は空いていた。持って行ったのは最近入手したPENTAX Q-S1。「コンパクトカメラ」に分類される軽くて小さなカメラで一見おもちゃみたいだが、実は本格的なレンズ交換式「ミラーレス一眼」。上の写真は「01 STANDARD PRIME」という準広角単焦点レンズ撮った1枚。短焦点のレンズだが解放では結構ボケるようだ。軽い軽いカメラはフットワークも軽く撮影が楽しい。画素数は1240万だが、優れたレンズ性能と相まって上位機種に負けない画像を生成する。思い起こせば 以前使っていたキャノン最初のフルサイズデジタル一眼レフ、EOS 1-Ds が当時では「驚異の1100万画素」で、価格が100万円越えだったのが今では懐かしい思い出。


キエフの涙

2022年03月13日 | カメラ

 キエフという都市名を最初に知ったのは世界地図でも社会科の教科書でもなく、カメラの名前からでした。いま私の手元にあるキエフの名を冠したカメラはソ連崩壊後にウクライナの販売店からネット通販で入手した中古品で、価格は数千円だったと思います。元々はドイツ製のコンタックスというカメラですが第二次大戦後の賠償としてソ連に製造設備ごと接収されてキエフで作られるようになりました。私がこのカメラを入手した頃はまだキエフのアーセナル工場ではハッセルブラッド1000Fのコピーカメラ(安いので結構人気のカメラでした)や35mm一眼レフなど製造していて工場の前には直営の販売店もありました。その店舗は数年前に閉鎖されたとも聞きますが事実はわかりません。少し以前のものですが新宿のコンタックス専門店、極楽堂さんの記にキエフの街やアーセナル工場のレポートが載っています。数日中にこの美しい街も工場もみな瓦礫となり多くの市民の命が奪われてしまうのでしょうか。1日も早くウクライナに平和が戻るのを願ってやみません。

 


富士フィルム  GFX100sの4億画素作例

2021年10月05日 | カメラ

 業務上の撮影でで5千万画素以上の画素数が必要とされることはほとんどありません。普段私がスタジオで使っているNikon D850(4689万画素  )でもほとんどの場合オーバースペックで、撮影画像をわざわざ数分の一に縮小してお渡しすることもあります。依頼を受けた撮影で5千万画素以上の画像が必要とされるのはほんの一握りの用途に限られます。実際、販売側もこのクラスのカメラの用途を大型屋外パネルの原稿や美術品等のデジタルアーカイブの作成などに主眼を置いています。富士フィルムはもともと写真館向けの需要が多かったからでしょうが、銀塩時代の8x10カメラに匹敵すると解説し百人を超えるような集合写真の用途をうたっています。このカメラでA4サイズの印刷物内に収まる大きさの写真を撮るのは、いわゆる「大根を正宗の名刀で切る」ようなものでしょうか。

 私が携わっている撮影で現在この画素数が必要な仕事は1案件だけですが、その用途は複製版画の製作です。銀塩からデジタルに移行後、サイズによってはこれまでの8x10や4x5のポジフィルムに匹敵する画質を確保できなくなり、なんとかならないかといつも相談を受けていました。しかし1億画素を超えるカメラを準備するにはまだ約500万円以上の出費が必要な時代で、対応は難しい状態でした。「時代」といっても、それはたった1〜2年前までのことです。

 複製画のサイズはまちまちですが大きなものは長辺が1mを越す作品もあり、原寸複製では1億画素でも不足しますので、GFX100sの「ピクセルシフト」によって4億画素の撮影ができるのは大きなメリットです。本格的な撮影はまだこれからですがテストとして数点を撮影したうちの1点を紹介します。(トップの画像/縮小してあります)

 原画の大きさは728x1030mmで、ピクセルシフトで撮影した画像解像度は原画サイズの複製画を製作するのに十分な余裕があります。解像度はそのままで部分トリミングしたものをここ(google drive 約6.8MB)にアップロードしました。

