写真屋はどこへ

デジタル時代の写真屋の居場所について考える・・・

ML ZOOM 28-85mm 1:3.5-4.5

2009年12月29日 | レンズ



CONTAX RTSII /YASHICA ML ZOOM 28-85mm /KODAK E!00G以下同じ
  <35mm付近/F5.6位?>

 前出のZeiss Vario Sonnar 28-85mmがとっても重いので、散歩用にとYashica ML ZOOM 28-85 1:3.5-4.5を入手した。大きさは一回り小さく、重量も3割ほど軽くてRTSの I型やII型にはこのほうがバランスが良い。スペック的にはVario Sonnarとほとんど同じだが当時の値段は価格表を見ると3倍も差がある。EOS 1Ds mkIIIに着けて平面的なテストをしてみたところ、さすがにVarioSonnarを超える事はないものの、周辺部でのシャープさがわずかに劣る程度で十分な性能だと思える。28mm時の周辺光量はやや落ちるがズーミングの形式が違うので仕方のないところか。

   <28mm/絞りF8>
 レンズの評価というものは難しいもので、実際のところはあらゆるものを撮り込まないと僕にはわからないが、実写したものを見る限りなかなかに良いのでは。発色に関してリバーサルフィルムで見るとちょっと「ヌケ」が劣るかなという印象だが、デジタルデータ化するのがほとんどの現在、このへんのレンズ性能は最終的に差がつきにくいだろう。入手した個体は、ヘリコイドのグリスがガス化して前玉が少し曇っていた。そのせいかズーミングもちょっと緩い。このへんが製造コストの差だろうか。ばらして洗浄したところコーティングに痛みはなく、まずまずの状態になった。

(※「まずまず」って便利な言葉だ。素人が、枚数の多いズームレンズの玉を全部きれいに拭くのは至難の業。何度やり直しても完全クリアとはいかないが、実際の撮影に影響は「まず」ないので「まずまず」とする。中古品は「まずまず」でよしとするのがまずまず。)


<28mm/絞りF5.6>
 以前エレクトロ35GXで撮ったのと同じ場所。40mmが28mmになっただけですが色調がなんとなく好き・・・


RTSII

2009年12月17日 | カメラ

 初代モデルと比べるとかなりの高値相場で手がとどかなかったCONTAX RTSII型。「シャッターが切れないので美品だけどジャンク」と、オークションに出品されていたものを5.000円代で入手した。到着したものを見ると電気関係に不良はなく、ミラーがずれているためレンズ後部にぶつかってシャッターが切れないだけであった。こちらを参考にさせてもらい、ミラーを貼り直すと正常に作動するようになる。(情報に感謝。私は両面テープを使いました・・)
Rts2_3
(塗装をはがした状態。スポンジ状でデリケート)

 貼り革が弱いのはこの頃のヤシカ製一眼レフの欠点だが、このカメラも貼り革が白っぽくなっていて手の跡がつくような状態だった。革表面の塗装が劣化しているようだ。初代のRTSも革が弱くて困りものだが、設計時に長年の実績のあるグッタペルカを使用しなかったのは外装を担当したポルシェデザインが革巻きステアリングの感触を要求したためか。II型の新品の実物は見たことがないけれど、京セラのウェブページに掲載されているRTSII使用説明書の写真をみると革にはどうも艶があるようなので、最初プラモ用の半光沢コートで補修した。しかしどうも光沢、感触ともにいまいち。水性や油性のつや消しコートなど何度もやり直して最終的にテロソンの「染めQ」と言う塗料(染料?)に落ち着く。ソフトな感触も良く強度も問題なし。なかなかのスグレモノ。最初からこれにすれば良かった・・・
 Botom
I型もII型も共通だが底部のネジについているプラスチックの変形ワッシャー、ボディに傷がつくのを防ぐ目的だと思われるが、これがまず劣化して駄目になっている。試行錯誤ののち、東急ハンズで見つけたパイプ。1mで63円と安価。これを内部を少し斜めに削ってから薄くスライスして締め込むとまずまずの状態だ。

Pipe_2

IContax
上の写真はドイツ製Contaxと双子のUSSR製キエフの底部。これにも同様の突起がある。回転つまみは裏蓋のロックだがRTSがII型で電池蓋の形状を変えた理由にはこのイメージの再現もあるのかも。