直販をされている<Emerald Forest> では複製画だけではなく、種々の画集や関連作品を以下のサイトで扱っています。よろしかったらご訪問ください。

HIROO ISONO WORKS


そろそろ、ちゃんと、デジタルカメラ。

2014年02月18日 | カメラ

Xpro1_2 名古屋でリバーサルの現像ができなくなってもう3年以上が経ちます。懇意にしているカメラ店も昨年ネガカラーの現像をやめ、撮ってすぐフィルムを現像するということはついにできなくなりました。思えば私もここ2年ほどフィルムカメラに触れてもいず、私的なカメラとして愛用していたContax G2も棚の奥で眠っています。
 昨年から始めた「仕事で使うデジタル一眼レフ」のシステム再構築が一段落し、気分的にも区切りがついたので、ニコンのCMを真似て「そろそろ、ちゃんと、デジタルカメラ。」をしようと思い立ちました。
 以前からコンパクトデジタルカメラのLUMIX LX-5を使ってはいますが画質的には良いものの、ちゃんと撮ろうと思うとボディが小さすぎて構えづらい、屋外ではファインダーが見づらいなどからどうしてもいい加減な撮り方になってしまいます。Contax G2に代わる良いデジタルカメラはないものかと見回せば富士フィルムにX-Pro1というのがあるではありませんか!X-Pro1はハイブリッドファインダーなるものを装備していてレンジファインダー機としてもミラーレス一眼機としても使うことができ、レンジファインダーにも実に細やかな配慮がされています。どう考えてもちゃんと代われる機種は「これしかない!」と、X-Pro1を入手しました。
 センサーはAPS-CサイズのカメラですがG2と並べてみるとほとんど同じボディサイズで、このくらいの大きさが一番手になじみ使いやすい。交換レンズも充実していて、これは久々に出会った「写真機」らしいカメラだと惚れ込んでしまいました。


Nikon D600の問題点

2013年12月01日 | カメラ

D600_1 D800のサブカメラとして購入したD600について、基本的な操作はほぼD800と同じで問題はないのだが、ただ一つ困ったことがある。PC-E Micro Nikkor85mmを装着した時にシフト操作のノブが内蔵フラッシュの張り出し部分に干渉するのだ。D800ではまったく問題がなかったので意外なことだった。Canonのように全く動かないというのではなく、ゴリゴリと擦っているいる状態である。機能的に関係のない箇所であり、設計時点であと1mmだけ高さを控えていれば良かったはずで、どうもPC-Eレンズのことは考慮されなかったようだ。キャノンのフルサイズ機はみなフラッシュレスでアオリレンズはすべて使えるようになっているのとは対照的である。
  さて、問題なく使えるようにするにはどうするか。レンズのノブを交換する方法もあるようだが当然有償だろうし、サービスセンターへ行くのも面倒。わずか1mmの事なのでカメラの方を削ってやることにした。この部分はプラスチック製なので加工は容易だ。用意したのはダイソーの小型棒やすりセットとサンドペーパー。Nikonのロゴの下ギリギリのところまで棒ヤスリで厚さ1mmほどを削り落とし、サンドペーパーで仕上げれば完了。これでスムースに使えるようになったが、これも「改造」ということになり保証が受けられなくなる懸念がある。その際は「レンズのせいでに削れてしまった」と言い訳すれば認められる?


機材を入れ替えることにしました

2013年10月22日 | カメラ

 ニコンD800Eを使いはじめてから、時々キヤノンを使おうとするとその操作の違いに戸惑ってしまうことが度々。私のようなジジイには当然のこととはいえ撮影で取り返しのつかない誤操作をしてしまいそうで恐ろしい。どちらかに統一した方が安全です。加えて、使用中であるEOS 1Ds mk3の周辺光量落ちと色かぶりの問題が1Dsという機種の廃止により新機種で改善される見込みがなくなってしまったこと、また先月に商品撮影で要となるニコンのPC-E Micro Nikkor 85mmレンズが安価で入手できたこともあって、すべてをニコンのシステムに切り替えることに決めました。
 これまでに蓄積したキヤノンの機材をフィルム時代のものも含め全て処分してその費用に充てることにしましたが、これによりどの程度費用が捻出できるかが問題でした。1Ds mk3は発売からすでに5年以上を経てとっくにカタログ落ちしているものの後継機がないためか、中古市場ではまだそこそこの価格を維持していたのと、またデジタル化以降に購入したレンズはどれもまずまずの価格だったので、現在のキヤノンのシステムと同等の機材を用意するめどがつきました。ニコンのフルサイズ機は全般にリーズナブルな価格であり、また最近のニッコールレンズの多くはMade in China ではあるものの、価格対性能比が優れていることもこれに寄与しています。
 処分した機材の中で意外だったものが一つあります。キヤノンEOS-1Nのボディを使った初期のデジタル一眼レフKodak DCS 5601999年発売当初 ¥3,600,000!! 最終的には半分ほどの価格にまで下がりましたが画素数は600万で、今となっては対ノイズなどを含め現在のデジタル一眼レフの性能とはとは比べようもありません。私は中古で購入したのですが当時は35mm型一眼レフで600万画素以上のものはこれしかなかったのでした。しばらくするとキヤノンからEOS D60という600万画素機が発売されたので実際には1年ほどしか使用しませんでしたが、このような10年以上も前のデジタル器機などは限りなくゴミの仲間だと思っていましたのでそのうち不燃ゴミにでも出そうなどと思いながらも長年機材棚の奥で眠っていたのでした。ところがこれに10万近い価格がついたのにはいささか驚きました。買っていただいた方には厚く御礼申し上げます。
  思えばこの頃からCMOSをひっさげたキャノンのデジタル一眼レフの快進撃が始まったのでしたね。


SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSMは良いレンズだが

2013年01月27日 | カメラ

Sigma インテリア系の撮影には主にCanon EOS-1Ds mk3に<EF17-40mm F4L USM>をつけて使っているが、17mmよりもう少し広角が欲しいときが時々あるシグマの<12-24mm F4.h5-5.6 II DG HSM>は一昨年にリニューアルされて価格もリーズナブル。評判も良さそうなので、新たにシステムを組むNikon D800E用の超広角レンズとして購入した。
 使ってみるとズーム全域で明らかに片ボケがみられた。このレンズは初期不良として販売店が交換してくれたが、交換してもらったレンズも箇所は違うものの、また片ボケがみられる。再度の交換も気が引け、メーカーへ直接調整を依頼することにした。神奈川にあるカスタマーサポートへの送付から10日程で福島のシグマ会津工場から直接戻ってきたが、修理票には「解像確認検査の結果、新品と交換しました」との記載。前の2本でこのレンズには少々失望していたのだったが、送られてきた3本目で撮って見ると、見違える程良い画像。24mm域ではまだ癖が残るが、このレンズの売り物である12mmでは絞解放からとてもよい画を生成する。18mmをこえる超広角レンズとして使用するには価格も含め、優れたレンズだと思うが、その割安な価格故、検査基準を下げざるを得ないのだろうか。
 シグマのレンズはかっては安物レンズの代名詞のように思われていた時代もあった。しかし近年の製品は描画力をはじめ外装の質感や操作感もとても良くなってきている。しかもすべて国内生産。その中で低コストを実現するのは並大抵のことではないだろう。もし製品検査の簡易化がコストダウンの大きな要素だとすれば、「当たり外れ」には片目位つむってもいいのかもしれないが、「クレーム手続き」という面倒を経なければレンズ本来の実力が発揮できないのはなんとも残念に思うのだが。


Nikon元年

2013年01月03日 | カメラ

P1010376 下積み時代、勤務先の35ミリカメラはどこも大方ニコンFだった。しかし私のこの数十年の写真生活のなかで大判用ニッコールレンズは何本も買ったが、ニコンのカメラを買ったことは一度もなかった。フィルム時代、ほとんどがビューカメラを使用しての撮影であったので35ミリカメラを使うことは少なく、たまに使う35ミリカメラもキャノンであった。
 300万円ほどもしていたデジタル一眼レフがようやく手の届く価格になったのは12年ほど前からで、この頃から主力カメラが4×5判ビューカメラから35mm型SLRデジタルカメラに移行する。35ミリカメラはキヤノンのEOS-1を使っていたのでそのままデジタルEOSに乗り換えることになる。当初300万だった画素数はほぼ2年毎にモデルチェンジを繰り返し2,000万を越したあたりで落ち着き、以後、3,000万を超える画素数機種の開発が噂されるものの、レンズ性能の限界もあってか、それ以上はなかなか上がらなかった。
 我々の仕事に限っていえばほとんどがA4サイズまでの写真原稿で、2,000万画素あればほとんどは事足りるのだが、A3を超える大きさが必要な場合にはぎりぎりのサイズで、トリミングなどすると大変つらいことになる。レンタルシステムの充実している東京などでは中判デジタルカメラを使用すれば良いのだろうが、地方では時間的にもコスト的にも難しい。
 昨年からキヤノンはスタジオ用スチールカメラとしてのEOSには見切りをつけ、ムービーと報道に軸足をおき、画素数は現状で留め置くことにした模様だ。そんな中でニコンは画素数3,630万のD800シリーズを発売した。ニコンは解像度アップのために数年前から主力レンズのリニューアルも進めていてキャノンユーザーからみるとまことに羨ましく、また頼もしい。商売上手なキヤノンと比べるとちょっと「愚直」過ぎやしないかと心配さえしてしまうほどだ。
 年末にD800シリーズの価格がかなりこなれてきたのではじめてのニコンカメラ、D800Eを購入した。所謂「フラッグシップ機」ではないので現在使用しているEOS 1Ds mark3と比べると半額以下で、Fマウントのレンズを購入する必要があるものの初期出費は少なくて済む。これまでEOSシリーズにボディだけでも数百万を支払ってきたことを思うととてもありがたい。しばらくはEOSと併用しつつ徐々にシステムを構築する予定でいる。


Helin?へりん?ハリン?

2012年05月27日 | カメラ

 

Helin_2  ビデオカメラ用の三脚(ダイワDST-43)を買ったときにズームリモコンが欲しかったのだが適当なものがなくてそのままになっていた。適当でないというのは値段である。使用機Canonの純正品はすでに販売終了。これは3万円以上したようで高くて売れなかったようだ。使えそうなのはLibecの製品しかなかったが15,000円。三脚より値が張るのはどうも抵抗がある。
 先週、特に目的もなくAmazoneを見ていたらHelinというブランドの「ズームコントローラー」を偶然発見する。デザインは違うが仕様はLibecのものに良く似ている。Canon(LANC)用で6,400円!Helinはビデオ用三脚のブランドのようで10種類ほどの三脚、ビデオライト、バッテリーなどがラインアップされている。見た目はどれもなかなか良さそうで、三脚とリモコンのセットなどはなかなか魅力的な価格設定であるが、商品説明は簡略で詳しい仕様はわからない。昨年から掲載されているようだがどれもまだレビューが書かれてなく、ちょっと躊躇したが「ズームコントローラー」を発注した。「マーケットプレイス」の商品で、出品者は映像機器とは関係のない商品のインポーターのようである。納品まで1週間ほどかかるということだったが、なんと翌々日にはもう届いた!
 早速使ってみる。製品はきちんと作られていて、まるっこいデザインはLibecより良いと思う。ズームコントロールもスムースで問題なくこれは良い商品だ。現在Helinの製品を売っているのはAmazoneのみのようで、インポーターのオリジナルブランドかと思ったが中国の放送用機器メーカーのブランドようだ。三脚を買ったときにズームリモコンを含めてあちこち検索したが、Helinの製品は一度も出てこなかった。「リモコン」は最近にも検索したがそのときにも見つかっていない。Helinのは「ズームコントローラー」だから?


LUMIX LX5とライブビューファインダー

2011年09月25日 | カメラ

 
 PanasonicのコンパクトデジタルカメラLumix LX3を使いはじめてはや2年強。昨年夏に後継のLX5が発売になってライブビューファインダー(DMW-LVF1)が使えるようになった。このところ価格もかなりこなれてきて注目していたところ、ある日突然、数店が競いはじめて急に値下がりし、以前にLX3を買った店も同額であったのでここに発注した。翌日からはもとの相場に戻っていてどうしてその日だけ下がったのか不明。ライブビューファインダーについては価格が安定していて、値下がりは期待できない。カメラの価格のほぼ半分であり、考えれば高いが、これを使うのが目的であったから仕方ないか、とこれはAmazoneで買う。
 DMW-LVF1を使用してみて不都合が一つある。脱落防止のロックがついていない。カメラ本体にはLX3型からすでにロック用穴があり、LX5に付属のホットシューカバーにもロック装置がついているのにどうしてこれには着けなかったのだろう。仕事で使っているCanon EOS 1Ds ではmk3になってからシューのバネが甘くなり、純正ストロボ等はロック装置があるから良いのだけれど、撮影時に多用している汎用のクリップオン式水準器をこれまで何個も紛失している。よって高価なDMW-LVF1の場合は何らかの防止策が必要だ。諸先輩は携帯ストラップ等を取り付けて対処しているようだけれど、何か使えるものはないかとデスクの抽出しをあさったところ以前に他の目的で買ってあったオーリングがあった。はめてみるとなんとぴったり。内蔵フラッシュだけは使えないが、レンズ周りのレバーやAF補助光の発光部にも干渉せず、見た目もまあまあ。緩くていつの間にかに動いてしまうシャッタースピードリングの抵抗にもなる。買い置きだったので公称サイズが不明だが測ってみると、内径は6.9~7.0cm位、太さが2mm位である。太さは2mmi以下でないとレンズ周りのレバーに干渉する。
O_ring2




Yashica35シャッター交換

2011年03月11日 | カメラ

 久しぶりにジャンクカメラを漁る。Yashica35は少年の頃初めて自分で買ったカメラで、これでひたすら周りを撮りまくった。以来ヤシカブランドには特別の思い入れがあってClick。相場は一段と下がっているようでジャンク狙いの私としては好ましい。1,300円ながら程度はよく、スロー不調以外は問題はなさそうだったが数回シャッターを切るとシャッター羽根が外れてしまった。レンズシャッターの構造は複雑で分解はやりたくなのだがやむを得ずこちらにお世話になり開けてみることにする。しかしシャッターユニットの分解中にどうしてもはずれないピンがあり試行錯誤しているうちにこれを折ってしまった。よって作業中断。5年ほど前に買った程度の悪い同機種があるのでこれを部品取りにしようと思ったが分解できなければ始まらない。ネットでもまさかこんなシャッターの情報はないとと思ったが検索してみると、こんなのが。いやなんでもあるものだ。先に調べておけばよかったと悔やまれる。でもおかげさまでなんとかシャッターの交換ができ無事復活した。皆様の記事に感謝です。
Pin

問題のピン。太いほうを引っ張って抜く様になっている。


P1010630
<この機種を分解する最初のネックはエプロンの外し方が判らないことだ。>


???

2010年06月27日 | カメラ

P1010449
 これは何? 旧式ラジオの配線? 知っている人にはすぐわかるだろうけど、これはある電子一眼レフカメラの制御基盤の一部。なぜこんなものを載せたのかというと、仕事以外で、最近撮った写真はこれしかなかったから。先月ネガフィルムを買い込んで数台のカメラに装填したのはいいけれど、使うカメラが分散したためいまだに1本も撮りきれていない。ネガフィルムのスキャンでどの程度の画質になるか今まで追い込んだことがなく、どうなるか検証は次回に。
 上の写真は基盤を交換するため配線の記録に撮った実用的画像。フレキシブル基盤が登場する寸前の製品で、リード線が複雑に絡み合う。僕はラジオ少年ではなかったのでハンダ付けは不得手だが、付け替えるだけなので意外に簡単に済み、交換成功。ジャンクカメラは幸運にも蘇生した。このカメラもネガフィルムで只今撮影中である。


RTSII

2009年12月17日 | カメラ

 初代モデルと比べるとかなりの高値相場で手がとどかなかったCONTAX RTSII型。「シャッターが切れないので美品だけどジャンク」と、オークションに出品されていたものを5.000円代で入手した。到着したものを見ると電気関係に不良はなく、ミラーがずれているためレンズ後部にぶつかってシャッターが切れないだけであった。こちらを参考にさせてもらい、ミラーを貼り直すと正常に作動するようになる。(情報に感謝。私は両面テープを使いました・・)
Rts2_3
(塗装をはがした状態。スポンジ状でデリケート)

 貼り革が弱いのはこの頃のヤシカ製一眼レフの欠点だが、このカメラも貼り革が白っぽくなっていて手の跡がつくような状態だった。革表面の塗装が劣化しているようだ。初代のRTSも革が弱くて困りものだが、設計時に長年の実績のあるグッタペルカを使用しなかったのは外装を担当したポルシェデザインが革巻きステアリングの感触を要求したためか。II型の新品の実物は見たことがないけれど、京セラのウェブページに掲載されているRTSII使用説明書の写真をみると革にはどうも艶があるようなので、最初プラモ用の半光沢コートで補修した。しかしどうも光沢、感触ともにいまいち。水性や油性のつや消しコートなど何度もやり直して最終的にテロソンの「染めQ」と言う塗料(染料?)に落ち着く。ソフトな感触も良く強度も問題なし。なかなかのスグレモノ。最初からこれにすれば良かった・・・
 Botom
I型もII型も共通だが底部のネジについているプラスチックの変形ワッシャー、ボディに傷がつくのを防ぐ目的だと思われるが、これがまず劣化して駄目になっている。試行錯誤ののち、東急ハンズで見つけたパイプ。1mで63円と安価。これを内部を少し斜めに削ってから薄くスライスして締め込むとまずまずの状態だ。

Pipe_2

IContax
上の写真はドイツ製Contaxと双子のUSSR製キエフの底部。これにも同様の突起がある。回転つまみは裏蓋のロックだがRTSがII型で電池蓋の形状を変えた理由にはこのイメージの再現もあるのかも。


RTSアゲイン

2009年10月21日 | カメラ



CONTAX RTS /YASHICA ML ZOOM 80-200mm f4/KODAK E100G
 エレクトロ35はレンズ交換はできないかわりに一眼レフとは比較にならない軽量級で40ミリ一本勝負ならお散歩カメラとしては申し分がない。だが時にはアップや望遠系の絵も撮ってみたいときもある。長玉を持っているフィルムカメラはCanonのEOS1があるが、仕事ではない撮影にもEOSはどうも気がのらない。他にはCONTAX RTSIII。バブル景気の頃はよく使ったが、こいつは35mmカメラとは思えない大柄で、気軽に持ち出すには重すぎ、従ってここ数年は数本のレンズとともに眠ったままであった。
 RTS型も先代の2機種はIIIとは違いごく普通のサイズで、特に1型は市場では人気がないのか結構安い。しばらくこれを使ってみようかとジャンクものを数千円で入手した。メーターが狂っていたが半固定抵抗の調整だけで直ったようだ。シャッターも全速度OK。
 III型を使っていた頃にヤシカの80-200ズームをコメ兵で見つけて(8,000円位だった)買ったのだが一度使っただけでづっと眠っていた。取り出してみるとケースは劣化してボロボロになっていたが本体は未だミントである。まずはこれを着けて持ち出してみた。以前使ったときには発色の印象が良くなかったのだが、天気のせいもあろうか、撮ってみるとなかなか良いレンズではないか。


プアマンズCL

2009年06月30日 | カメラ


YASHICA Electro35 GX/ColorYashinonDX 40mmf1.7/Kodak E100G

 散歩コースにいつもある廃車のローバー・ミニ。すでにここの風景となって埋もれ、いつごろからあったのか記憶にない。ミニは最初、英国の貴族の玩具として作られたとか聞く。かってホンダにN360という軽自動車があった。1967年の発売だから、今はもう見かけることもないが、ミニに似たそのスタイルから、「貧乏人のミニ、プアマンズミニ」と呼ばれていたのを思い出す。
 上の画像は、最近お散歩カメラにしているヤシカのエレクトロ35GXで撮影した。一眼レフに負けない描写である。コンパクトボディ、40mmレンズの仕様など、当時人気のライカCLを意識したものと思われるが、優秀なレンズと正確な自動露出機構をもち、しっかりした作りで使い心地も良い。そして何より、安い! 
 カメラにも「プアマンズライカ」と呼ばれるものがあり、その多くは戦後に作られたバルナック型ライカのコピー機を指すが、このGXはそれと区別して「プアマンズCL」とでも呼んだらよいだろうか。

Gx

 純正のストラップは時代を感じさせるビニール製。みすぼらしいので交換。フードはハクバの標準用を装着したところ四隅がけられる。フィルタを着けなければ良いみたいだが・・・
 結局「八仙堂」まで出向き広角用を入手した。フードもストラップもライカのものとは比べようもない安物だけれど、これだけで既にカメラの入手価格を上回ってしまった。